「プロレスラーとして生きてるなって」藤波辰爾の長男・LEONAが同年代ライバルとの死闘を経て爽やかスマイル

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 30日、東京都・後楽園ホールにて『レック株式会社 Presents DRADITION 15th ANNIVERSARY』が開催され、LEONAと北村彰基がフルタイムドローの熱戦を繰り広げた。

 LEONAは“炎の飛龍”藤波辰爾の長男であり、2013年にプロレスデビュー。イギリスでランカシャースタイルを学び、国内ではU.W.F.スネークピットジャパンで修行。さらには父直伝のドラゴン殺法も身につけた若きいぶし銀となった。
 NOAHやDRAGON GATE、HEAT-UP等多数の団体に参戦していたが、2018年に左足首の距骨を骨折。約1年半の欠場期間を経て2019年10月に復帰したものの、同年12月に鈴木秀樹と対戦した際には「みんな0からやってるのに10とか15くらいから始めるから、1から15までが分からないんですよ。思ったよりもダメでした。僕はプロレス辞めたほうがいいと思います」と酷評されてしまう。

 しかし、LEONAはその後も腐ること無く研鑽を積み、天龍源一郎が「藤波家の坊っちゃんのLEONAが一生懸命闘ってるのを見て、藤波家の親じゃないけど親心が出てきたよ」と新生・天龍プロジェクトにレギュラー参戦させて育成するなど、LEONAを評価する人間も現れている。今でも多くの選手・ファンから批判にさらされているLEONAだが、自身のプロレス道をしっかり歩み続けていると言える。

 この日のLEONAは、ZERO1の北村彰基とシングルマッチで対戦。
 北村は、星川尚浩から“流星番長”の名を継ぎ、大谷晋二郎からかつての入場曲や顔面ウォッシュを継承。将来のZERO1を背負って立つ存在として期待を集めている選手だ。

 試合は、互いの実力を確かめ合うかのようなじっくりとしたグラウンドレスリングに始まり、LEONAが父譲りのクラシカルなテクニックを駆使して圧倒。
 しかし、北村も機動力を活かしてLEONAにゼロ戦キックを見舞って逆転の狼煙を上げると、強烈な逆水平チョップを連発してLEONAの胸を赤黒く染め、顔面ウォッシュで激しく攻め立てる。
 LEONAは蹴撃の合間を縫ってマッケンローを叩き込み、ドラゴンスクリュー、足へのダイビング・ニードロップ、足4の字固めとやり返し、真っ向からの打撃戦を挑む。制限時間が迫る中、LEONAはダブルアーム・スープレックスを、北村はフィッシャーマンズ・スープレックスを繰り出す意地の張り合いが展開されるも、互いに決めきることが出来ず15分フルタイムドローの結末に。

 試合後には乱闘寸前の睨み合いを展開するも、最後は互いに不敵に笑いながら人差し指を突きたて、再戦を誓いあった。


 どこか吹っ切れた様子でバックステージに戻ったLEONAは、「ホームだからたくさん声援貰えるかもしれない。そんなもの関係ない。見て、この胸、顔!憎しみ?そんなんじゃない。彼の上を行きたかっただけ。それが15分で足りなかったのが悔しい。自分のゲームプラン、途中から全部通じなかった。でも、プロレスラーとして生きてるなって。コロナが終わって、DRADITIONが15年経って、レスラーとして生きてんなって。こんだけ胸を切られて、顔を傷つけられて、それで黙ってるんだったらレスラー辞めたほうがいいかなって。だからまた、明日からレスラーとして生きます」と爽やかに笑って会場を後にした。

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