【試合詳細】12・28 INOKI BOM-BA-YE×巌流島 両国国技館大会 柴田勝頼vsトム・ローラー 【令和猪木軍vs世界格闘技軍】イゴール・タナベvsメルヴィン・マヌーフ 木村“フィリップ”ミノルvs矢地祐介 シビサイ頌真vsジョジュ・バーネット 関根“シュレック”秀樹vsヤン・ソウクップ

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『INOKI BOM-BA-YE×巌流島 in 両国』
日程:2022年12月28日(水)
開始:15:00
会場:東京都・両国国技館

▼巌流島ルール 3分3R 75.0kg
●奥田啓介
2R 1分3秒 肩固め
○中谷優我

▼令和猪木軍vs世界格闘技軍9vs9 【次鋒戦】巌流島ルール 3分3R 58.0kg
[令和猪木軍]○龍聖
1R 0分32秒 TKO
[世界格闘技軍]●ダウサコン・BANG BANG GYM

▼令和猪木軍vs世界格闘技軍9vs9 【三鋒戦】巌流島ルール 3分3R 無差別級
[令和猪木軍]○貴賢神
1R 0分44秒 一本(※1R目3回転落)
[世界格闘技軍]●ミスターX=ジミー・アンブリッツ

▼令和猪木軍vs世界格闘技軍9vs9 【先鋒戦】巌流島特別ルール 5分3R 77.0kg
[令和猪木軍]○マーカス・レロ・アウレリオ
1R 0分25秒 TKO
[世界格闘技軍]●江畑秀範

▼令和猪木軍vs世界格闘技軍9vs9 【四鋒戦】巌流島特別ルール 3分3R 無差別級
[令和猪木軍]○関根“シュレック”秀樹
3R 1分4秒 一本(※3R目3回転落)
[世界格闘技軍]●ヤン・ソウクップ

▼令和猪木軍vs世界格闘技軍9vs9 【中堅戦】巌流島特別ルール 5分3R 無差別級
[令和猪木軍]●シビサイ頌真
1R 2分20秒 TKO
[世界格闘技軍]○ジョシュ・バーネット

▼令和猪木軍vs世界格闘技軍9vs9 【六峰戦】キックボクシング 3分3R 72.5kg
[令和猪木軍]○宇佐美秀メイソン
判定 3-0
[世界格闘技軍]●アルバート・クラウス

▼令和猪木軍vs世界格闘技軍9vs9 【七峰戦】MMAルール 5分3R 88.5kg
[令和猪木軍]●岩崎大河
1R 2分10秒 一本(※アームロック)
[世界格闘技軍]○ラファエル・ロバト・ジュニア

▼令和猪木軍vs世界格闘技軍9vs9 【副将戦】ミックスルール 71.0kg
[令和猪木軍]○木村“フィリップ”ミノル
1R 1分6秒 TKO
[世界格闘技軍]●矢地祐介
※1R=キックルール3分、2R=RIZIN MMAルール5分

▼令和猪木軍vs世界格闘技軍9vs9 【大将戦】MMAルール 5分3R 92.0kg
[令和猪木軍]○イゴール・タナベ
1R 1分58秒 一本(※ヒールフック)
[世界格闘技軍]●メルビン・マヌーフ

▼新日本プロレス提供試合 UWFルール 30分1本勝負 無差別級(※頭部への攻撃は禁止)
○柴田勝頼
12分30秒 グラウンド卍固め
●トム・ローラー

アントニオ猪木さん追悼大会で柴田勝頼が闘魂を体現!藤原組長の「1!2!3!ダーッ!」で大会は大団円!令和猪木軍は世界格闘技軍に7勝2敗の圧勝!

オープニングファイト


 奥田がジャブから前に出て組み付き、膝を連打も中谷が投げようとする。だが耐えた奥田が逆に巻き投げるが、中谷がバックを取って後ろから膝。奥田が回転して逃れようとするが、中谷が突き飛ばして奥田を場外に落とす。

 再開し、奥田がタックルも、これを切った中谷が引き起こす。奥田は顔面に膝を叩き込むが、中谷は顔を上げてそのまま腰投げで叩きつける。
 スタンドから再開し、奥田のタックルを切った中谷が巴投げから肩固め。そのままパウンドを落とし続け、、動け無い奥田を見て中山はマウントを取りパウンドラッシュ。奥田が動かなくなり、中谷が腕ひしぎに移行するが奥田が回転して逃れようとすると中谷は三角締めを狙う。だがここで1R終了。

