ヘビー級のシングルマッチが並ぶ中、メインでカズとTAKAが名勝負!VMの魔の手により坊主になった大和は号泣!
全日本プロレス
CROSS OVER 2010
日時:7月2日(金) 開始:19:00
会場:後楽園ホール
観衆:1800人
2日、後楽園ホールで行われた全日本プロレス『CROSS OVER 2010』。4日に大阪府立体育館第一競技場でシリーズ最終戦のビッグマッチが控えているが、今大会では新世代軍vs.超党派軍vs.ブードゥー・マーダーズ全面対決6大シングルマッチが行われた。各ユニットからヘビー級選手が4人選出され、6大シングルマッチで激突する。その対戦カードは6・20後楽園大会で行われた公開抽選会によって決定済み。
いきなりビッグ・ダディ・ブードゥー、ランス・ケイドとブードゥー・マーダーズ(以下VM)が連勝して幸先いいスタートを切ったが、最終戦で鈴木みのるの持つ三冠ヘビー級王座への挑戦が決まっている河野真幸が、レネ・デュプリ相手にジャンピングニーからの「オー」や、ややバランスを崩しながらも滞空時間の長いブレーンバスターなど、豪快な攻撃を見せた上、最後はジャイアント・ニードロップで勝利。そして船木誠勝vs.TRUという異色対決も実現! 前々から船木をVMに勧誘しているTARUは、船木に合わせてアップライトの構えから牽制のローキックや掌底を出していく。
TARUがサッカーボールキックを打っていけば、船木もさらに強烈なサッカーボールキックを返すという展開になったが、TARUが劣勢になるとテーピングを使ったチョーク攻撃や、自分は場外に降りていって背後からセコンドの歳三が船木を攻撃したりと、反則攻撃でうまく船木を翻弄していく。さらにTARUは船木を松井レフェリーに叩きつけていき、レフェリー不在の状況を作ると、VMのメンバーが一斉に乱入!
しかし怒り爆発の船木はハイキックで次々に蹴散らしていってTARUをクロスヒールホールドに捕らえる。TARUはタップするが、レフェリーは不在! そこにビッグ・ダディが乱入して船木にジャンピング・ボディプレスを投下。ここで船木の反則勝ちを告げるゴングが鳴らされた。TARUは足を引きずりながら「俺はタップしてへんからな。今日は反則負けや。お前の関節なんか全然効いてへん。ダディの獲物になって、ウチの怖さを知ればウチに入るやろ。本番は大阪や」とうそぶいた。船木は大阪大会で対決するビッグ・ダディと睨み合うと、無言でリングを降りた。
試合前、アニメ『ONE PIECE』でルフィの声を担当している田中真弓さんから「みのる、お前はプロレス王になれ!」とあの声で激励された鈴木みのるに対し、真田聖也はリングインするなりドロップキックで奇襲攻撃。場外に追いやられた鈴木は真田の場外ダイブを警戒していたが、一旦フェイントを入れた真田はエプロンからミサイルキックを発射。
さらにリングに戻ってミサイルキックを出していったが、これをかわした鈴木は張り手。それでも真田はジャーマンで投げていったが、鈴木はアームロックに捕らえる。そこから腕十字に移行して秒殺勝利かと思われたが、真田は何とか堪えるとスワンダイブ式ミサイルキックやバックドロップで再び反撃。しかし鈴木はスリーパーで真田を捕獲。ガッチリと決まったが、辛くもロープに逃れた真田は後方回転エビ固めや逆さ押さえ込みで大金星を狙う。だが、3カウントを許さない鈴木は掌底のような往復ビンタをガンガン叩き込み、真田は前のめりにダウン!
トドメのジェットブーツを叩き込んだ鈴木だが、真田はそれでも背後に飛び付いてジャパニーズ・レッグクラッチホールドで丸め込む。しかしその体勢からスリーパーで捕獲した鈴木はそこから起き上がってゴッチ式パイルドライバーで叩きつけて勝利した。
最終戦で世界タッグ王座を賭けて激突する諏訪魔と曙は、シングルマッチで前哨戦。圧倒的なパワーでグイグイ押していく曙だが、諏訪魔はコンプリート・ショットで叩きつけたり、のど輪落としを逃れて至近距離からのドロップキックで曙をグラつかせていくと、ロープ際に追い込んでショートレンジラリアットを連打!
さらに強烈なダブルチョップから曙の巨体をベリートゥベリーで投げてみせると、ショートレンジラリアットで曙をなぎ倒す。曙も逆転を狙ってダイビング・ボディプレスを投下するが、これをかわして自爆させた諏訪魔は曙の左足を掴んでジャーマンで投げると、そこからアンクルホールドを極めて曙からタップを奪った。なお、全面対決6大シングルマッチは最終的に各ユニット2勝2敗で綺麗に横並びとなった。
6・20後楽園で全日本ジュニアとVMのジュニア勢が敗者チーム キャプテン髪切りマッチを行った結果、近藤修司がヘイトを下してヘイトが丸坊主になったのだが、往生際が悪いヘイトは今度は稔をキャプテンにして再戦を要求。近藤もパートナーの大和ヒロシをキャプテンにして渋々承諾。
VMは開始早々場外乱闘で本隊チームを分断すると、稔が大和に足取り腕十字を極めて早々に試合を終わらせようとしたが、これは失敗! だが、MAZADAがBUSHIのマスクを破っていくと、歳三が腰のベルトを外して次々に殴打していく。試合が荒れてくる中、近藤が大暴れをしてVMを圧倒していく。すると稔が近藤を羽交い締めにして、ヘイトが消化器を噴射!
