川尻との日本人頂上対決を制した青木は、PRIDEの終結と共に自身の結婚を宣言!水野は強敵マヌーフに涙の逆転勝ち!

100710_Dream15-1.jpgDREAM
DREAM.15
日時:7月10日(土) 開始:16:00
会場:さいたまスーパーアリーナ
観衆:13,028人

 10日、さいたまスーパーアリーナで行われた『DREAM.15』。今大会のメインは何と言っても青木真也の持つDREAMライト級王座に川尻達也が挑戦する一戦。PRIDE後期から活躍してきた両者は、2007年大晦日の『やれんのか!』でPRIDEにケジメをつけて『DREAM』に旗揚げ戦から参加。お互いに『DREAM』を盛り上げるために激戦を繰り広げてきたが、川尻は昨年DREAMの看板を背負ってK-1ルールで魔裟斗に挑んだが善戦空しくKO負け。一方の青木も今年4月、米テネシー州ナッシュビルで行われた『ストライクフォース』に乗り込んでいったが、ギルバート・メレンデスに完封負けを喫した。
 両者は当初昨年の大晦日に対戦する予定だったが、急遽SRC(戦極)との対抗戦が決まったため延期となったが、両者はこのタイミングで一騎打ちを行うことになった。煽りVでもその辺のことと両者の戦友でありながらもライバル関係にあることが紹介された。そして自らを鼓舞するように川尻が入場すると、青木もロングスパッツではなく赤いバトルトランクス姿で登場。
 戦前、ピリピリとしていた青木だったが、開会式のときと試合開始直前は自ら川尻に歩み寄って握手を求めていった。名勝負への機運が場内を包む中、なんと青木はゴング直後にタックルでテイクダウンを奪うと、すぐさまアキレス腱固めを極めていく"北岡悟殺法"に出る! 煽りVの中で桜庭和志のところ(Laughter7)に出稽古に行っていた様子が映し出されていたが、桜庭が比較的嫌がる秒殺狙いに出るというのもある意味青木らしい裏切り。
 川尻は空いている右足で蹴って脱出しようとするが、青木のアキレスはガッチリ極まっており抜け出すことが出来ない。粘りに粘った川尻だったが、1R1分53秒で川尻は無念のタップ! すると青木は一目散にリングサイドの女性のところに近付いていって抱擁。そしてリングで改めてマイクを持った青木は「今日でPRIDEはこれで終わりました。僕、川尻さんだからこんなに人が集まってくれたと思うし、川尻さんだからこれだけ頑張れました。私事ですが、僕、結婚します。DREAMが始まってから付き合ってるけど、ずっと幸せにするって思ってたけど、結婚します。よろしくお願いします。DREAMと合わせて、みんなまとめて幸せにするから、俺に付いてこい!」と仰天のマイクアピール!
 SFで負け、ロングスパッツも脱いで自分を負けられない位置に追い込んでいった青木だったが、何とこの試合で勝ってリング上から結婚宣言をするという部分でも、負けられない状況に追い込んでいたことを明らかにした(終了直後に抱擁した女性がお相手)。インタビュースペースでも「組んだ瞬間にあっいけると(思った)。これが一番ベストの選択だなと思ったのでそれを選択しました。最悪1R中あのまま極め続けて、足首壊してやろうかなと」と語った青木は、「本当に4月の負けがすごい大きかったから、負けてウダウダ言ってる奴を殺してやろうと思ったし、物騒だけどね。青木vs.川尻(勝敗)予想で、川尻勝利と予想並べ立てているクソ雑誌とか見て殺してやると思ったし、そういう気持ちですよね。ほんとくたばれという感じです」と青木節を炸裂させた。