 2R、中谷が前に出てジャブも、奥田がかまわず組み付くが、中谷が腰投げを狙うもそのままもつれて中谷が場外に落下。

 再開し、奥田が前蹴りも、中谷が組み付いて小内刈りを狙う。耐えた奥田を力任せに投げ捨て、そのまま肩固め。これでレフェリーが試合をとめた。

<試合後コメント>

中谷優我
「この大会でデビューするのが自分の目標でもあって。で、猪木さんの追悼大会っていうので、あまりこういう追悼大会でデビューさせてもらうキッカケ貰って、それで勝てて良かったです。……頭回ってないです」

――猪木さんへのコメントはありますか
「……(※涙声で)とても良くしてもらって、まだ実感がないっていうか、信じられないっていうか……。『追悼大会で勝ちました!』っていうのは伝えたいです」

――これからも様々な機会で闘っていきたい?
「そうですね。僕個人ではなんの権限もないんですけど、こういう大会があるのはいいのかなと、思います。猪木さんのために」

――対戦相手の奥田選手について
「僕がちっちゃいときからリングで見てた、僕がIGF見に来てたときから試合してた選手で、『本当に試合してくれてありがとうございました』ってだけですね。何のメリットもない試合を受けてくれて」

――今後の展望は
「またどっかで試合ができれば。MMAでも巌流島でも、試合したいと思います」

開会式


 まずはラウンドガールの紹介。ゲロの味がするファーストキスを彷彿とさせるチェンソーマンのED曲にのって6人のラウンドガールが闘技場に登場した。

 ラウンドガールが退場すると、闘技場に机が設置され『アントニオ猪木追悼セレモニー』へ。この模様はYoutubeで生放送され、「全国1億人のダーッ!」を目指すという。
 闘技場には小川直也、石井和義館長、安田忠夫の3人が登場。
 小川が「闘魂継承いくぞー!死ぬ気があるなら上がってこい!」と叫ぶと世界格闘技軍と令和猪木軍の入場式へ。

 入場式後、谷川Pが闘技場へ。
谷川P「ほんとにですね、自分が言うもの皆さんの協力、新日本プロレスさん、RIZINの榊原さん、そして今日は石井館長も10年ぶりぐらいにありがとうございます館長。10年ぶりぐらいにベラトールのスコット・コーカーさん、スコット久しぶり!もうみんな懐かしい、裏ではメルヴィンやらクラウスやらジョシュやら、ほんとみんな10年ぶりぐらいの再会なんですが、ほんとにこういう良い大会ができることができまして、これから試合を是非楽しんでください」と挨拶があり、改めてルール説明へ。

 今回巌流島ルールは白い丸の部分が闘技場となり、赤枠は全て場外に。身体の一部が白い枠に残っている限り場外にはならず、完全に身体を外に出さないといけないとのことだ。

第1試合


 チェンソーマンのOPの煽りVから試合開始。
 龍聖が前蹴りで牽制してからジャブで前に出てローを打ち込んでいく。ダウサコンがジャブを打つが、龍聖はボディブローとハイキック。さらにワンツーを上下に散らしていく。ボディブローとミドルキックがボディにヒットしたところでダウサコンがリングに転がりKOとなった。

龍聖「えーみなさんこんにちは!はじめまして、ノックアウトチャンピオンの龍聖です。まず、世代でもない僕がアントニオ猪木さんの追悼公演に出場させてもらえること受け入れてくれたファンの皆さん本当にありがとうございます。僕は小学生の頃からアントニオ猪木さんの異種格闘技戦を見ていました。こういった大会に出場させていただいてすごい光栄です。もっともっと頑張って僕も闘魂を、猪木イズムを継承していけるように日々精進していきます。僕の本職もぜひ見に来てください。ありがとうございました」

<試合後コメント>

龍聖
――試合後の率直な感想は
「よくやったなっていうか、思ったより早く終わったなと」

――試合のプランは
「焦らないでしっかり1Rは打ち合わずに様子見て2、3で倒しに行こうと思ってたんですけど、まあ、終わっちゃったなって」

――対戦相手の印象は
「30秒くらいだから印象もないんですけど……印象はないっすね」

――アントニオ猪木さんへコメントをお願いします
「格闘技を始める前の小学生頃から叔父さんが大ファンで、格闘技始める前から夜な夜な異種格闘技戦を見てたんで、こういうタイミングで、普段試合しない場所でさせてもらえるのは感慨深いし、ありがたいことだし、僕も猪木さんの闘魂を受け継いでこれから頑張っていきたいと思います」

