【試合詳細】4・23 FBWファイヤープロレス島根大会 大仁田厚&雷神矢口&岡田剛史vsシャドウWX&ALLマイティ井上&デビルマジシャン SUGI&レイパロマvs進祐哉&下村大樹 駿之介&トゥルエノゲレーロvsガイナタイガー&ミステリコ・ヤマト

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『FBWファイヤープロレス』
日程:2023年4月23日(日)
開始:13:30
会場:くにびきメッセ(島根県立産業交流会館)多目的ホール
観衆:350人

▼ALLマイティ井上プレゼンツ提供試合 タッグマッチ
駿之介(OPG)/●トゥルエノゲレーロ(がむしゃら)
9分57秒  ムーンサルトプレス→体固め
○ガイナタイガー(鳥取だらす)/ミステリコ・ヤマト(松江だんだん)

▼シングルマッチ 15分1本勝負
○近野剣心(ダブ)
9分29秒 バズソーキック→体固め
●花畑正男(フリー)

▼シングルマッチ 20分1本勝負
○真琴(フリー)
14分40秒 デスバレーボム→体固め
●沙恵(柳ケ瀬 Ladius)

▼空中殺法炸裂タッグマッチ 60分1本勝負
SUGI(フリー)/●レイパロマ(ダブ)
13分40秒 STF
○進祐哉(フリー)/下村大樹(BASARA)

▼棺桶爆破+電流爆破バット6人タッグデスマッチ 時間無制限1本勝負
○大仁田厚(フリー)/雷神矢口(浅草)/岡田剛史(TKエスペランサ)
12分48秒 棺桶葬
シャドウWX(MLW)/●ALLマイティ井上(松江だんだん)/デビルマジシャン

大仁田とポーゴが棺桶爆破+電流爆破バットデスマッチで激突も爆葬されたのはALLマイティ井上!西日本インディーの雄が勢揃いし島根の地で大暴れ!

第1試合


地元松江市を活動拠点とする社会人プロレス団体「松江だんだんプロレス」に所属、本大会のメインイベントに参戦のALLマイティ井上が選抜した西日本の社会人選手たちによるオープニングマッチ。
社会人は仕事の都合上それぞれの地元以外で試合を行うことがほとんどないため、一般のプロレスファンにとり初見の選手ばかりという状況で「駿之介」にかけられた声援が「しんのすけ!」試合の流れを止めてまで修正もしていられないとばかり駿之介「しんのすけで良いよ!」この日は思いがけず晩秋のごとき肌寒さだったが、幕開きにふさわしい明るさとアップテンポな試合運びで観客は大いに盛り上がり会場の空気が一気に温まった。
ガイナタイガーと駿之介が激しく打ち合う。ミステリコがドロップキックでゲレーロ蹴散らし駿之介が山陰地方コンビに捕まる展開。ミステリコが駿之介にバズソーを放つ。駿之介ミサイルキックで反撃。ゲレーロも加勢、ガイナをフランケンシュタイナーで場外へ落としミステリコも抱き合わせ、駿之介鮮やかにノータッチトペ・コンヒーロ魅せる。
勝機とばかりゲレーロが「マスカラス、マスカラス」と唱えながらフライングクロスチョップを連発。が、いつしか流れは断ち切られガイナの雪崩式フランケンシュタイナーで吹き飛ばされ、コーナートップからのムーンサルトで3カウント。

第2試合


旧リングネーム立花誠吾の花畑正男は昨年アジアタッグ王座戦で佐藤光留に負け改名させられたがファイトスタイルは変わらず。
バックに回った花畑正の腕を取る近野、すぐさま取り返す花畑正を近野が切り返しヘッドロック。ショルダータックルで倒された花畑正がヤクザ座りで「アーン?」とメンチ切る。このいつものヤンキーパフォーマンスが松江の観客にバカ受け。これに気を良くしたか近野の蹴撃をしたたかに浴びても「効いてねえ」とゾンビのように起き上がりしゃがみ込む。近野がイケメンであることも花畑正の闘志の炎に油を注いだと思われた。近野もならばと容赦なく花畑正の胸ぐら、背面へ重い蹴りを叩き込む。トドメとばかりに低空ドロップキックを見舞うが今日の花畑正はしぶとい。立ってエルボーを近野の顔面へ打ち下ろすと、近野はミドルで迎撃。計3発受けきってよろよろとロープに倒れ掛かる花畑正だったが、奮起のランニングエルボー、コーナーに追い込んでの串刺し2発目エルボー、スープレックスを畳みかけ近野をマットに突き刺しフォールもカウントは2。立った近野がレバーをえぐる左ミドル、カーフ蹴りも、花畑正倒れずエルボーを返す。近野の蹴りに花畑正のエルボー、譲らぬ攻防のあと近野の足を腕でブロックした花畑正がスピアー。吹っ飛ばされた近野だが、トラースキック、のど輪落としと一気に畳みかけトドメのバズソーキックで3カウント。
終わってみれば近野の圧勝。

