K-163kg級日本トーナメントは熱戦続きの末、大和が3試合連続KO勝ちで優勝!70kg級は自演乙と佐藤がFINAL8へ進出!

100705_K1Max-1.jpgK-1 WORLD MAX
K-1 WORLD MAX 2010
-70kg World Championship Tournament FINAL16
-63kg Japan Tournament FINAL

日時:7月5日(月) 開始:18:00
会場:国立代々木競技場第一体育館
観衆:9907人

 5日、国立代々木競技場第一体育館で行われた『K-1 WORLD MAX 2010 -70kg World Championship Tournament FINAL16/-63kg Japan Tournament FINAL』。今回のK-1MAXは70kg級世界トーナメントFINAL16の試合の中から日本人選手が出場する3試合と、5・2JCBホール大会で行われた63kg級の試合の中で勝った選手の中から選抜した8選手による1DAY日本トーナメントの豪華二本立て!
 中でも今年本格的にスタートした63kg級はJCBホール大会も大変好評だったが、いよいよ現時点では日本人選手では誰が一番強いのかを決めるトーナメントを開催。長らく陽が当たらなかったこの階級の選手は格闘技だけでは食べて行けず、ほかに仕事をしながら練習を積んでいる選手も多く、このトーナメントから一気にのし上がってやるというハングリー精神が強い。
 中でもペンキ職人をしながらも、5・2JCBホール大会ではトーナメントをやったら絶対優勝大本命と言われていた山本真弘から勝利した大和哲也は、1回戦で裕樹、準決勝で才賀紀左衛門を連続KOして決勝に進出してきた。対するは谷川貞治イベント・プロデューサが「かわいい、かわいい」と絶賛していることでお馴染みの久保優太。入場時には爽やかな笑顔を見せていた久保だが、1回戦では尾崎圭司に危なげなく判定勝ち、準決勝では松本芳道に対してミドルと思わせておいて軌道を変えたハイキックで衝撃の1RKO勝ちで決勝進出を決めた。
 そして、いざ決勝戦。積極的に攻撃を仕掛けていった久保は、ストレートをヒットさせるとそこから左右のパンチを連続でヒットさせていきなりダウンを奪う! いきなりピンチに立った大和だが、何とか体勢を立て直しそのまま押し切られるのは回避して1R終了。2Rに入っても久保は守りに入らず積極的に前に出て殴り合いを仕掛けていくと、大和も負けられるかとばかりに打ち合う。大和はボディで一瞬久保の動きを止めるとフックで襲いかかっていったが、久保はクリンチで何とかピンチを回避。
 そして3R。1Rにダウンを奪っているが、2Rを取られた久保はこのラウンドも積極的に攻めていく。しかし逆に大和のパンチが久保の顔面を捕らえていき、ストレートをモロに顔面にもらった久保がダウン! 大和も左頬から出血し苦しそう。後がなくなった久保はガムシャラに前に出て行くが、大和のパンチが的確に久保の顔面を捉えたところに、久保の左フックに大和が左フックを合わせていくと、それまでのダメージが蓄積していたこともあって久保は前のめりに倒れてダウン! レフェリーは久保のダメージを確認して、試合をストップ!
 劇的な逆転KOで大和が見事に63kg級日本トーナメントを制した! 試合後、嬉しそうに「63kg級っていうのは新しく出来た階級で僕が引っ張って行ければいいんだけど、今日出た選手はみんな強いので、みんなで引っ張っていきたい。僕は僕なりの色で盛り上げていきたい!」とマイクアピールした大和。大会終了後、谷川EPは「63kgやって(5・2の)JCB終わった後はちょっとイマイチだった。関係者の人からも『何でこんなこと始めたの?』という反応だったんで、それを払拭して完全に70kgを食ってたんでそれはよかったなと思います。一丸となってライト級を盛り上げようというのがよかった。大和君と久保君は世界で通用すると思います」と満足気に語った。

100705_K1Max-2.jpg 大成功だった63kg日本トーナメントだったが、影のMVPは才賀紀左衛門かもしれない。5・2JCBホール大会では"いい人全開"のファイヤー原田のアバラ骨を回し蹴りでヘシ折りながらも、最後まで仕留めることが出来ず不評だった紀左衛門だが、トーナメント出場が決まり1回戦でナオキックこと石川直生との対戦が決まると、「E.T.にめっちゃ似てるなぁ。自転車こうたらなアカンな」「キックボクシングとK-1の違いを分からせてやりますわ」とお馴染みのビッグマウスで挑発しまくり。
 一方の石川はあまり相手にしないという大人な対抗を見せていたが、いざ入場してくると手に持った日本刀を紀左衛門に向けて突き出す。さらに刀に口に含んだ水を拭きかけたのだが、それを見た紀左衛門は鼻をつまんで「クサイ、クサイ」のジャスチャー。そのためリングアナが紀左衛門の名前をコールした際には、観客からブーイングも飛ぶ。反則もしていないのに、ブーイングが飛ぶK-1ファイターというのも珍しい。
 しかし、いざ試合が始まるといきなり1Rで石川のハイキックを空振りさせた紀左衛門が右ストレートを叩き込んでいき、石川はマットに手を突いてダウンを喫してしまう! 2Rも手招きして挑発してみせる余裕を見せる紀左衛門に対し、石川は懸命に攻撃していくが、2R終了直前には紀左衛門の胴回し回転蹴りが石川の頭部にクリーンヒット! ダウンこそ免れたが、石川がフラッとするほどの衝撃だった。3Rも石川は逆転するほどの攻撃が出来ず、結局そのまま判定となり紀左衛門が3-0で勝利。
 ガックリと肩を落として項垂れる石川の肩をポンポンと叩いた紀左衛門は、石川の正面に立つといままでの無礼を一応謝るように正座して一礼したが、石川は立ったまま呆然とその姿を見つめると、そのままリングを降りていった。準決勝では大和のパンチをもらってKO負けを喫した紀左衛門だが、インタビュースペースでは「(石川は)まぁまぁまぁ強かったですね。石川戦で足と拳痛めてもうたから」と言いながらも、「(表彰式で石川から)強かったなと言われて。僕、スポーツマンやから試合終わったら、石川さんは尊敬してたし強くてカッコイイ。僕も全日本キックの試合見に行ってたし、ありがとうございましたとお礼言いましたね。そしたら『紀左衛門はもっと強くなると思うから頑張って練習してくれ』と言われました」と笑顔でコメントした。

