スーパーJr終盤戦で飯伏とケニーが共に勝利し、それぞれのブロックで1位に!潮崎との前哨戦を終えた真壁は「顔じゃねぇ!」
新日本プロレス
BEST OF THE SUPER Jr.ⅩII ~STRIKE GOLD~
日時:6月8日(火) 開始:19:00
会場:ディファ有明
観衆:1100人(満員)
8日、ディファ有明で行われた新日本プロレス『BEST OF THE SUPER Jr.ⅩII ~STRIKE GOLD~』。いよいよ終盤戦に入ってきたスーパージュニアだが、タイガーマスクとフジタ"Jr"ハヤトが負傷により欠場! とくにハヤトは3勝1敗でBブロックのトップを走っていただけに、ここでの欠場は残念でならない。一方のAブロックも獣神サンダー・ライガー、プリンス・デヴィット、デイビー・リチャーズの3人が4勝1敗でトップを走り、それを3勝1敗の飯伏幸太が追いかけるという展開。
昨年のスーパージュニアでベストバウトの呼び声が高いデヴィットvs.飯伏だが、この日のメインで今年も激突。飯伏としては決勝トーナメントに進出するには絶対に落とせない一戦だが、今年も絶好調のデヴィットは序盤からノータッチトペコンを発射すると、飯伏のセコンドについていた中澤マイケルにも場外でブレーンバスター!
しかし飯伏もコーナーに登ったデヴィットをロンダート・オーバーヘッドキックで蹴落とすと、コーナーから場外にケブラーダ。リングに戻った両者はオーバーヘッドキックを打ち合って両者ダウン。先に立ち上がったデヴィットが突進すると、カニ挟みで倒した飯伏はラ・マヒストラル。さらにスクールボーイからのジャーマン。一気に勝負に出た飯伏はコーナーに登るが、下からドロップキックを叩き込んだデヴィットはプリンスズ・スロウン。
だが、今度はコーナーに登ったデヴィットに対し、飯伏が追いかけていってトップコーナーから雪崩式フランケン! そしてこのリーグ戦では初フィニッシュとなったフェニックス・スプラッシュを決めて3カウント。ややアッサリとした決着だった感もあるが、ダメージが蓄積してきているリーグ戦終盤でもこれだけ動く両者はさすが。この結果、Aブロックはライガー、デヴィット、リチャーズ、飯伏が1位で並ぶという団子状態に!
試合後「いや〜、今日は落とせなかったんで。デヴィットに去年ガッチリ負けてるんで、逆にこれやらないと勝てないと思ったんでフェニックス・スプラッシュ出しました」と試合内容よりも結果にこだわった上で、切り札で勝てたことに安堵の表情を浮かべた。
BブロックでAKIRA、ハヤトと並んで3勝1敗得点6の1位で並んでいるケニー・オメガは、この日吉橋伸雄と対戦。大物食いをやりそうな雰囲気がある吉橋だが、ケニーに投げられて着地した瞬間、テーピングが施された左ヒザを抑えて苦痛で顔を歪ませる。
当然ケニーは吉橋の左ヒザを集中攻撃していくが、吉橋も「吉橋」コールを受けてカウンターのドロップキックで反撃。さらに前方回転ネックブリーカーからハーフハッチを狙ったが、これを回避したケニーはコタロー・クラッシャー。しかしバランスが崩れてやや不発。ならばとAOISHOUDOUからフランケンを狙ったが、これは吉橋が回転エビ固めで切り返す。そこからジャーマンで投げていった吉橋はAKIRAを下したスワントーンボムを投下したが、これをかわしたケニーはラ・マヒストラル。しかし吉橋はこれも押し潰して逆にカバー。
カウント2で返したケニーはSTOP!エンズイギリを狙ったが、吉橋との距離が近すぎたため、素早くバックに回ってドラゴンスープレックス。そこから波動拳で吹っ飛ばしたケニーは必殺のクロイツ・ラスで投げて3カウント。この結果、ハヤトがこの日予定されていた田口隆祐戦が不戦敗となったことで、ケニーが4勝1敗得点8でBブロック単独1位となった。
同じBブロックですでに2敗してしまっていた金本浩二は、ノアのホームリングであるディファでノアの石森太二と対戦。蹴り、張り手、アンクルホールドを決めながらの踏みつけと対抗戦向きの厳しい攻撃で石森を何度もダウンさせた金本。石森も歯を食いしばって金本に対して掟破りのアンクルホールドを何度も仕掛けていったが、最後はリング中央でがっちりとアンクルホールドを決められた石森が無念のタップ。
試合後、金本が「石森、お前はよ、やっぱりハヤトや飯伏とかと違うのお。ノアってことで違う。俺ら新日本ジュニアは絶対にノアに負けたらあかんのや!」と言い放つと、観客から「実際には負けてるぞ!」の声。確かに新日本ジュニアは丸藤正道にことごとく敗れているが、金本は「やかましい! 新日本ジュニア、ナンバー1!」と叫んで人差し指を突き上げた。
この日、6・19大阪大会で一騎打ちが決まっている本間朋晃とノアのモハメド・ヨネがタッグマッチで前哨戦を行うことになっていたが、ヨネのパートナーは"X"と伏せられていた。だが、本間のパートナーが現IWGPヘビー級王者の真壁刀義なだけに、やはりXは同じく6・19大阪で真壁の持つIWGP王座への挑戦が決まっているノアの潮崎豪だった!
