【試合詳細】6・4 PANCRASEニューピアホール大会 【ウェルター級KOP】村山暁洋vs林 源平 前田村生 vs 高田寛也 高木徳三 vs 小原 とうや 寺本雄輝 vs 菅 歩夢 上野惇平 vs 漆間將生

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『PANCRASE 334』
日程:2023年6月4日(日)
会場:東京都港区・ニューピアホール
開始:14:00

▼第1試合 プレリミナリーファイト フェザー級 5分3R
○岡田拓真(リバーサルジム横浜グランドスラム/デビュー戦)
1R 2分22秒 リアネイキッドチョーク(タップアウト)
●上田智大(パラエストラ広島/デビュー戦)

▼第2試合 プレリミナリーファイト ライト級 5分3R
●石田陸也(DOBUITA)
2R 2分44秒 リアネイキッドチョーク(タップアウト)
○望月貴史(BRAVE GYM)

▼第3試合 プレリミナリーファイト バンタム級 5分3R
●板谷一樹(トライフォース東中野)
判定0-3
○谷内晴柾(Blue dog gym/デビュー戦)

【メインカード】
▼第4試合 ライト級 5分3R
●吉村天弥(和術慧舟會HEARTS)
3R 2分30秒 反則(グラウンドでの顔面膝蹴り)
○神谷大智(BRAVE GYM)

▼第5試合 ミドル級 5分3R
○佐藤 龍汰朗(坂口道場一族)
1R 0分08秒 TKO(右足の骨折)
●高木健太(ファイティスジムMSC)

▼第6試合 ウェルター級 5分3R
●押忍マン洸太(DESTINY JIU-JITSU)
2R 0分29秒 膝十字固め
○藤田 大(パラエストラ千葉/初参戦)

▼第7試合 コーメイン フライ級 5分3R
○伊藤 盛一郎(リバーサルジム横浜グランドスラム/ZST)
1R 4分39秒 リアネイキッドチョーク(タップアウト)
●秋葉太樹(パンクラス稲垣組)

▼第8試合 メインイベント ウェルター級王者決定戦 5分5R
【王者】●村山暁洋(暁道場)
判定0-3
【挑戦者】○林 源平(和術慧舟會Iggy Hands Gym)
※林が第15代ウェルター級KOPに。

【NEO BLOOD! 4 第29回ネオブラッド・トーナメント2回戦】
▼第1試合 ストロー級 5分3R
●米山唯人(サツキジム横浜)
判定0-3
○寺岡拓永(ROAD MMA GYM)

▼第2試合 フライ級 5分3R
●大野友哉(パタエストラ千葉)
1R 4分18秒 三角絞め
○眞藤源太(KING CRAFT)

▼第3試合 フライ級 5分3R
○山崎聖哉(BRAVE)
判定3-0
●梅原規祥(リバーサルジム武蔵小山 所プラス)

▼第4試合 バンタム級 5分3R
●上野惇平(ハイブリッドレスリング八戸)
1R 4分25秒 TKO(グラウンドのパンチ→レフェリーストップ)
○漆間將生(KRAZY BEE)

▼第5 試合 バンタム級 5分3R
●寺本雄輝(パラエストラ西東京)
1R 1分02秒 TKO(グラウンドのパンチ→レフェリーストップ)
○菅 歩夢(宇留野道場)

▼第6試合 バンタム級 5分3R
●高木徳三(NATURAL 9)
1R 3分59秒 アームロック(タップアウト)
○小原 とうや(パラエストラ柏)

▼第7試合 フェザー級 5分3R
●前田村生(UP START)
2R 2分19秒 リアネイキッドチョーク
○高田寛也(パラエストラ札幌)

『PANCRASE 334』は怪我や反則など大波乱の展開に!林源平が村山暁洋に勝利し第15代ウェルター級KOP戴冠!