100705_K1Max-3.jpg 70kg世界トーナメントFINAL16は日本トーナメントで優勝した長島☆自演乙☆雄一郎は、アンドレ・ジダ相手に本人もあまり納得いっていない試合内容で、辛くも判定勝ち。この日が22歳の誕生日だった中島弘喜はアルバート・クラウス相手に世代交代を狙ったが、ほぼ完封されて判定負けを喫した。
 63kg級に完全に食われてしまった70kg級だが、佐藤嘉洋vs.山本優弥の一戦ではまるで"和製セーム・シュルト"のように淡々とローと打ち下ろすようなパンチ、さらに近付いてきたところにヒザで攻めてくる佐藤に対して、優弥は退くことなくひたすら前に出続け、パンチを打ち続けていった。その姿に場内から大「優弥」コールが起こったが、残念ながらあと一歩及ばず、2-0の判定で佐藤に敗れた。
 大会終了後、谷川EPは「佐藤と優弥の試合はベストバウトというか、山本優弥好きだなと思いますね」と優弥の気迫を絶賛したが、この一戦に賭けていた優弥からは「負けて何度もある世界はおかしいと思ってるんで。本当に最後のつもりでやってたんで、次というのは考えてないですね」とコメントした。

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。

▼オープニングファイト1 −63kg Japan Tournament FINAL:第3リザーブファイト/K-1ルール/3分3R延長1R
●麻原将平(日本/シルバーアックス)
3R判定 3-0
○谷山俊樹(日本/谷山ジム)

▼オープニングファイト2 K-1ルール/3分3R延長1R/70kg契約
●タヒール・メンチチ(コソボ共和国/チーム・スーパープロ)
3R判定 3-0
○小宮由紀博(日本/スクランブル渋谷)

▼オープニングファイト3 −63kg Japan Tournament FINAL:第2リザーブファイト/K-1ルール/3分3R延長1R
●"狂犬"竹内裕二(日本/菅原道場)
3R判定 3-0
○卜部巧也(日本/チーム・ドラゴン)

▼第1試合 −63kg Japan Tournament FINAL1回戦/K-1ルール/3分3R延長1R
●上松大輔(日本/チームドラゴン)
3R 2分45秒 TKO(レフェリーストップ)
○松本芳道(日本/八景ジム)

▼第2試合 −63kg Japan Tournament FINAL1回戦/K-1ルール/3分3R延長1R
○久保優太(日本/アンリミテッドジム)
3R判定 3-0
●尾崎圭司(日本/チームドラゴン)

▼第3試合 −63kg Japan Tournament FINAL1回戦/K-1ルール/3分3R延長1R
●石川直生(日本/青春塾)
3R判定 3-0
○才賀紀左衛門(日本/大誠塾)

▼第4試合 −63kg Japan Tournament FINAL1回戦/K-1ルール/3分3R延長1R
○大和哲也(日本/大和ジム)
1R 3分3秒 KO(左フック)
●裕樹(日本/REAL DEAL)

▼第5試合 −63kg Japan Tournament FINAL:第1リザーブファイト/K-1ルール/3分3R延長1R
●渡辺一久(日本/フリー)
3R判定 3-0
○宮田和幸(日本/Brave)

▼第6試合 −70kg World Championship Tournament FINAL16/K-1ルール/3分3R延長1R
○長島☆自演乙☆雄一郎(日本/魁塾)
3R判定 2-0
●アンドレ・ジダ(ブラジル/ユニバーシダデ・ダ・ルタ)
※自演乙の−70kg World Championship Tournament FINAL8進出が決定

▼第7試合 −70kg World Championship Tournament FINAL16/K-1ルール/3分3R延長1R
○佐藤嘉洋(日本/名古屋JKファクトリー)
3R判定 2-0
●山本優弥(日本/青春塾)
※佐藤の−70kg World Championship Tournament FINAL8進出が決定

▼第8試合 −63kg Japan Tournament FINAL準決勝/K-1ルール/3分3R延長1R
●松本芳道(日本/八景ジム)
1R 1分21秒 KO(左ハイキック)
○久保優太(日本/アンリミテッドジム)

▼第9試合 −63kg Japan Tournament FINAL準決勝/K-1ルール/3分3R延長1R
●才賀紀左衛門(日本/大誠塾)
2R 2分13秒 KO(左フック)
○大和哲也(日本/大和ジム)

▼第10試合 −70kg World Championship Tournament FINAL16/K-1ルール/3分3R延長1R
●中島弘喜(日本/バンゲリングベイ・スピリット)
3R判定 3-0
○アルバート・クラウス(オランダ/チーム・スーパープロ)
※クラウスの−70kg World Championship Tournament FINAL8進出が決定

▼第11試合 −63kg Japan Tournament FINAL決勝/K-1ルール/3分3R延長2R
●久保優太(日本/アンリミテッドジム)
3R 1分26秒 KO(左フック)
○大和哲也(日本/大和ジム)
※大和が−63kg Japan Tournament初優勝

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