第3試合


かつてREINA女子プロレスに所属し別れた先輩と後輩によるシングルマッチが島根県松江市で実現したのは偶然ではなく縁結びで知られる出雲の神の配剤だったに相違ない。
赤コーナーから沙恵が腰に信州ガールズプロレスリングSGP無差別級のベルトを鼓舞しながらリングインすると、青コーナーからは真琴がビヨンドザシータッグ及びインターナショナルリボンタッグベルトを両肩に担いで入場、リングコスチュームカラーの紙テープが観客たちから投げ入れられる。
ロックアップ。押し勝った真琴が沙恵にロープ背負わせクリーンブレイクも、我もと冴恵も押し返しここはクリーンブレイク。
最初の手合わせでかつての後輩の成長ぶりを感じ取ったか真琴の目の色が変わったのを見て取ったか沙恵がにらみ合いの緊張を吹き出し笑いでいなす余裕見せつつ力比べから真琴の髪を掴んでラフプレー開幕。真琴をコーナーへ押し込んで大足でしたたかに踏みつけボディプレスから再びコーナーで踏みつけ。たまらず場外へエスケープし沙恵を誘う真琴だったが、これが罠。待ち受けていたのは真琴の最強マネージャー松澤弘子。さすがの沙恵も手が出せずやられる一方。

リングに戻ってからは両雄譲らぬ闘魂むき出しのファイトが展開。真琴が沙恵の背骨を折らんばかりの勢いで踵落としから猛攻に転じる。コブラツイスト、ダブルアームスープレックスから沙恵のテンプルへハイキックをスマッシュヒット。沙恵もドラゴンスリーパーで真琴を追い込んだがロープに逃げられ、ビッグブートやキャッチ式延髄斬りで反撃を試みるが一歩及ばず最後は真琴の渾身のデスバレーに沈んだ。
試合後の握手こそなかったものの美しきアマゾネスふたり、いつかまた相まみえたときはさらなる名勝負を見せつけるであろう期待を抱かせてくれるに十分の見ごたえと華を観客に手渡し爽やかな余韻残してリングを去った。

第4試合


SUGIのリングインに合わせて客席から飛び交う紙テープが華やぎを添えた。FBWはこの日の興行からマスク着用での声援にあわせ紙テープ投げも解禁となった。
パロマと進から手合わせ。腕を取られたパロマがヘッドロック。ショルダータックルで倒されじわじわ攻める進から逃れてSUGIにタッチを求めるが進が逃さず。
なんとか逃れて交代。
一転下村とSUGIの素早い攻防。離れ際SUGIの背面に下村がドロップキックを見舞う。
再びあいまみえた進をパロマが捕らえて恍惚。陶酔のパロマの胸ぐらへ下村が低空ドロップキックでナイスカット。
下村がさらにパロマの側頭部へ2発目のドロップキック、フォール。パロマ返す。
すると進がパロマを場外に引きずり落として鉄柱攻撃、硬い床の上でボディプレス。悶絶しながらパロマがぼやく「むちゃくちゃやりよる・・・」
ダメージ蓄積のパロマをリング上で待ち受けた進がボーアンドアローで締め上げる。
切り返したパロマが進に覆いかぶさってフォールもカウント1で返した進が下村とダブル攻撃。パロマの足を取った下村がハーフボストンクラブの態勢。ありえない角度にエビ反るパロマ。必死のパッチでロープエスケープも、今度はコーナーポストへ追い込まれて野球パンチ。あわやのところでSUGIにタッチ。高い打点のドロップキックが下村の胸に突き刺さる。フランケンシュタイナーで場外へ飛ばした下村へ急降下爆撃機よろしくトップロープ越えのケブラーダを見舞う。
リングの上に戻った下村も負けじとその場飛びムーンサルトをSUGIにお返し。
パロマと進再び。パイルドライバー狙いを辛くも切り返したパロマが返す刀で下半身パンツ一枚姿に。
呆然とする進をコーナーポストにセット、ロックオンしてパロマボンバー。
隙をついた進がパロマを抑え込みSTF。パロマたまらずタップ。

