38年目の旗揚げ記念日に"外敵"丸藤が金本に激勝!中邑はとにかくつえぇ奴求む!

新日本プロレス
創立38周年シリーズ 旗揚げ記念日
日時:3月5日(金) 開始:18:30
会場:後楽園ホール
観衆:2000人(超満員)

 5日、後楽園ホールで行われた新日本プロレスの創立38周年シリーズ『旗揚げ記念日』。1972年3月6日に大田区体育館で旗揚げ戦を行った新日本プロレスが、38年目に突入する記念大会。
 オープニングでは新日本プロレス功労者を称えて表彰する式典「NJPWグレーテストレスラーズ」の授賞式が行われた坂口征二相談役が、受賞者・橋本真也さんの代理人としてご子息の橋本大地さんを呼び込み、ジャパンプロレス時代の盟友であるタイガー服部レフェリーが、受賞者のアニマル浜口さんを呼び込んだ。
 大地さんが登場する際には、久しぶりに新日本の会場に『爆勝宣言』と「はっしもと」コールが鳴り響き、浜口さんは意外にもこれが新日本のリング上からは初めてだという「気合いだ! 気合いだ!」の連続雄叫びを披露して元気な姿を見せてくれた。
 なお、改めて父が偉大なるレスラーだと実感したという大地さんは、「次は選手として(新日本のリングに)上がりたいですね」と語り、浜口さんは81年9月にラッシャー木村さんと新日本に乗り込んだ、通称"こんばんは事件"のことを懐かしそうに語った。

 セミファイナルではここまでvs.新日本5連勝中のプロレスリング・ノア、丸藤正道が保持しているIWGPジュニアヘビー級王者に、新日本Jr最後の砦として"兄貴"金本浩二が挑戦。どうしてもジュニアヘビーの試合というのは爽やかで対抗戦特有の殺伐とした雰囲気が出にくいが、元々金本が対抗戦に滅法強いタイプな上に、丸藤も「(金本は)劣化版のKENTAみたいですよね」「新日本ファンはもうちょっとブーイングを」「ノアのジュニアは最強です」と挑発的な発言を連発したことで、俄然対抗戦らしいヒリヒリとしたムードが高まった。
 試合開始前から場内は大「金本」コールに包まれ、丸藤が入場した際にはリクエスト通りに激しいブーイングが飛ぶ。そして至近距離でメンチを切り合った両者は、開始早々から張り手や蹴りなどバチバチとやり合う。そんあ喧嘩腰の中でもお互いの攻撃を身軽な動きでかわしたり、ロープワークを巧みに活かしたりとジュニアらしい攻防を見せた両者。
 さらにお互いにヒザに爆弾を抱えているため、追い込まれても相手のヒザを攻撃することで形勢を逆転でき、なかなかどちらも攻めきることが出来ない。場内がどよめいたのが、金本が丸藤をコーナーに逆さ吊りにした際。止めるレフェリーを突き飛ばした金本に対し、丸藤は逆さ吊りの状態でも「来い、来い」と手招きをして金本を挑発。すると金本は丸藤の手の届く距離にあぐらをかいて座り込み、強烈な張り手をお見舞い! お互いの気が強さが出たこの試合の名場面だった。
 丸藤の不知火をボディスラムで切り返し、抱え込み式ファルコンアローで叩き付けた金本は、雪崩式キャプチュード、雪崩式フロントスープレックス、雪崩式フィッシャーマンバスターと雪崩式3連発! そしてムーンサルトプレスまで投下したが、それでも丸藤から3カウントが奪えない。タイガー・フロウジョンも決めさせず、アンクルホールド、変形アンクルととにかく丸藤を追い詰めた金本だが、2発目のムーンサルトをかわされて着地した際、ヒザのダメージで動けなくなったところに丸藤が低空ドロップキック。
 試合時間は30分を超えたが、そこから不知火・改を決めた丸藤は、ポールシフトで叩き付けて3カウント! 粘る金本を退け、新日本にとっては30年目の記念日のリングで"外敵"ながら王座防衛に成功した。その丸藤にリング上では誰も挑戦を表明しなかった新日本Jrだが、バックステージで昨年末のJ-CUPで対戦した獣神サンダー・ライガーが「丸藤よ! J-CUPのとき言ったよな? もう1回やってもいい、タッグを組んでもいいって。タッグを組む気はサラサラない。やろうよ、やろうよ」と対戦を要求。丸藤も「1回勝った人間だ。胸貸してやるよ」と受けて立つ構えを見せた。

 メインではIWGPヘビー級王者の中邑真輔を中心に、棚橋弘至、真壁刀義、後藤洋央紀、矢野通、田中将斗という現在の新日本のトップ選手が6人タッグで激突。最近勝ち星に恵まれていない後藤が捕まる場面が目立ったが、終わってみれば真壁が昨年のG1、そしてIWGP王座決定戦に続き、またしても中邑のボマイェに沈むという結果に終わった。
 試合後、「つえぇ奴がかかってきて来いよ。リングの中は力だろ!」と言い放った中邑は、バックステージでは「矢野と田中においては自分の中で、多少なりとも見せていない部分がある。そろそろ見たいでしょ?」と、強い相手なら同じCHAOSの選手との対戦も辞さない構え。次期挑戦者が決まるNJC(ニュージャパンカップ)を、中邑は王者として「真のプロレス道を邁進したいと思います」という気持ちで迎えるという。


▼第1試合 20分1本勝負
○田口隆祐
6分24秒 腕ひしぎ逆十字固め
●吉橋伸雄

▼第2試合 20分1本勝負
○獣神サンダー・ライガー/タイガーマスク
9分09秒 空中胴締め落とし→体固め
●外道/ディック東郷

▼第3試合 20分1本勝負
○中西学/本間朋晃
9分58秒 アルゼンチンバックブリーカー
井上亘/●平澤光秀

▼第4試合 30分1本勝負
○永田裕志/高橋裕二郎/内藤哲也
13分32秒 バックドロップホールド
飯塚高史/石井智宏/●"ザ・マシンガン"カール・アンダーソン

▼第5試合 IWGPJr.ヘビー級選手権試合 60分1本勝負
[王 者]○丸藤正道(プロレスリング・ノア)
31分44秒 ポールシフト→片エビ固め
[挑戦者]●金本浩二
※第59代王者・丸藤が2度目の防衛に成功

▼第6試合 創立38周年 旗揚げ記念日特別試合 30分1本勝負
棚橋弘至/後藤洋央紀/●真壁刀義
17分49秒 ボマイェ→片エビ固め
○中邑真輔/矢野通/田中将斗

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