TAJIRIが認める逸材リン・バイロンが衝撃デビュー! プロレスラー小路がデスマッチで開花!

100423_Smash2-1.jpgSMASH
スマッシュプロレス部門『SMASH.2』
日時:4月23日(金) 開始:19:00
会場:新宿FACE
観衆:590人(超満員)

 23日、新宿FACEで行われたSMASHプロレス部門『SMASH.2』。3月26日の旗揚げ戦では盟友トミー・ドリーマーの参戦や、愛弟子KUSHIDAの成長にTAJIRIが男泣き。そのTAJIRIが目指す"日本版ECW"を感じさせるような大会となり、旗揚げ戦で確かな手応えを掴んだSMASHだが、第2戦では何と新人女子レスラーのデビュー戦がメインイベントに抜擢された。
 メインでデビューするのはTAJIRIがその才能を絶賛する"香港から来た謎の練習生"リン・バイロン。北京大学で雑伎を学んだ香港出身女子留学生という経歴しか分からないリンだが、白いトラックスーツ姿で入場すると、いきなりパートナーのKUSHIDAを制して先発を買って出る。しかし相手チームの先発は同じ女子選手の朱里ではなく、大原はじめ。大原は当然リンを無視してコーナーのKUSHIDAに向かっていくが、背後から急襲したリンはヘッドシザースで大原を場外に追いやると、いきなりコーナーから場外に向けてケブラーダを発射!
 デビュー戦とは思えぬ肝っ玉の据わりようを見せたリンは、さらに大原のアームドラッグやジャーマンをことごとく着地してみせたのだが、雑伎団のときのクセなのか着地するとポーズを決めてしまい、その度に背後から大原に攻撃されてしまう。現在は朱里の家で居候をしているというリンだが、いざリング上で相対すると朱里とはお互いの髪の毛をつかんで激しくやり合った。
 さらにドラゴン・リングインから自ら開脚して素早く座り込みながらの地獄突きというオリジナル技を披露。これには面食らった大原&朱里だが、『ハッスル』時代長きに渡って抗争を繰り広げてきた2人はいざタッグを組んだらなかなかの連係を見せ、リンを長い間捕まえることに成功。KUSHIDAも大原相手に喧嘩腰で救出に入って来るが、なかなかリンはタッチ出来ない。
 ところが、やたら負けん気が強いリンは強引に大原をジャーマンで投げると、敢えてKUSHIDAにタッチせずに大原に殴りかかっていく場面も。返り討ちにされてしまったが、その後朱里をコーナーに叩きつけてから、大原をフランケンで投げて朱里にぶつけることで脱出! タッチを受けたKUSHIDAが向かっていくが、大原&朱里も真っ向勝負で応戦する。さらに再びリンが出てくると、朱里のバッククラッカー→大原のフィッシャーマンバスターと連係技がますまず冴える。
 だが、側転で合体攻撃をかわしたリンは、朱里を蹴った勢いを使って大原にアサイDDTを決めると、KUSHIDAがマットに叩きつけた朱里にロー林グプレス(=スカイツイスター・プレス)を投下して3カウント! 見事メインイベントで行われたデビュー戦を自らの勝利で飾ってみせた。

100423_Smash2-2.jpg さすがはTAJIRIが絶賛する逸材であることを証明したリン。試合後、リンの健闘を称えたTAJIRIが「リンの香港だけではなく、来月はこんな国の人たちも来ます!」と言うと、スクリーンにはフィンランドのプロレス団体FCF(ファイト・クラブ・フィンランド)のスターバックが登場。TAJIRIとは親友だと言うスターバックは親友のためにFCFから『SMASH』の2人の選手を送り込むと言い放つ。1人は身長185cmもあり"フィンランドの空飛ぶオカマ"の異名を持つジェシカ・ラブ。もう1人は現在FCFのチャンピオンだというヴァレンタイン。
 そして5・29『SMASHI.3』で大原vs.ジェシカ、TAJIRIvs.ヴァレンタインのFCFタイトルマッチが行われることが発表された。さらに新日本プロレス5・8『SUPER J TAG TOURNAMENT 1st』に出場するため「みんなで新日本に乗り込むぞー!」と雄叫びを挙げたKUSHIDAは、『SMASHI.3』で新日本のプリンス・デヴィットとの対戦が決定!
 大会終了後、酒井代表からスマッシュTシャツを渡され、正式にSMASH所属を認められたKUSHIDAは、代表に対しては相変わらず訝しい態度を取りながらも「(J TAGトーナメント1回戦で)勝てば、確か(2回戦で)プリンス・デヴィットと当たるので、優勝してフィンランドのベルトより先にIWGPのベルトをSMASHのリングに持って来たいと思います!」とコメント。
 TAJIRIは「外道さんに話して、KUSHIDAをCHAOSに入れるのはスンナリいったんですけど、やっぱりデヴィットは本隊の人だからなかなか交渉が進まなくてですね。本当に大変でした」と苦笑いしながらも、若い選手には今後もどんどんチャンスを与えていく方針とのこと。新日本の中からデヴィットを選んだ理由は「最初から直感で。ベストチョイスだと思います。ボク、SMASHのことは何でも直感でやっているんですよ。(試合を見ればベストチョイスだった理由が)分かると思います。今日リン・バイロンをメインでデビューさせたのもベストチョイスだし、田中選手、小路、Mentalloの3WAYもベストチョイス、世界中の団体からFCFを選んだのもベストチョイスだと思う」とコメントした。