第1試合


 1R。岡田がロー。上田はジャブ。岡田がタックルに入りクラッチ。しかし上田がケージへ押し込んだ。ヒザを入れた岡田が入れ替える。さらに投げてテイクダウン! バックに回る岡田。
 上田は岡田を背負って立ち上がる。岡田はカカトを打ち、首を狙う! そのままスタンドで絞めると上田がタップした。

第2試合


 1R。お互いパンチ。石田が抱えてケージへ押す。外掛けで倒すとマウントになっている。しかし望月はケージを蹴って反転し上に。パウンドを落とす。石田が三角を狙うが外れる。ヒジを打つ石田。望月は鉄槌、パウンドを落とす。石田は残り20 秒で腕を狙うが、望月が上をキープして終了。
 ジャッジは2名が10-9石田、1名が10-9望月。

 2R。望月がタックルに入る。受け止めた石田は尻もち。望月がケージへ押し込んでいく。立ちたい石田だが、下から首を狙う。望月はこれを外し、ヒジ、パンチを落とす。さらに、バックに回り逆に首を狙う! これが極まり、石田がタップした。

第3試合


 1R。お互い殴る。谷内がロー、ジャブ、ミドルと突っ込んでいく。板谷もパンチで出る。打ち合う。谷内が組みに行くが、板谷は付き合わない。谷内、パンチ、ヒザ。
 警戒しながらも前に出る板谷だが、パンチをもらってしまう。谷内がタックル、テイクダウン! バックに回ってチョークを狙う。外れてしまい、再度チョークに入るがホーン。
 ジャッジは3名とも10-9谷内を支持。

 2R。板谷がパンチで出る。谷内もジャブ。タックルには入れない。谷内が投げると板谷がバックを取る。谷内が離れた。パンチを振って出る板谷。しかし谷内が組んでケージへ押し込んでいく。ヒザ。
 残り20秒で離れ、打ち合うが両者ともに疲れがにじむ。谷内が組んでケージへ押すが、離れた板谷がパンチで出る。谷内が組み、投げて上を取ったところで終了。
 ジャッジは3名ともに10-谷内。

 3R。パンチを振って出る板谷。谷内もパンチ、ロー。タックルに入りたい谷内だが切られてしまう。谷内はローで距離を取り入らせない。が、蹴りがローブローとなってしまい、タイムストップ。両選手とも疲労の色が濃い。
 再開。板谷のアッパーがヒット! 効いたか。しかし組んでしのぐ。離れる板谷。残り20秒。タイムアップ。
 ジャッジは2名が30-27谷内、1名が29-28谷内。3-0で谷内が逃げ切り勝利。

鶴屋怜あいさつ


 5月7日、上海で行われたRoad to UFC Season 2トーナメント1 回戦で、ロナル・シアハーンに2Rアームロックで勝利した鶴屋怜がケージイン。ファンに勝利を報告した。
「こんにちは! フライ級キング・オブ・パンクラシストの鶴屋怜です。先週、上海で行われたRoad to UFCで勝つことができました。まだ1回戦なので、次の試合も油断できないので、しっかり勝って優勝したいと思うので、応援よろしくお願いします」

第4試合


 吉村は極真空手をバックボーンとし、今年3月プロデビュー。NBTワンマッチ決勝戦で芳賀ビラル海に1ラウンドTKO勝ちしている。
 対する神谷は昨年10月プロデビュー。芳賀ビラル海に判定勝ちを収めている。

 1R。プレッシャーをかける吉村。神谷がタックルに入るが、吉村は切る。吉村がロー、ミドル。タックルに入りたい神谷だが入れず。しかし離れ際に素早く出したパンチに会場がどよめく。
 神谷が再びタックル。ケージへ押し、バックに回る。テイクダウンしたい神谷。バックを取ったまま離さず、投げてテイクダウン! ハーフマウントからパウンド。吉村は側頭部に掌底。神谷パウンドで削る。さらにヒジ! 肩固めを狙うが終了。
 ジャッジは3名とも10-9神谷。

 2R。開始直後、間髪入れず神谷が片足タックル。切りきれない吉村。神谷は抱えてテイクダウン、ハーフマウント。吉村は回って亀になり立とうとする。パウンドを落とす神谷。
 なんとか立ち上がる吉村だが、神谷はバックを取っている。神谷が投げるが、すぐに立つ吉村。さらに上田が投げて上に。残り1分。下から殴る吉村は三角を狙う。しかし神谷が外した! 会場から拍手が湧き起こる。残り30秒。お互い殴って終了。
 ジャッジは2名が10-9神谷、1名が10-9吉村。

 3R。神谷がタックルに入るが、吉村は切る。吉村ロー、ヒザ、右パンチ。神谷のタックルを切る。さらに神谷がタックルに入ると受け止めた。ケージへ押し込む神谷。吉村はヒザ、バックに回ってパウンド連打、ヒザ。ここで吉村がマットに手をつきグラウンド状態となるも、吉村は頭部にヒザを入れる反則攻撃をしてしまう。
 ここで試合が止められ、吉村は反則負けに。倒れた神谷は担架で運ばれて退場した。

