17日の深夜1時から新木場1stRINGで行われた暗黒プロレス組織666『666 vol.34～オールナイト興行～』。昨年の12月23日に行われた『組織旗揚げ六執念記念大会』でラム会長が引退し、一旦リセットされた666。2010年から新章に突入することになるのだが、その前に"外伝"的に行われることになったのが、このオールナイト興行。テーマはズバリ「族」である。
　そもそも昨年の666も宮本裕向率いる宮本爆走族と、木高イサミ＆竹田誠志率いる暴走族の抗争が軸になっていたが、オープニングでその2つの族が登場すると、そこに尾崎魔弓率いる女暴走族も登場！　すると尾崎姉御が突如「アタイは今日で女暴走族を辞めるよ。アタイは宮本の女になるんだよ！」と言い出して爆走族入り！
　そのまま宮本の単車に2ケツして去ってしまった。残された唯我と木村響子は竹田の取り合いを始めるが、2人に向かってイサミが勝ったほうを暴走族に入れてやると約束。"女暴走族解散試合"としてシングルマッチを行った両者だが、トレードマークだったボンバーヘッドからボブヘアーに変わった木村に対し、実況のMEN'Sテイオー曰く「工藤静香がトラクターで轢かれたような」髪型をした唯我はパワーでガンガン押していく。
　試合の途中からなぜか熱のこもった激しい攻防となったのだが、最後は辛くも木村が強烈なビッグブーツを叩き込んで勝利。これで木村の暴走族入りが決定。敗れた唯我は「お父さん、お母さん、許してください。唯我は悪い子になります」という"心の声"のナレーションが流れる中、消えていったのだが、その後第5試合の貴族vs.盗賊に『キャッツアイ』のレオタード姿で乱入！
　1人で貴族（円華＆大家健）を相手にしようとして盗賊のK666に「私は唯我じゃなくてひとみよ！」と言い張りながら加勢。しかし、そのひとみを円華がラ・マヒストラルで丸め込んで貴族が勝利。試合後、K666は「試合には負けたけど、キミは僕たちから大切なものを盗んだ......それは僕たちの財布だ！」と、実はひとみが楽屋泥棒だったことを暴露し、最後は3人で袋叩きにした。

　会場を大いに盛り上げたのは、第8試合の裸族vs.薔薇族。試合前、忍は「俺は茶番捨てたんだよ。今日はマイケルも熱い試合がしたいから新木場に来たんだよ！」と豪語して薔薇族に向かっていったが、ホッシ〜ノから「本当は脱ぎたいんでしょ！」と言われながら殴られた中澤マイケルはアッサリと「忍、ごめんな！　火照ってきたぜ〜」と叫びながらTバック姿に。
　するとホッシ〜ノはすかさず倒れたマイケルに対してM字開脚で顔面騎乗！　さらにマイケルの口にボールギャグを装着すると、ドS看守が恍惚とした表情を浮かべながらマイケルの体にロウソクを垂らしていく。そこから一転して回転エビ固めを狙った看守だが、マイケルが何とか堪えようとすると、看守はTバックを引っ張っていく。するとスルリとマイケルのTバックが脱げてしまい全裸に！
　慌ててリング上にうつ伏せになって何とか猥褻物の陳列を防いだマイケルだが、もうその体勢から動けなくなってしまう。ローンバトルを強いられることになった忍をバックステージに連れて行った薔薇族。その間、1人リング上に取り残されたマイケルは、必死に「写真を撮るな〜」と叫びながら股間やケツを手で隠すのが精一杯！
　そこに薔薇族の2人が戻ってくると、背後からOバック一丁に亀甲縛りをされた忍も戻って来て、薔薇族の2人にドロップキックからのケブラーダで反撃！　なぜかTバックを持ってきた忍はそれをマイケルに穿かせると、寝かせた薔薇族の2人にマイケルとの合体技69ローラーをお見舞い。だが、看守が忍の股間にレッドミストを噴射すると、慌ててマイケルが「毒が！　このままでは忍が死んでしまう！　毒を吸い出さなければ！」と叫びながら、倒れた忍の股間に口をつけて毒を吸い出していく。
　それを見たホッシ〜ノがその行為をやたら羨ましがる中、毒が抜けて蘇生した忍がSEXボンバーからのS.E.Xを投下してホッシ〜ノから3カウント。勝った忍は「茶番をやらないっていうのはウソでした！」と言うと、7月に新宿二丁目プロレスを開催すると発表した。

