来日4年目のクリス・ブルックスが「KING OF DDT」悲願の初制覇! 「次、KO-D無差別級、獲ります!」

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 DDTプロレスが5月21日、東京・後楽園ホールでシングル最強決定トーナメント『KING OF DDT 2023』準決勝&決勝を開催した。同団体に参戦して約4年を迎えた英国戦士クリス・ブルックスが決勝で樋口和貞を破り、同トーナメント初制覇を果たした。

 クリスはまず準決勝で秋山準と対戦。秋山は場外めがけたカーフブランディング、エプロンでのDDTなどエグイ攻めを連発。秋山がリストクラッチ式エクスプロイダーを狙ったところを切り返したクリスが丸め込むもカウントは2。ヒザを叩き込んだクリスは必殺のプレイングマンティスボムを見舞って3カウントを奪い、決勝進出。

 もう一つのブロックの準決勝は樋口和貞VS上野勇希。上野は顔面ドロップキック連発でたたみかけWRを狙うも、回避した樋口がラリアット、ヘッドバット、ラリアットと波状攻撃。最後はブレーンクロー・スラムを叩き込んで上野を仕留めた。

 樋口VSクリスというフレッシュな顔合わせとなった決勝は、開始間もなく場外戦に発展。クリスが場外の柵を外して殴打するも、石頭の樋口はビクともせず突っ張りで突き飛ばした。その柵で額を打ったクリスは流血。リングに戻り、クリスが雪崩式ダブルアーム・スープレックスを敢行すると、投げ捨てジャーマンの応酬に。クリスの飛びつきスタナーを阻止した樋口が強引にブレーンクロー・スラムで投げると両者ダウン。立ち上がるとチョップ合戦となり、樋口のぶちかましをかわしたクリスはプレイングマンティスボムを見舞うもカウントは2。樋口のブレーンクロー・スラムで再び両者ダウン。2人がカウント9で立つと、樋口がラリアット、ドクターボムと怒涛の攻め。クリスは張り手連発からヘッドバット。樋口が逆襲のヘッドバットからぶちかましを狙うも、回避したクリスはオクトパスストレッチ。さらにグラウンドに持ち込んで絞め上げて勝利を奪った。

 樋口とガッチリ握手を交わしたクリスは流暢な日本語で「優勝しました! みんな、応援してくれたから勝ちました。人生つらいとき、DDT見てください。今、自分のドラマチック・ドリーム。でもまだ終わってない。次、KO-D無差別級、獲ります!」とマイク。

 バックステージでクリスは「もうすぐDDTで4年くらい。無差別級、D王、KING OF DDT、負けてきて。ついに勝つことができて本当にうれしい」と歓喜。コロナ禍の2020年に日本に移住したが、「みんなからハードチョイスと言われるけど、僕はそう思ってない。家族、友だちにも会えなくて、心配されたけど、僕にとっての家族、友だちはDDT。日本に引っ越す選択はベストチョイスだったと思ってる。クリス・ブルックスはDDTの一員だから」と笑み。これで火野裕士が持つKO-D無差別級王座への挑戦が有力視されるが、「(火野は)強いね。でも、(トーナメントで)HARASHIMAさん、タカギさん(高木三四郎)、アキヤマさん、ヒグチさんに勝った。だから誰が相手でも(ベルト獲り)できると思います」と力を込めた。

 かたや、連覇ならなかった樋口は「クリスの気持ちが上回ってた。自分がKING OF DDTを獲って上に行くって気持ちより、アイツがDDTのことを思ってくれて、あきらめずにやってきた執念にやられました。悔しいです。でも、自分はここからだと思ってるんで。クリス、頑張れですね。僕らも負けずに頑張っていきます」と唇を噛んだ。

 また、高木社長の代わりにトーナメントを総括した彰人副社長は「準決勝に残った4選手が決勝じゃないかと思うくらいフルスロットルで戦ってくれて。決勝は樋口とクリスが上がってきて、樋口が今DDTの強さの象徴として見てますけど、クリスも日本に来て4年くらい。優勝してDDTに何か恩返ししたいという気持ちがすごく見えて、気持ちと気持ちのぶつかり合いで、いい試合で会場もすごく盛り上がった。(年齢制限を設けなかったが?)D王と違って、どっちかがオープンでみんな参加できて、僕こそチャンスがあったんじゃないかと思ったけど、16人に漏れた。トーナメントに関しては年齢制限なしでいきたいと思う」と話した。

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