100423_Smash2-3.jpg TAJIRIが「ベストチョイスだった」と実感した上に「今日は小路晃が初めてプロレスラーになったような日でしたね。いやぁ素晴らしかったなぁ。メンタルもいいですね、アイツは。何か旧FMWに来てたガイジンみたいな顔してますね」と大絶賛した小路晃だが、この日は元ECWヘビー級王者の田中将斗、さらに旗揚げ戦でTAJIRI相手にトライアウトとは思えぬいい動きを見せたMentallo相手に、有刺鉄線バットを奪い合うスクランブル・バンクハウス・デスマッチで対戦。
 かつて"Mr.PRIDE"と呼ばれた総合格闘家の小路が、まさかのデスマッチ挑戦だが、デスマッチに賭けてはキャリア・実績共に申し分のない田中、そしてその田中がいたFMWの大ファンで、この日もFMWのTシャツにFMWのテーマ曲で入場してきたMentalloが相手では小路はかなり分が悪い。予想通り、いきなり出遅れて有刺鉄線バットは田中に取られ、Mentalloには場外ダイブを食らい、田中に空き缶で頭部を殴られて大流血!
 小路が劣勢の間に田中は場外にテーブルをセットすると、その上にMentalloを寝かせてステージ上の客席からダイブしてテーブルクラッシュ。リングに戻った田中にMentalloは共闘を持ち掛けて2人がかりで血だるまの小路を痛めつける。しかし田中にテーブルの破片で殴られた小路は雄叫びをあげながら耐え抜くと、着ていたTシャツを破り捨て、田中とMentalloを次々に高速払い腰でブン投げていく!
 完全に開花した小路は田中とMentalloの2人をまとめてファイアーマンキャリーの体勢で担ぎ上げると、バックフリップで叩きつける。さらに小路がMentalloに雪崩式ブレーンバスターを狙っていくと、そこに田中が近付いていき摩周を決める。すかさず田中がスーパーフライを投下したが、小路は田中にラリアットを見舞うと、Mentalloにはヘラクレスカッターからの腕十字。だが、田中が小路にスライディングDを叩き込む。
 混戦になる中、田中を場外に追いやったMentalloがハリケーン・ドライバーで叩きつけた小路に有刺鉄線バットをセットし、そこにムーンサルトプレスを投下して3カウント。惜しくも小路は敗れたが、試合後田中は「お前ら本当にデスマッチ初めてか? 対応しまくっとるやないかい。またやりたくなったから、デスマッチやるならまたやろうや!」と2人のデスマッチ適応力を絶賛した。


▼ワールドトライアウトマッチ 時間無制限1本勝負
●TAJIRI
8分44秒 小包固め
○カイル・セバスチャン

▼児玉ユースケ デビュー戦 時間無制限1本勝負
○大原はじめ
7分21秒 逆エビ固め
●児玉ユースケ

▼3WAYスクランブル・バンクハウス・デスマッチ 時間無制限1本勝負
○Mentallo
13分36秒 有刺鉄線バットへのムーンサルト→片エビ固め
●小路晃
※もう1人は田中将斗(ZERO1)

▼シングルマッチ 時間無制限1本勝負
○TAJIRI
10分36秒 バズソーキック→片エビ固め
●ユージン

▼タッグマッチ 時間無制限1本勝負
大原はじめ/●朱里
19分3秒 ロー林グ・プレス→片エビ固め
KUSHIDA/○リン・バイロン

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