第5試合


 佐藤は2021年9月よりパンクラスに参戦中。ここまで4戦3勝1敗で、今年 3月にはNBTワンマッチで伊藤丈皓を李アネイキッドチョークで破り勝っている。
 対する高木は2011年より参戦しているベテラン。豪快な打撃で倒すファイトスタイルで会場を盛り上げてきた。しかし、2019年6月から4連敗中。さらに、相手が見つからず、2021年9月から1年9ヶ月ぶりの試合となる。所属ジムも移籍し、どのような闘いを見せるか。

 1R。高木が右ローを蹴ると、佐藤が右前足を上げて蹴りをカット。その際、バチン!! という音が響き、佐藤のヒザに高木のスネがまともに当たった。
 衝撃で後ろに倒れ込む高木。立とうとするも、右足のヒザ下が折れ曲がり立てない。足先はあらぬ方向へ……。右足を抱え、声もなく苦悶の表情を浮かべる高木。
 すぐにレフェリーが試合を止め、続行不可能で佐藤のTKO勝ちとなった。

 会場でリプレイ映像が流れると、ショッキングなケガに会場からは大きな悲鳴とため息が上がる。高木は担架に乗せられ退場した。
 試合後、高木はSNSに「高木足パカーンしましたけど、生きてます。牽制のローのつもりが自分に返ってきました笑」と気丈に現状報告をした。
 1年9ヶ月ぶりの復帰戦だったが、長期欠場となりそう。1日も早く、またケージに戻って来られるよう祈りたい。

 ほとんど何もしないまま試合が終わってしまった佐藤。NBTでは優勝を下さったが、その実力はまだ未知数だ。しかし、1位の佐藤にとってタイトルマッチは夢ではない。選手の絶対数が少ないミドル級だが、このあと試合をはさむのか、ダイレクトにタイトル挑戦となるのか。

佐藤 ケージ上コメント
「計量の時に(言いたいことは勝ったら言いますと)言ったのでマイクをもらいました。ある意味ワンパンKOでしたが、高木選手、1階級上で試合を受けてくれてありがとうございました。
 ミドル級で、僕の上にはチャンピオン(内藤由良/リバーサルジム横浜グランドスラム)しかいません。僕も横浜なんで、内藤選手、海外に行く前に、12月の横浜武道館大会でやってくれないですかね」

第6試合


 押忍マンは2020年より参戦。ここまでのところ3戦3敗で、勝ちも負けも全てKOか一本という豪快なスタイル。181cmの体躯と打撃で期待を抱かせる選手だ。

 一方の藤田はパンクラス初参戦。164cmと小柄で、計量でも「明日は恥のないよう頑張ります」と控えめなコメント。ほのぼの系のルックスだが、試合ではどのような顔を見せるのか。

 1R。身長で勝る押忍マンがいきなりヒザ。藤田は巻き込むようにテイクダウンを狙うが、押忍マンが上に。しかし藤田は下から腕を狙う。押忍マンが防ぐ。藤田は止まらず、足関、三角と次々に狙っていく。しかし、ここで押忍マンがグラウンド状態の藤田に対し頭部を蹴ってしまい中断。押忍マンは1点の減点となった。
 止められた状態のポジションから再開。押忍マンは再開と同時に動いて三角を外した。しかし藤田はもぐって足を狙う。押忍マンは振り解いて立ち上がる。
 藤田がタックル、押忍マンがヒザを合わせる。さらにヒザを放つが、藤田はキャッチしてテイクダウン! ハーフマウント。マウントになろうとするが難しく、すぐサイドポジションに切り替える。
 押忍マンは亀に。藤田はバックを取りパウンド! さらにバックマウントへ。反転する押忍マンだが、藤田はサイドからさらにバックを奪う。殴る藤田。そしてジワジワとマウントへ。パウンドを打ち込んだところでホーン。
 ジャッジは3名ともに10-8藤田。

 2R。押忍マン蹴り。藤田はスライディングして足をつかみに行く。届かないかと思いきや、ギリギリでしっかりつかみ、膝十字へ。顔を歪めながら耐えていた押忍マンだが、レフェリーが止めた。