100710_Dream15-2.jpg ライトヘビー級王座挑戦者決定戦でメルヴィン・マヌーフと対戦した水野竜也。煽りVで「あなたは覚えているか? DREAM旗揚げ戦でミルコの前に散ったこの青年を」というナレーションで紹介された水野だが、その頃はまだサラリーマンを辞めた直後だったという。ミルコに敗れ何もかも失った水野は単身アメリカに渡り、マット・ヒュームのところで修行を積んだ。その成長はマッハやウィッキーもVTRの中で証言し、完全に"別物"になって凱旋帰国してきたという。
 THE OUTSIDERで佐野哲也選手が使っているBUMP OF CHIKENの『バトルクライ』に乗って入場してきた水野に、開始早々マヌーフの剛腕が襲いかかる。なかなか組み付くことも出来ない水野はパウンドを打ってきたマヌーフの腕を取って腕十字を狙うが失敗。タックルでようやくテイクダウンを奪うとV1アームロックを狙うが、これも極まらない。ニースタンプを入れながら腕十字を狙ったが、これもダメ。
 スタンドとなり、マヌーフの拳がまたも水野に襲いかかるが、水野も必死でパンチを返す。すると水野のパンチがヒットしてマヌーフが後退! コーナー際まで追い詰め、パンチで襲いかかった水野はそこからパウンドでラッシュ。さらにマウントを取った水野はガッチリとアームロックを極め、ついにマヌーフからタップを奪った! その瞬間、泣き崩れた水野は勝利の雄叫びを挙げると「ある人に言われました、次勝って本物だって。だからあとちょっとだけ応援してください!」と叫んだ。
 なお、もう一方のライトヘビー級王座挑戦者決定戦では、ゲガール・ムサシが契約体重を大幅にオーバーしてきたジェイク・オブライエンにわずか31秒で勝利! 圧巻のフロントチョークで完勝したムサシと、涙の逆転勝利を収めた水野が、次回9・25名古屋での『DREAM.16』でDREAMライトヘビー級王座を賭けて対戦する予定。

100710_Dream15-3.jpg 戦極(現SRC)を主戦場にしていたが、昨年の大晦日を最後に契約を解除。今年は吉田秀彦の引退試合を行うために『ASTRA』という興行も開催した吉田道場勢が、待望のDREAM初参戦! とくに昨年大晦日の『Dynamite!!』で行われた高谷裕之との事実上"フェザー級日本人最強決定戦"に勝利している小見川道大の参戦は期待度が高かった。
 煽りVの中で高谷との再戦に関して「やったばかりですよ(笑)。100回やっても100回勝ちますよ」と豪語した小見川は、DREMA初戦で韓国のジョン・ヨンサムと対戦。体を大きく振りながら前に出て行く小見川に対し、ヨンサムも積極的に攻撃していくが、カウンターの左フックでダウンを奪った小見川は一気にフロントチョーク。何とか堪えて脱出したヨンサムだが、テイクダウンを奪った小見川は怒濤のパウンド。
 その腕を取って電光石火の腕十字を狙ったヨンサムだったが、素早く脱出した小見川はまたもスタンドでのパンチ勝負を挑む。ヨンサムのパンチをものともせず左右のフックを振り回して前身していった小見川は、引き込んできたヨンサムに対してまたも首を取ってフロントチョークを極めていく。今度は完全に極まり、ヨンサムはタップすると口から血を吐き出すほどのダメージを負っていた。
 見事な一本勝ちを収めた小見川は「いま日本の総合格闘技が不況と言われています。ひとこと言わせてもらいます。不況なんかクソッタレだ!」とDREAMでのクソッタレ劇場の開会を宣言。インタビュースペースでも高谷との再戦にはあまり興味を示さず、「僕は一番強いビビアーノ(ヘルナンデス)選手とやりたいがために、このDREAMに参戦している」と、目指すはフェザー級の頂点のみといった感じのコメント。とはいえ、ビビアーノとやるまでは、今後もDREAMのリングに上がりそうだ。

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。

▼第1試合 ミドル級ワンマッチ
○中村和裕(日本/吉田道場)
2R判定 3-0
●カール・アモーゾ(フランス/チーム・アモーゾ)

▼第2試合 フェザー級ワンマッチ
○石田光洋(日本/T-BLOOD)
2R判定 3-0
●DJ.taiki(日本/マルワジム横浜)

▼第3試合 フェザー級ワンマッチ
○小見川道大(日本/吉田道場)
1R 7分31秒 フロントチョーク
●ジョン・ヨンサム(韓国/CMA KOREA/冠岳BJJ)

▼第4試合 ライトヘビー級王座挑戦者決定戦
●メルヴィン・マヌーフ(オランダ/ショー・タイム)
1R 7分38秒 アームロック
○水野竜也(日本/U-FILE CAMP.com)

▼第5試合 ライトヘビー級王座挑戦者決定戦
○ゲガール・ムサシ(オランダ/チーム・ムサシ/レッドデビル・インターナショナル)
1R 0分31秒 フロントチョーク
●ジェイク・オブライエン(アメリカ/インテグレイテッド・ファイティング・アカデミー)

▼第6試合 ライト級 ワンマッチ
○J.Z.カルバン(ブラジル/アメリカン・トップチーム )
2R判定 2-1
●菊野克紀(日本/ALLIANCE)

▼第7試合 DREAMライト級タイトルマッチ
[王 者]○青木真也(日本/パラエストラ東京)
1R 1分53秒 アキレス腱固め
[挑戦者]●川尻達也(日本/T-BLOOD)
※第2代DREAMライト級王者・青木が初防衛に成功

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