大谷からプロレスの教科書に書かれたメッセージを受け取った坂井は、再びマッスル武道館公演を目指すと宣言!

100504_MustleHouse9-1.jpgマッスル
マッスルハウス9
日時:5月4日(火) 開始:19:00
会場:後楽園ホール

 ちょうど1年ぶりに復活することになったマッスルだが、今回は『リングオブコント2010』と題し、リングを主戦場とするプロレスラー達の日本一を決定する大会を行うことに。だが、通常のプロレスのようにリング上で普通に試合をするのではなく、決勝進出者8名がそれぞれリーダーシップと責任感を持って、制限時間10分程度を目安に1試合ずつ自由な試合形式で試合を披露していく。それを高木三四郎大社長を審査委員長とした計5名の審査員が審査。最高得点者が優勝しリングオブコントの称号と共に、賞金10万円とサムライTVでの1時間の冠番組枠が贈られる。
 そしてこの日の決勝に進出したのが、マッスル坂井、男色ディーノ、猪熊裕介、菊タロー、DJニラ、広田さくら、ヨシヒコ、大谷晋二郎の8名。まずは男色ディーノがいまのキャラに限界を感じているという趙雲子龍が諸葛亮孔明に改名したのだが、なぜかリング上には5人のディーノと5人の孔明が10人タッグマッチをするというカオス状態に。
 続いて菊タローが東京愚連隊の3人を相手に1vs.3のハンデキャップマッチを披露していたのだが、途中ダメージによりバックステージに戻った菊タローは『ジャイアントプレス』に乗り、菊ドレ・ザ・ジャイアントとなって再登場! かつて田園コロシアム辺りで見たことのあるような場面が再現される中、愚連隊のFUJITAが「やっちゃっていいですか?」と聞きながらコスチュームを脱ぐと、その下には黒のショートタイツとレガースが! かの有名な放送禁止になったアン○レvs.前○日明を完全再現し、最後は菊ドレが大の字に倒れて戦意喪失。

100504_MustleHouse9-2.jpg さらに藤岡典一は青木○也そっくりな出で立ちで、リングだ、金網だと言ってないで日本人なら網戸だと主張し、リングを網戸で囲んだ中、MMAルールでヨシヒコと対戦。グラウンドでの攻防中心の末、網戸を一度も使うことなくヨシヒコに敗れた。
 そして広田さくらはGAEA JAPAN時代、唐突に試合後引退することを発表したので、引退セレモニーをしていないことに悔いが残っているという。そして約半年前にプロレスに復帰したが、このマッスルで引退試合&セレモニーを行うことに!
 アイスリボンのさくらえみとの"さくら対決"を引退試合に選んだ広田。さくらに協力してもらいながら(?)、何とか技を決めていくが前日にICE×60王者になったばかりのさくらはやはり強く、最後は二階からのニャンニャンプレスで勝利。そして広田の引退セレモニーが行われると、かなり縁遠い人たちからの花束贈呈や交際中の彼氏が登場するビデオメッセージなど、ある意味で広田らしい爆笑のセレモニーが行われ、最後は10カウントゴング&名前をコールと同時に大量のピンク色の紙テープ投げ込み。
 「引退試合をするために復帰したので悔いはない」と言ってリング上にシューズをそっと置いた広田。これでやや感動ムードが漂った会場だが、最後に舞台女優として告知をするという広田が「明日(6日)のNEO後楽園大会に出場します」と言うと、一斉に「えー!」の声。

100504_MustleHouse9-3.jpg そして注目の大谷の試合だが、大谷は新日本プロレス時代『BEST OF THE SUPER Jr.』で一度も優勝していないことが、唯一のやり残しとのことで、『炎武連夢TAKE2~トップ・オブ・ザ・スーパーランブル~』と題して5人のJr戦士と連続で対戦することに。ライガーっぽい大家健や高岩っぽいペドロ高石などを次々に撃破していった大谷だが、5人目の選手の名は「金本ヒカル」! すわ、兄貴夫人か? と思った人もいたと思うが、出てきたのは金本浩二っぽい佐藤光留!
 しかし光留が披露した金本の声マネのクオリティは、いつ聞いても筆舌に尽くしがたいほど高い! 思わず大谷も当時の金本戦を思い出したのかドラゴンスープレックスまで出して勝利した。その結果、この時点での最高得点を叩き出して大谷は暫定1位に。
 その後ニラ、猪熊の試合を終えたあともまだ大谷が1位。そして最後8人目のマッスル坂井は、子供20人を飽きさせないように試合をする"子供参観選手権試合"を行った。アントーニオ本多とタッグを組んだ坂井は、"悪いお兄ちゃん"の諸橋晴也と下島戦闘員を相手に、まるでヒーローショーのように子供達の声援を受けながら、カンチョーや急所攻撃などベタな方法で子供達の笑いを誘う。
 しかし悪いお兄ちゃんの反則攻撃を食らった坂井は一旦姿を消すと、"ニクえもん"なる某ネコ型ロボット風のペイントレスラーとなって試合に復帰。四次元ポケットから六角レンチを取り出したニクえもんは、凶器攻撃により勝利を奪った。この卑劣な行為に場内からはブーイングが飛び、審査員の得点も当然低い。
 すると高木審査委員長が坂井に向かって「子供たちにこんなの見せるなよ。こんなラクな方向に行ってないで、もっとプロレスの厳しい面を見なきゃいけないんじゃないのか?」とダメ出し。これを聞いてニクえ......いや、坂井も「酒やギャンブルやハッスルといったラクな方向に逃げてしまって......」と大谷の目の前で、サラッととんでもないこと言いながらも反省する。