 初参戦で4位を下した藤田。面白い選手が出てきた。身体は大きくないが、粘り強い攻めと次々繰り出す寝技で会場を魅了した。すぐにでも、次の試合が観たい。

藤田 ケージ上コメント
「(マイクを渡され)膝をもらって途中から記憶がなくて……勝ったんですかね、俺?(会場から笑いが起きる)いやガチで。これからも精進していきます。応援よろしくお願いします」

第7試合


 元ZST王者の伊藤は、昨年12月の横浜武道館大会に初参戦、上田将竜を2Rチョークスリーパーで破った。前日計量では「前回勝ってランキング1位になったんですけど、まだ本物の1位だとは思ってなくて。今回しっかり勝って、正真正銘、パンクラス・フライ級の1位になりたいと思います」と並々ならぬ決意を語っていた。パンクラス2戦目、どのような闘いぶりを見せるのか。

 対する秋葉は2015年より参戦中。大阪大会で活躍し、2018年から東京へ進出。2019年には元KOP。神酒龍一を判定で下している。しかし、2021年からは所属を離れフリーに。同年5月、フライ級暫定王者決定トーナメントで小川徹に敗退。翌2022年4月には、パンクラスデビュー戦の鶴屋怜に一本負けを喫した。その後、パンクラス稲垣組に移籍したが、「濃胸」という病気に罹患し、ケージから遠ざかっていた。
 このため、昨年12月の「330」で組まれた谷村泰嘉との試合が中止に。その後、今年4月の「333」で、再び谷村との試合が組まれたが、今度は谷村の怪我により中止。改めて、今回の伊藤戦が組まれた。
 濃胸は、細菌などの病原微生物が肺の周りの胸腔という空間に強い炎症を起こし、膿を作る病気のこと。秋葉は手術で膿を取り除き、入院加療。昨年12月下旬に退院。体調は万全だという。1年2ヶ月ぶりの復帰戦で、新生・秋葉太樹を見せたいところだ。

 1R。伊藤がいきなりタックル。秋葉はすぐに立つも、伊藤はバックを奪いケージへ押し込む。秋葉は投げて倒すが、伊藤がすぐ組み付いて再びケージへ。しかし離れた。
 伊藤がタックル。上になるが秋葉が反転! 伊藤はガードからカカトを落とす。パンチを落とす秋葉。伊藤がチョーク狙いか。秋葉は立って両足をつかむ。刈り上げて立った伊藤。かぶさって殴る秋葉だが、伊藤が返してサイド。ヒジを落とす。さらに伊藤が回って腕を狙う。外す秋葉。
 伊藤がマウントからパウンド連打。なんとか脱出したい秋葉。しかし、伊藤はバックマウントからチョーク! 残り20秒、ガッチリ極まり、秋葉がタップアウト。伊藤が2試合連続一本勝ちを収めた。
 伊藤にとって、パンクラスで残る相手はKOP鶴屋怜だけになった。

伊藤 ケージ上コメント
「1位になって、そんなのラッキーでたまたまだろうと思われていると思ったので、しっかりフィニュシュしました。
 パンクラスに来たからには、ベルトを目指して頑張っています。今、チャンピオンはRoad to UFCでUFC目指していますけど、自分もベルトを目指しているので、ベルトに挑戦できるように応援よろしくお願いします」

第8試合


 王者・菊入正行がBellatorと契約、ベルトを返上したため組まれた一戦。
 村山は2012年よりパンクラスに参戦している。佐藤豪則、近藤有己、鈴木槙吾らを破り、2016年3月、鈴木槙吾の持つウェルター級ベルトに挑戦、4ラウンドTKOで第9代同級王者に。しかし、同年10月、三浦広光に敗れ、王座陥落した。
 しかし、村山の強さを求める気持ちは変わらず、コツコツと試合を重ね、再びの王座挑戦に辿り着いた。計量では「明日は完全決着でタイトルを獲ります!」と力強く語っていた村山。パンクラス・ウェルター級の頂点に再び立てるか。

 対する林は2013年より参戦中。これまでミドル級、ライト級など階級変更を重ねてきた。2020年にはライト級で雑賀ヤン坊達也との暫定王者決定戦に臨んだが、1ラウンドKO負けを喫した。その後、葛西和希、金田一孝介に連敗。2022年よりウェルター級に転向するとウェルターがハマり、中村勇太、押忍マン洸太を連続撃破。プロデビュー10年目にして、適正階級でのタイトルマッチに到達した。
 修羅場をくぐってきた両選手。シルバーに輝くベルトを巻くのはどちらか。