第5試合


メインは、邪道大仁田厚、雷神矢口&岡田剛史対大仁田と遺恨深まる三代目ミスター・ポーゴことシャドウWX、デビルマジシャンと、地元松江市の社会人プロレス団体「松江だんだんプロレス」で活動する社会人プロレスラー、ALLマイティ井上による時間無制限山陰地方初棺桶爆破デスマッチ。因縁遺恨積もりに積もった大仁田とポーゴ半年ぶりとなるデスマッチということもあって開催寸前に大仁田の強い要望で電流爆破バットが追加されると、ポーゴは大仁田に「お前を燃やして潰してやるから覚悟しとけ!」と、メディアを通じて大仁田抹殺宣言を行った。

試合はリングコールもそこそこにゴングを待たず観客巻き込む場外乱闘からスタート。入場時に雷神矢口が持参したコーンを大仁田がポーゴに投げつける。その雷神にリングの上デビルマジシャンがカウンターの火球攻撃で援護射撃すれば大仁田がデビルマジシャンをダブルアームスープレックスで脳天から落とす。場外では岡田が井上のレバーへ膝を突き刺しパイプ椅子攻撃。リング上ではいつしか大仁田が捕まってローンバトルを強いられて、パイプ椅子にセットされると、まずは一発目の爆破バットを井上がフルスイング。

ポーゴがコーナーポストに待機。溜めに溜めビッグファイヤー噴射。受け止めたのはしかし予告の大仁田ではなく岡田剛史。とっさにパイプ椅子でガードを試みるがむしろ炎の熱が伝道のたうちながら場外へと転がり落ちる。岡田を人柱に難を逃れた大仁田がポーゴをコーナーへ押し込みパイプ椅子串刺しもポーゴ負けじと応戦、岡田、雷神をラリアットでなぎ倒すが、大仁田ポーゴを捕まえDDOでマットに突き刺す。
大仁田がお返しとばかりに2発目の爆破バットを井上の腹へ炸裂させ毒霧噴射。顔面グリーンに染まってシュレックの如き井上に大仁田、雷神が交互にラリアット連打も井上ふらつきながら倒れず。雷神がとどめの雷神ボンバーを炸裂、三人がかりで井上をフォールし3カウント。

勝負は棺桶が爆発しないと試合終了にならない決まりにより井上が巨体を棺桶にぎゅうぎゅうに押し込められ蓋をされ、上から爆破バットが打ち下ろされるとドンッという轟音と火柱があがりもうもうと白煙が充満。煙が切れるや仲間たちが棺桶の蓋をこじあけ、安否が確認されると水を掛けられ助け出された。

ファイヤープロレスの松江大会は昨年に続き2回目となる開催。今回は晴れて声出し応援紙テープ投げ入れが解禁となり、会場を埋め尽くした満員の観衆も選手のファイトに声援を投げかけ、色とりどりの紙テープがリング上を彩った。
火吹きは初代ミスター・ポーゴから三代目ポーゴに継承され今日に至る。昨今では消防法との兼ね合いもあり炎を扱うこと自体が禁じられる会場も増えてきたがきょうのポーゴのビッグファイヤー、非日常空間における限界ギリギリのリアルなイリュージョンを見た観衆の盛り上がりを元祖ポーゴも天上から眺めて喜んでいるのではなかろうか。

今年は初代ミスター・ポーゴの7回忌にあたり、6月18日伊勢崎市第2市民体育館においてゆかりの選手たちによる7回忌追悼大会が開催されることが決まった。
もちろんのこと、大仁田厚と三代目ミスター・ポーゴことシャドウWXの参戦も決定している。

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