100504_MustleHouse9-4.jpg すると、大社長はホールの延長料金は自分が持つから特別にもう1試合やれと社長命令を下して上半身裸になる。これを聞いた坂井は「偉大なる先輩、お願いします!」と大社長ではなく大谷に対戦要求。
 これを承諾した大谷は返り血ならぬ"返りペイント"がべっとり付きながらも、張り手やチョップ、顔面蹴りなど厳しい攻撃を繰り出す。新日本時代も田尻義博(TAJIRI)相手に叩き潰すような試合をしたことがあった大谷だが、こういう時の大谷は怖い! 顔面ウォッシュ、串刺しフロントキックでボロボロになった坂井だが、それでも気合いでエルボーを返し、逆エビ地獄にも耐え抜いた。さらに先に大谷を投げ捨てドラゴンで投げていった坂井は、大谷の投げ捨てドラゴンもカウント2で返す!
 だが、2発目の投げ捨てドラゴンで轟沈。マッスルメンバーが坂井に駆け寄り、超満員の観客から「坂井」コールをもらった坂井に対し、大谷は「お前が何を悩んでいるのか知らないけど、見てみろ、こんだけ集まったお客さん。お前の立ち上がるところ、お前の元気なところを見に来てるんだよ。お前に言えるのは1つだけ、一生懸命頑張れ! 敢えて坂井の気持ちを受け止めたからこそ、久しぶりにプロレスの教科書を。プロレスの教科書、222ページ。デッカイ壁にぶつかったときは乗り越えようとしなくていい。ブチ破ろうとしなくていい。ただ、その壁から逃げるな! ずっと逃げなければ、いつか必ず乗り越えられる」と熱いメッセージを贈った。

 結局『リングオブコント2010』は大谷が優勝。そして亜門さんが控室に忘れた賞金の入った袋をこっそり盗んだマミーを、先日自宅に侵入した酔っぱらいを捕まえた鶴見五郎が......ではなく、ツルティモ・ドラゴン校長が捕まえ、無事賞金は大谷に渡った。
 そして最後に実は21歳のときに新日本プロレスの東京ドーム大会を見に行き、そのとき買ったパンフレットに書かれてあった大谷のプロフィールを見て、すぐにアニマル浜口道場に入門したことがあるという過去を明かした坂井。
 そんなプロレスラーを目指すキッカケともなった大谷とも試合が出来た坂井は、吹っ切れた表情で「何となくうまくいかなかったことを、リング上で言ってしまったのが(スランプの)原因なんだと思います。だからウソでも僕らリング上で本当にやりたいことや出来たらいいなということを言い続けなければいけません。だから僕は力強く言い続けます。マッスルは近いうち日本武道館公演を実現させます!」と、マッスルが絶好調だった頃に実現間近と言われていた日本武道館公演を再び目指すことを宣言。近い将来、必ず実現すると言い聞かせるように宣言した坂井は、笑顔でマッスルポーズを決めて約3時間半にも及んだ大会を締めくくった。

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。


【リングオブコント2010】
▼元趙雲子龍再デビュー戦
●諸葛亮孔明
6分49秒 クリップラークロスフェイス
○男色ディーノ
※413点

▼ハンディキャップマッチ
菊ドレ・ザ・ジャイアント
9分40秒 戦意喪失→無効試合
NOSAWA論外/MAZADA/FUJITA
※423点

▼UCCライト級王座決定戦 MMAルール 5分1.5R
●藤岡典一
1R 6分31秒 胴絞めスリーパーホールド
○ヨシヒコ
※392点

▼広田さくら引退試合&セレモニー
●広田さくら
6分28秒 2階からのにゃんにゃんプレス→体固め
○さくらえみ
※403点

▼炎武連夢TAKE2~トップ・オブ・ザ・スーパーランブル~
<1人目>
○大谷晋二郎
58秒 フロントキック→片エビ固め
●獣神サンダー大家
<2人目>
○大谷晋二郎
1分0秒 投げっ放しジャーマンスープレックス→片エビ固め
●ペドロ高岩
<3人目>
○大谷晋二郎
1分18秒 OTR
●エル・サムライTV
<4人目>
○大谷晋二郎
58秒 腕十字を投げ落とす→体固め
●ケンドー・マジン
<5人目>
○大谷晋二郎
1分21秒 ドラゴンスープレックス→体固め
●金本HIKARU
※484点

▼猪熊裕介復帰戦
○猪熊裕介
59秒 神様降臨
●諸橋晴也
※444点

▼セミマッスル
●DJニラ
8分40秒 トランスレイブ→エビ固め
○HIROKI
※411点

▼子供20人を飽きさせる試合をしたら即追放 子供参観選手権試合
○マッスル坂井/アントーニオ本多
9分1秒 ダイビング・ニードロップ→片エビ固め
●諸橋晴也/下島戦闘員
※196点

▼エクストラ・シングルマッチ
●マッスル坂井
10分23秒 ドラゴンスープレックス→片エビ固め
○大谷晋二郎

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