 1R。お互いロー。林は前蹴り、左ハイキックなどを出し様子を見る。右パンチを狙っているか。
 林が一気にパンチで追い込むと、村山が組んでケージへ押し込む。バックに回った村山。ロー、ヒザを打ち込む。
 残り1分。村山は引っこ抜けない。パンチを打って離れた。林が強烈な右ローを放ったところでホーン。
 ジャッジは3名とも10-9林。

 2R。プレッシャーをかける林。徐々に前へ出てきた村山はケージへ押し込む。
 離れて、お互いパンチ。林ロー。組もうとした村山だが、林は組ませない。
 両者とも距離をとっている。林ロー。終了。
 ジャッジは3名とも10-9林。

 3R。村山が右パンチ。林も左フックを返す。村山は距離を詰めていくが、林は付き合わない。林、右パンチ、左ハイキック、左ミドル。距離をあけてロー。さらに右ボディ、オーバーハンド。
 残り20秒。村山が組んでケージへ押し込んだところで終了。
 ジャッジは3名ともに10-9林。村山はもうフィニッシュするしかない。

 4R。林が左パンチ。村山がパンチで出てケージへ押し込む。林ヒザ。村山ロー。林が離れる。左右ロー。
 再び出ていく村山だが、パンチをもらってしまう。村山、組んでケージへ押し込むが、林はすぐに離れる。距離を詰めたい村山だが、パンチを出し合って終了。
 ジャッジは3名とも10-9林。

 最終ラウンド。後がない村山、タックルからケージへ押し込む。林が入れ替える。村山は投げを打ちたいが、こらえた林は突き放して離れる。林がロー、左ハイキック、ボディ。左フック。
 パンチを打ち込んだ林をケージへ押し込む村山。ボディ。しかし林に突き放されてしまう。
 残り20秒。組み付いていく村山。林が投げてテイクダウンしたところでタイムアップ。
 ジャッジは 3名とも10-9林、合計50-45の判定フルマークで林が新王者の座に就いた。

林 ケージ上コメント
「対戦してくれた村山選手、ありがとうございました。正直、3Rまでに倒せると思っていましたけど、パンチを見切られて強かったです。
 このベルトが欲しくて10年やってきたので、めちゃくちゃ嬉しいです。ここから先は、王者としてふさわしい試合をしていきたいと思います」

NEO BLOOD! 4 第29回ネオブラッド・トーナメント2回戦 第1試合


 1R。ケージへ押す米山。ヒザを打ち込む。寺岡は入れ替えて離れる。逆に寺岡がケージへ押し込んでヒザ。
 ジャッジは3名10-9寺岡。

 2R。寺岡ローを入れていく。米山はパンチから組む。しかし寺岡が上に。米山は手首を取り、尻もちをついた寺岡をケージへ押す。しかし立ち上がる。今度は寺岡が倒してパウンド。抜けた米山。寺岡がボディを殴り終了。
 ジャッジは3名とも10-9寺岡。

 3R。寺岡が左右パンチからかぶさって殴る。立ってケージへ押し込みヒザ。米山もヒザを返す。寺岡がテイクダウン。米山は三角を狙う。寺岡が外した。
 立った米山。寺岡は離れてパンチを打ち込み終了。
 ジャッジは3名とも29-28で寺岡が勝利。決勝に進出した。

第2試合


 1R。大野がいきなりタックルに入り、引き込んで下から三角絞めを狙う。眞藤は大野の顔にヒザを乗せて防いでいるが、大野が頭を抜いた。離れて立つ。
 大野はタックルに入ろうとするが、切られてしまう。続いて大野はパンチで距離を詰めタックル、テイクダウン! しかし、倒された眞藤が三角! これが極まり、大野がタップ。眞藤が決勝進出を決めた。

第3試合


 1R。お互いロー。梅原が右パンチ、山﨑は右ハイキック。バックを取った山﨑がケージへ押す。離れた梅原は跳びヒザ。山﨑が右オーバーハンド。梅原が左右アッパー、さらに右フック、ロー、そして飛びヒザ。山崎は組んで殴る。バックを取りケージへ押し込む。投げてパウンド。梅原が立ち、倒れ込んで極めにいくが、山﨑は外した。終了。
 ジャッジは2名が10-9山﨑、1名が10-9梅原と割れた。

