悲劇のマスクマンが意地の勝利!初のJ TAG TOURNAMENTは金本&サムライが優勝!丸藤はタイガーを返り討ちに

100508_NJPW-1.jpg新日本プロレス
SUPER J TAG TOURNAMENT 1st
日時:5月8日(土) 開始:17:00
会場:JCBホール
観衆:3200人(超満員)

 8日、JCBホールで行われた新日本プロレス『SUPER J TAG TOURNAMENT 1st』。JCBホール初進出となる新日本は、昨年末に行われたジュニアヘビー級のオールスター戦『SUPER J-CUP』のタッグ版とも言える『SUPER J TAG TOURNAMENT 1st』を開催!
 この1DAYトーナメントには新日本プロレス勢はもちろん、みちのくプロレスやCMLL、DDT、SMASHからイチオシのジュニア戦士が出場。この大会に先駆け、IWGPジュニアタッグ王者だったApollo55がタイトルを返上したため、このトーナメント優勝チームが第25代王者として、新調されたIWGPジュニアタッグのベルトを巻くことになる。
 しかし前王者チームの意地で決勝戦まで勝ち上がってきたApollo55。対するは金本浩二&エル・サムライの"アラフォーベテランタッグ"。最近では"悲劇のマスクマン"として注目を集めているサムライだが、昔からリーグ戦などのここ一番では強さを発揮するタイプ。この日3試合目だがベテラン組は至って元気。これがケガからの復帰戦となった金本も、コーナーに控えているサムライをどかしてお客さんに見やすい状況にしてから顔面ウォッシュを決めるなど、余裕を持った試合運び。
 さらに田口隆祐がコーナーの上の金本に雪崩式ブレーンバスターを狙っているところにサムライが入ってきて、田口をパワーボムで投げたのだが、田口も金本を離さず雪崩式ブレーンバスターが決まってしまったため、結果的に裏摩周になってしまう場面も。どこかサムライらしいコミカルな場面が見られたものの、試合が進むにつれて一進一退の展開に。プリンス・デヴィットが雪崩式ブレーンバスターからダイビング・フットスタンプをサムライに決め、田口が金本にどどんを決める。20分が経過し、Apollo55のペースに。そしてApollo55はサムライに必殺のブラックホールバケーションを決めたが、カウント2で金本がカット!
 大「サムライ」コールの中、デヴィットがプリンスズ・スロウンを狙うと、サムライがリバースDDTの体勢に切り返す。しかしデヴィットも決めさせず、逆にブラディ・サンデーの体勢に。ところがサムライはキドクラッチの体勢から、そのまま押し潰すように抑え込むサムライクラッチを決めて3カウント!

100508_NJPW-2.jpg まさかの(?)サムライの勝利に場内は割れんばかりの大歓声! しかし肝心のサムライは口べたのため勝利者インタビューを拒否! それでも金本から「せっかくだから」と言われ、マイクを渡されたサムライは「すいませんけど、正直しゃべることがありません。え〜、新しいベルトも獲ることが出来たんで......」と言うのが精一杯。観客からは丸藤戦を期待する声も飛んだが、サムライは「そんな期待しないで! 俺はもう当たり前のことしか言えないんで。どうもありがとうございました!」と叫んで締めくくった。
 インタビュースペースでも「こっから"逆襲のアニキ"や。他団体にも真っ先に行って絶対に負けない。まぁ優勝賞金は(サムライは)競馬、パチンコ、ギャンブルに使いますよ。僕は堅実に貯金します」と終始ご機嫌の金本アニキに対し、早く帰りたいサムライは「正直言うと新日本のベルト、あんまりこういうの興味なかったんで」と何だかぼやき気味。
 さらに記者から今年の『BEST OF THE SUPER Jr. XVII〜STRIKE GOLD〜』がまだ1枠空いていること(別記事参照)を聞かされたサムライは、「え? そんなのアリですか?」とシドロモドロ。金本が「じゃあ俺を入れろとウソ書いておいてください」と言うと、「いや〜、考えとくね。出たくないわけじゃないけど......」とハッキリしない。金本が「過去俺らがやったような名勝負やりましょうや。マスク剥ぎますよ、俺」と"悲劇のマスクマン"で話題になったマスク剥ぎを予告すると、サムライは「ダメだって~。金がないんだから。(マスクを)弁償してもらえるかな?」とぼやき節が炸裂しまくり!
 さらに骨折していた金本が予定より2カ月早く復帰して試合に挑んだのに、「え! 休んでたのは知ってたけど」とパートナーのケガの状況をまったく把握していなかったサムライは、それでもスーパージュニアを連破して、最年長記録更新を目指すことを宣言した金本に向かって「(最年長記録は)そうなの? 頑張って」と完全に他人事のように言い放ち、「早く帰らないと電車が......」と言って勝利者インタビューを切り上げてしまった! 爆笑の勝利者インタビュー全文はバトル・ニュース携帯サイトで。必見です!