しかし近藤がかわして稔に誤爆させ、すかさずヘイトに対してキングコング・ラリアットを狙ったが、ヘイトはパウダーを近藤の顔面に投げつけると、そのまま首固めで丸め込んで3カウント! まさかの敗戦のなった本隊チームに向かってMAZADAが「まぁルールですからね。キャプテン誰だっけ? 誰だっけ、大和君! ウヒャヒャヒャ」と笑いながら大和をイスに座らせ、バリカンで髪の毛を刈っていく。さらにMAZADAは「ルールだから」と言ってBUSHIやKAI、近藤にまで大和の髪の毛を刈るように指示。渋々近藤らが応じたにも関わらず、ヘイトは「こんな奴の髪の毛なんてどうでもいいんじゃ! 最終的にはお前のそのペンギンみたいな髪の毛が狙いなんじゃ! 明後日の大阪、カードあるよな」と近藤に向かって言い放つ。
近藤はヘイトに「お前の引退を賭けるならやってやる」と迫るが、ヘイトは今度はMAZADAをキャプテンにすると言って、自身の引退を賭ける気はサラサラない様子。仕方なくMAZADAと自分の髪の毛を賭けて再戦することを承諾した近藤は、髪の毛を刈られ強弓する大和に向かって「BUSHI、お前のマスクは俺が守る。だからお前は俺の髪を守ってくれ。大和、お前は無償で俺を守れ!」と言い放った。
メインでは世界ジュニア王座の防衛記録を12まで伸ばしたカズ・ハヤシに、世界ジュニア王座防衛回数12を持っているTAKAみちのくが挑戦。デビュー前から共に頑張ってきた両者だが、ジュニアでありながらメジャー団体全日本プロレスのメインに立つという夢を実現させた。
ヒザに爆弾を抱えるTAKAに対し、当然カズは攻撃を加えていくが、TAKAは自らヒザを叩いて「来いよ!」と挑発。ドラゴンスクリューやクランチループで攻めていくカズだが、苦痛で顔を歪ませながらもロープに逃れたTAKAはスーパーK。しかしカズもハンドスプリング・レッグラリアットを返すと、ファイナルカットで叩きつける。そしてコーナーに登ったカズだが、下から蹴り上げて場外まで叩き落としたTAKAは、爆弾を抱えたヒザで久しぶりに宇宙人ケブラーダを発射!
リングに戻ったTAKAはジャスト・フェースロックで一気に絞め上げた。前哨戦でやられたディックキラーに移行する前にロープに逃れたカズは、タックルから素早くパワープラントで叩きつけていくが、TAKAも返す刀でみちドラII。お互いマットにヒザをついたままグーパンチで激しく殴り合った末、先に立ち上がったカズがサッカーボールキックから渾身のパワープラントを決め、ライバルTAKAから3カウントを奪った。
TAKAの防衛記録を超え、13度目の防衛に成功したカズは「俺たちちっちゃい体でよ、一緒のオーディション受けて20年経ったぞ! その2人が全日本プロレスのリングでメインイベントとして闘っている。しかしな、今日で終わりじゃないぞ。全日ジュニアはこれからもばく進していきます!」と宣言。次期シリーズ『餃子の王将 presents 2010 ジュニア・ヘビー級リーグ戦』にカズは世界ジュニア王者として出場。この日敗れたTAKAや、スペル・クレイジー、さらに鈴木みのるの愛弟子・佐藤光留や久しぶりの来日となるジミー・ヤンの出場も発表された。
※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。
▼第1試合 新世代vs.超党派軍vs.VM全面対決6大シングルマッチ!! 30分1本勝負
●浜亮太【新世代4】
7分10秒 ダイビングボディプレス→片エビ固め
○ビッグ・ダディ・ブードゥー【ブードゥー2】
▼第2試合 新世代vs.超党派軍vs.VM全面対決6大シングルマッチ!! 30分1本勝負
●太陽ケア【超党派1】
6分26秒 ラリアット→体固め
○ランス・ケイド【ブードゥー3】
▼第3試合 新世代vs.超党派軍vs.VM全面対決6大シングルマッチ!! 30分1本勝負
○河野真幸【新世代3】
5分51秒 ジャイアント・ニードロップ→片エビ固め
●レネ・デュプリ【ブードゥー1】
▼第4試合 敗者チーム キャプテン髪切りマッチ 30分1本勝負
●近藤修司/KAI/大和ヒロシ(C)/BUSHI
9分57秒 首固め
稔(C)/○ヘイト/歳三/MAZADA
▼第5試合 新世代vs.超党派軍vs.VM全面対決6大シングルマッチ!! 30分1本勝負
○船木誠勝【超党派2】
10分01秒 VMの乱入、レフェリーへの暴行→反則
●TARU【ブードゥー4】
▼第6試合 新世代vs.超党派軍vs.VM全面対決6大シングルマッチ!! 30分1本勝負
○鈴木みのる【超党派3】
8分31秒 ゴッチ式パイルドライバー→体固め
●真田聖也【新世代1】
▼第7試合 新世代vs.超党派軍vs.VM全面対決6大シングルマッチ!! 30分1本勝負
○諏訪魔【新世代2】
7分27秒 アンクルホールド
●曙【超党派4】
▼第8試合 世界ジュニア・ヘビー級選手権試合 60分1本勝負
[王 者]○カズ・ハヤシ
22分02秒 パワープラント→片エビ固め
[挑戦者]●TAKAみちのく(K-DOJO)
※第28代王者カズ・ハヤシが13度目の防衛に成功
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