 2R。山﨑バックハンド。ローから組んでバックを取る山﨑。梅原は手首を取っているが、山﨑回って外した。梅原が跳びヒザ。しかし山﨑が再びバックを取って投げ! しかし梅原立ってミドル。
 距離を詰めた山﨑がヒザ、右パンチ。お互いロー。捉えた山﨑が投げて背中に乗る。残り30秒。殴る山﨑。降りてヒジを入れたところで終了。
 ジャッジは3名ともに10-9山﨑。

 3R。フェイントをかける梅原。山崎は右ハイキック。一気に入ってパンチ。バックブロー。梅原もバックブロー。山﨑がタックルからバックを奪う。後ろへ投げて殴る。梅原は立とうとするが、山﨑がサイドポジションに。
 立ってケージへ押し込む梅原。山崎は起き上がり、タックルからテイクダウン。首を抱えている。梅原は殴るが苦しそう。スタンドに戻ったところで終了。
 ジャッジは1名が 29-28、2名が30-27の3-0で山﨑が勝利。

第4試合


 1R。動いていく上野。漆間ロー、ジャブ。上野が組んでケージへ押し込むが、着く直前で漆間が入れ替えて逆に押し込んだ。ヒザを打ち込む。
 上野もヒザ。押し返して離れるが、漆間がまたケージへ押し込む。入れ替えた上野だが、漆間がさらに入れ替えてヒジ! 左右パンチ。上野もパンチを返すが、漆間がケージを背負わせてパンチ連打。レフェリーが止めた。
 漆間が準決勝に進出。

第5試合


 1R。菅がロー。効いている。菅はさらにロー。これも効いた! 寺本はタックルに入るが、かぶさってパウンドを連打する。さらに殴るとレフェリーが試合を止めた。

第6試合


 1R。高木がパンチ、小原はジャブ、ロー。高木が入ってジャブ。しかしお互い距離を取ってロー。小原のローが効いた!
 小原はさらにローを蹴るが、高木が蹴り足をキャッチ、バックに回って投げる。しかし手首をとっている小原。倒れ込み、腕を背中まで回すと高木がタップアウト。

第7試合


 1R。髙田がパンチからの長いタックル。前田が上になるが、立つ。髙田はケージへ押し込むが前田は離れた。
 髙田がタックル、前田に尻もちをつかせる。立って離れた、前田パンチ。高田がタックル。前田はがぶるが離れる。すぐにまた組みにいく髙田。ケージへ押し込みサイドポジション。立ちたい前田。髙田は殴って首を狙う。残り1分。回って立ち上がった前田。会場から拍手が起こる。
 しかし、髙田がまたテイクダウン。マウントからパウンド、ヒジを連打して終了。
 ジャッジは3名10-9で髙田。

 2R。見合う両者。パンチを振る前田。髙田がタックル、テイクダウン! サイドからマウントへ。苦しそうな前田。髙田はパウンド。亀になった前田にチョーク! これが極まり、髙田が一本勝ちを収めた。

 村山と林のタイトルマッチ、伊藤と秋葉のコーメイン以外は地味めのラインナップかと思われた「334」だったが、ふたを開けてみれば、NBT含め一本、TKOが続出し、見応えのある大会となった。
 中でも特筆すべきはメインカード第6試合の藤田大(パラエストラ千葉)だろう。パンクラス初参戦ながら、すでに一定の評価を得ていた押忍マンにほぼ何もさせず膝十字を極めた。本人もコメントしていたようにダメージはあったようだが、グラウンドでの淀みない攻めと粘り強さが光った。まだ19歳、今後の活躍が非常に楽しみだ。

 コーメインでは、注目の伊藤盛一郎が危なげなく一本勝ち。メインカード前にあいさつした鶴屋怜との対戦は叶うのか。今後の動向に注目したい。
 また、濃胸で手術・療養からの復帰を果たした秋葉太樹は今回苦渋をなめたが、もともとポテンシャルの高い選手。フリーから所属が決まったことで練習環境も安定している。これからの盛り返しに期待したい。

 そして、メインで新王者となった林源平は、デビュー10周年、パンクラス30周年での戴冠。これまでの激闘が思い起こされる。東京に拠点を移し、練習環境も充実している林。さらに磨きをかけ、揺るがない王者となってほしい。

 未来につながる試合が多かった「334」。31年目に向け。さらに盛り上がることを期待したい。

(写真・文/佐佐木 澪)

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