W前哨戦となったこのタッグマッチだが、師匠・小橋建太譲りの潮崎の逆水平チョップは破壊力十分。本間を何度も仰け反らせ、真壁に対してもいいチョップを何発も入れていった。さらにノアコンビは場外で本間を痛めつけていく。リングに戻った潮崎は中指を突き立てた真壁にトラースキック一閃。だが、真壁も潮崎の豪腕ラリアットとローリング袈裟斬りチョップをナックルで迎撃。さらに両者はラリアットも激しく相打ちに。
G・B・Hは2人がかりで潮崎を捕まえると、トレイン攻撃からのサンドイッチ・ラリアット。さらに真壁が押さえ付けた潮崎に本間が渾身のラリアットを叩き込んでいったが、潮崎も雪崩式ブレーンバスターを返すと、そこにヨネがダイビング・ギロチンドロップ。そして潮崎がジャーマン、ローリング袈裟斬りチョップと追い込むが、カウント2で返した本間は潮崎のショートレンジラリアットをかわして一発逆転のターメリック・クラッチ!
場内が大きくどよめきたが、惜しくもカウントは2。すると潮崎はムーンサルトプレスを投下し、そのままカバーはせず、目の前の真壁に見せつけるようにショートレンジの豪腕ラリアットを叩き込んで本間を沈めた。そして潮崎は「オイ、チャンピオン! ディファでやるからわざわざ来てやったのに楽勝じゃねぇか。大阪、その腰に巻いたベルト、楽勝で獲ってやるよ」と言い放つ。
だが、王者・真壁は「オイ、小僧! 沈没とかおかしなこと抜かしやがって! 沈没はノアなんだよ! それともう1つ。IWGP? 顔じゃねぇんだよ、バカヤロウ!」と潮崎を小僧呼ばわりして一蹴り。だが、インタビュースペースでは「相手にとって不足はねぇな。面白くなってきたよ。いいんじゃねぇの。ベルト巻くレベルの選手だよ」と潮崎の実力を認めるような発言も飛び出した。しかし最後は「顔じゃねぇんだよ。あいつが巻くにはまだまだ顔じゃねぇ、そんだけだ」と吐き捨てた。
※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。
▼第1試合 6人タッグマッチ20分1本勝負
獣神サンダー・ライガー/○AKIRA(フリー)/田口隆祐
8分11秒 ムササビプレス→片エビ固め
デイビー・リチャーズ(ROH)/タマ・トンガ(フリー)/●キング・ファレ
▼第2試合 BEST OF THE SUPER Jr. Bブロック公式戦 30分1本勝負
●吉橋伸雄【1勝5敗=2点】
14分30秒 クロイツ・ラス
○ケニー・オメガ(DDT)【4勝1敗=8点】
▼第3試合 BEST OF THE SUPER Jr. Aブロック公式戦 30分1本勝負
○KUSHIDA(SMASH)【3勝3敗=6点】
10分09秒 反則
●外道【1勝5敗=2点】
▼第4試合 G・B・H&新日本&青義軍vs.CHAOS スペシャル10人タッグマッチ
棚橋弘至/後藤洋央紀/永田裕志/井上亘/●ラ・ソンブラ(CMLL)
13分06秒 ジャックナイフ式エビ固め
矢野通/飯塚高史/石井智宏(リキプロ)/高橋裕二郎/○内藤哲也
▼第5試合 G・B・Hvs.NOAH スペシャルタッグマッチ
真壁刀義/●本間朋晃
13分07秒 ショートレンジの豪腕ラリアット→片エビ固め
○潮崎豪(NOAH)/モハメド ヨネ(NOAH)
▼第6試合 BEST OF THE SUPER Jr. Bブロック公式戦 30分1本勝負
○金本浩二【3勝2敗=6点】
13分13秒 アンクルホールド
●石森太二(NOAH)【2勝2敗=4点】
▼第7試合 BEST OF THE SUPER Jr. Aブロック公式戦 30分1本勝負
●プリンス・デヴィット【4勝2敗=8点】
10分59秒 フェニックススプラッシュ→エビ固め
○飯伏幸太(DDT)【4勝1敗=8点】
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