100508_NJPW-3.jpg 『J TAG TOURNAMENT』の出場を辞退してまで、急遽丸藤正道がいまだ保持し続けるIWGPジュニアヘビー級王座奪還に挑むことになった前王者のタイガーマスク。デヴィット、金本、ライガー、田口と次々に新日本ジュニアを撃破してきた丸藤だが、1・4東京ドーム大会で丸藤にベルトを奪われた張本人であるタイガーこそが奪い返さなければならない。超満員の観客も当然タイガーにそれを期待した。
 タイガーは丸藤の左腕に狙いを定めて断崖式フットスタンプや関節技、さらに右腕を掴んだまま左腕を蹴っていくという厳しい攻撃を見せるが、あと一歩踏み込めないというか、場外でタイガードライバーを繰り出してもマットの上だったり、丸藤はテーピングを施している腰をあまり攻撃しなかったりと、イマイチ厳しさが足らない感じ。そのため丸藤も要所要所でトラースキックや不知火で反撃。
 それでも丸藤の雪崩式不知火を雪崩式裏投げで切り返したタイガーは、タイガースープレックスからチキンウイング・アームロック。しかしこれでも決めることが出来ず、雪崩式ダブルアーム・スープレックスを狙う。だが、これを金具へのアームブリーカーに切り返した丸藤は、スピンキック→トラースキックでタイガーとの蹴り合いを制し、投げっぱなしタイガードライバーから即座に腕十字を流れるように決めると、そのまま腕固めに移行。これで身動きが取れなくなったタイガーを見て、レフェリーは試合をストップ!
 腕攻めをしていたほうのタイガーが腕固めでレフェリーストップ負けという結果に終わってしまった上、マイクを掴んで「丸藤! 俺はギブアップなんかしてねぇぞ! 俺はテメーの技にギブアップなんかしねぇ!」とアピールしたことで、場内からはタイガーに向かって大ブーイング。逆に「タイガーさん、レフェリーに感謝しておけ! 腕、折れてたぞ」と言い放つとニヤリと笑った丸藤に対して歓声があがったほど。
 試合後、丸藤は「さぁ来い吉橋! 吉橋が来ないなら菅林社長だ! 出て来い」と相変わらずのコメント。さらに急遽タイトルマッチが決まったことについて、その背景には丸藤のIGF参戦のニュースが出たあと、菅林社長が「IWGPチャンピオンなのによく他団体に出るから」と発言したことについて聞かれると、「面白くねぇって言ってるんでしょ? そんなんしらねぇよ! 俺、新日本の選手じゃねぇもん!」とバッサリ斬り捨てた。

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。


▼SUPER J TAG TOURNAMENT1回戦 無制限1本勝負
獣神サンダー・ライガー/●吉橋伸雄
10分51秒 ヘルム→片エビ固め
○フジタ"Jr"ハヤト(みちのく)/野橋太郎(みちのく)

▼SUPER J TAG TOURNAMENT1回戦 無制限1本勝負
○金本浩二/エル・サムライ(フリー)
10分50秒 アンクルホールド
デイビー・リチャーズ(ROH)/●タマ・トンガ(フリー)

▼SUPER J TAG TOURNAMENT1回戦 無制限1本勝負
飯伏幸太(DDT)/●オースティン・クリード(フリー)
13分18秒 逆さ押さえ込み
外道/○KUSHIDA(SMASH)

▼SUPER J TAG TOURNAMENT1回戦 無制限1本勝負
○田口隆祐/プリンス・デヴィット
7分59秒 どどん→片エビ固め
●マスカラ・ドラダ(CMLL)/バリエンテ(CMLL)

▼10人タッグマッチ 30分1本勝負
○真壁刀義/本間朋晃/後藤 洋央紀/永田裕志/井上 亘
16分46秒 トップロープからのキングコングニードロップ→体固め
中邑真輔/矢野 通/●石井智宏/高橋裕二郎/内藤哲也

▼SUPER J TAG TOURNAMENT準決勝 第1試合 無制限1本勝負
フジタ"Jr"ハヤト(みちのく)/●野橋太郎(みちのく)
12分45秒 アンクルホールド
○金本浩二/エル・サムライ(フリー)

▼SUPER J TAG TOURNAMENT準決勝 第2試合 無制限1本勝負
●外道/KUSHIDA(SMASH)
11分36秒 垂直落下式DDT→片エビ固め
田口隆祐/○プリンス・デヴィット

▼IWGPジュニアヘビー級選手権試合 60分1本勝負
[王 者]○丸藤正道(NOAH)
20分59秒 レフェリーストップ
[挑戦者]●タイガーマスク
※王者が5度目の防衛に成功

▼SUPER J TAG TOURNAMENT決勝戦&第25代IWGPジュニアタッグ王者決定戦 無制限1本勝負
金本浩二/○エル・サムライ(フリー)
21分27秒 サムライクラッチ
田口隆祐/●プリンス・デヴィット
※金本&サムライがSUPER J TAG TOURNAMENT優勝と同時に、第25代IWGPジュニアタッグ王者となる

リンク: 新日本プロレスが『BEST OF THE SUPER Jr. XVII』の出場選手を発表!ケニーやKUSHIDAが初出場

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