　イサミ＆竹田に先輩を加えた暴走族は小仲＝ペールワン＆葛西純＆タコ乳頭゛の人喰い族と対戦したが、"おクスリ"を注入した先輩がコーナーに登ったところで効力が切れてしまい、そのまま転落したところをペールワンに抑え込まれて3カウント。一方の宮本率いる爆走族もGENTARO＆ヘラクレス千賀の竹の子族と対戦したが、試合途中で新加入した尾崎姉御が乱入したことで反則負けを取られてしまった。
　そこで宮本爆走族と暴走族は、共に新メンバーとなった尾崎と木村を加え、メインで最終決着をつけることになった。スキンヘッドにソリコミを入れたヘアーのペイントを施したアブドーラ小林に対し、吹き出すことなくメンチを切っていった木村。しかしヘッドバットで優勢に出たアブ小は宮本にタッチ。
　しかし宮本のブレーンバスターを踏ん張った木村が、逆にブレーンバスターで投げていき、イサミにタッチすると、イサミと竹田の元BJWタッグ王者コンビは抜群の連係で宮本を追い込む。しかしアブ小が圧倒的なパワーとキレのある地獄突きで宮本のピンチを救うと、尾崎姉御がチェーンパンチを叩き込み、さらに暴走族の3人をコーナーに叩きつける。そこから宮本と自分自身も暴走族の3人に重なるようにぶつかっていくと、アブ小に向かって「アタイごと潰せ！」と絶叫。
　アブ小が全員まとめてコーナースプラッシュで潰していくと、倒れたイサミに宮本がムーンサルトプレスを投下。イサミもカウント2で返して反撃を試みるが、飛び付いてきたイサミを強引にジャーマンで投げた宮本は、そこから逆さ押さえ込みで3カウントを奪った。

　メイン終了直後、突如スキンヘッドとパンチパーマのヤンキーが乱入！　爆走族に襲いかかったそのヤンキーは、よく見るとドラマ『木更津キャッツアイ』に出演していた破我抜作と怒鬢魂力也！　宮本に対してケンカを売った抜作と力也は「うちにもイキのいい後輩がいるんだよ」と言って、その後輩を呼び込む。
　そこに登場した後輩とは、何とあの氣志團！　團長の綾小路翔は事前に来場を予告していたが、何と深夜4時15分の新木場に本物の氣志團がズラリ登場！　「木更津も新木場も同じようなもんだからな！」と新木場制圧を狙う氣志團は、族の抗争を制して現在新木場では"頭"となった宮本爆走族にケンカを売っていく。早乙女光がアブ小に向かって意外と綺麗なドロップキックを見舞っていったが、当然アブ小はビクともしない。すると翔が「666どんなものかねと思って来たけど、効かないもんだな。本当に」とアッサリ白旗宣言！
　だが、翔は「もう1つだけ言いたいことがる。宮本！　お前、俺の曲勝手に使っているんだろ！」と言って宮本に詰め寄っていく。氣志團の曲である『One Night Carnival』を入場テーマに使用している宮本が「使っています。スミマセン」とワビを入れると、翔は宮本の顔面を思い切りビンタ！
　強烈な一撃だったが、これでケジメをつけた翔は、宮本が『One Night Carnival』を使用することを快く許可！　逆にファンに向かって「逆に宮本が俺の曲を使わなくなったら、みんなが俺に言ってくれ！」とイキな発言した翔は「これじゃ終わらないぜ！　行こうぜ、ピリオドの向こうへ！」と叫ぶと、全選手をリング上に呼び込んでサプライズライブを開始！　晴れて氣志團公認となった宮本の入場テーマ曲『One Night Carnival』を氣志團が熱唱する隣で、宮本や尾崎らもお馴染みの振りつけを披露！　観客も深夜（というか早朝）にも関わらず大盛り上がり！　そして歌い終えた翔は「というわけで、俺はまーちゃんと帰ります」と言って、尾崎姉御を連れて六本木方面に消えていった......

▼第1試合 窓際族vs.遺産相続vs.自己満足 3WAYマッチ
【自己満足】●ＴＨＥ１０１
6分5秒　パワーボム→エビ固め
【窓際族】○佐野直
※もう1人は【遺産相続】ＤＪニラ

▼第2試合 女暴走族解散試合！
【女暴走族】○木村響子
6分54秒　ビッグブーツ→体固め
【女暴走族】●唯我

▼第3試合 人食い族vs.暴走族
【食人族】○小仲＝ペールワン／葛西純／タコ乳頭゛
9分31秒　雪崩式自爆→体固め
【暴走族】●先輩／竹田誠志／木高イサミ

▼第4試合 逆噴射家族vs.人食い族
【逆噴射家族】○ザ・クレイジーＳＫＢ／乞食／マッスル坂井
5分50秒　爆竹ポア
【食人族】●小仲＝ペールワン／葛西純／タコ乳頭゛

▼第5試合 貴族vs.盗賊
【盗賊】Ｋ６６６／●ひとみ（唯我）
4分29秒　ラ・マヒストラル
【貴族】大家健／○円華

▼第6試合 宮本爆走族vs.竹の子族
【爆走族】●宮本裕向／●アブドーラ小林 with 尾崎魔弓
6分33秒　尾崎の介入→反則
【竹の子族】○ＧＥＮＴＡＲＯ、ヘラクレス千賀

▼第7試合 ゾクゾクvs.中華系民族
【ゾクゾク】○怨霊／死神
14分14秒　怨霊クラッチ
【中華系民族】●ダイナスティ／趙雲子龍

▼セミファイナル 裸族vs.薔薇族
【裸族】○忍／中澤マイケル
18分22秒　S.E.X→片エビ固め
【薔薇族】ドＳ看守／●ホッシ～ノ

▼メインイベント 宮本爆走族vs.暴走族
【爆走族】○宮本裕向／アブドーラ小林／尾崎魔弓
14分56秒　逆さ押さえ込み
【暴走族】竹田誠志／●木高イサミ／木村響子