――今後の展望は
「11月から自分のジムも始まって、それも大事だし、俺は負けてないんで、これからもずっと負け無しで進んでいきます」

――ボディ狙いは最初から決めていたか
「ヒジとか怖かったんで、練習の時から難しいなって感じてたんですけど、特に狙ってたわけじゃないんですけど、効いたなってわかったんで腹で倒しに行きました」

――オープンフィンガーでやってみてどうだったか
「あんまり変わらない感じでした。ちっちゃくていつもの感じよりはグチャっと行くと感じました」

――MMAの練習成果はまったく出せなかった
「横浜のグランドスラムさんでお世話になって教えてもらってたんですけど、1回位テイクダウン行きたかったっすね(笑)そこまで余裕がなくて終わっちゃいました」

第2試合


 ミスターXがマスクを脱ぎ、かつて新日本プロレスに所属しDREAMなどにも出場していたジミー・アンブリッツとコールされる。

 ジミーが前に出てローで牽制。貴賢神は闘技場を周るジミーを突き飛ばして場外に吹っ飛ばす。

 再開し、再度貴賢神がつっぱりで場外に落下させ、残り1回の転落でジミーの負けに。

 貴賢神は再度つっぱりで場外に落下させ、わずか44秒での勝利となった。

貴賢神「皆さんこんばんは。年末の忙しいこの時間にご来場してくださりまことにありがとうございます。イノキボンバイエも、猪木さんの追悼のイベントに呼んでいただき、ほんとに光栄です。両国国技館という自分のホームで戦えた事誇りを持って戦いました。次、猪木軍に星繋げられて良かったです。また来年はRIZINでMMAファイターとしてさらに進化できるように頑張っていきます。また応援よろしくお願いします。ありがとうございました」

<試合後コメント>

貴賢神
――試合後の率直な感想は
「緊張しました。2連敗してたんで、負けたらホント、ナレーションで言われてた崖っぷちで。MMAのレコードに載る・載らないは別として、ファイターとしてここで負けたら終わりだなという気持ちで闘いました」

――対戦相手の印象は
「すごくいい人で、自分の対戦を受けてくださって本当に感謝してます」

――試合のプランは
「ルールにあるように押し出しが使えるので、押し出しを使わない手はないなっていう。そこが一番の自分の決め手になるって思ってたんで。この試合は別として、来年MMAでも、今日出したことが使えるっていうのが自分の感覚的にわかったので、来年は相撲の技っていうか、使えるものをMMAにアジャストしていこうと思ってます。緊張したこの試合の中でそれが出せたので、それは1つの経験として生かしていきたいと思います」

――アントニオ猪木さんへコメントをお願いします
「プロレスというか格闘技全体をここまで広めてくださって、ここまで世界に広めてくださったのはアントニオ猪木さんだと思っているので、このような追悼のイベントに呼んでいただけて本当に光栄ですし、改めてご冥福をお祈りします」

――今後の目標や展望は
「MMAファイターとして来年はしっかり経験を積んで、確実にキャリアを積んで外国勢と渡り合えるファイターになっていきたいと思います」

――両国国技館は大相撲を離れてから初めて?
「はい。もうすごく感慨深くて。タクシー乗って会場入りするまでにすごく泣きそうになって。久々に来て、変わんないなーって。馴染みのあるところで闘えるっていう。まさか両国で……もう自分は闘えることはないと思っていたので、感慨深いものがありました」

――今回の舞台は土俵とは違いましたか
「でもやっぱ緊張しましたね。最初のOPセレモニーの時点で周り向いて並んだじゃないですか。あんときも土俵入りを思い出して、すごいなんか新鮮な……うん、新鮮な気分でした」

――押し出しは狙っていた?
「相手がドンドン手を出してきたら退かずに打撃勝負して、流れで押していくっていうのはプランに入れてたんで。そしたら相手が、サークリングで一を取り合っていたんですけど、相手が段々身体を開いてきたんで、『これ変に打撃出す必要ないな』って。それが作戦になりました」

――相手はなぜか土俵際を回っていましたが、チャンスだと思った?
「なんていうんですかね、ギリギリを回らせるような位置取りをしていたので。自分から負けるために回ったわけじゃなくて、自分の外側を差し合いで、位置の取り合いをしてたんで、それで身体が開いてきて正面向いてきたんで、それで押せる、と思いました」

――自分が思った通りに相手が動いた?
「そうですね」

ジミー・アンブリッツ
――試合後の率直な感想は
「負けてしまってガッカリしました。相撲に対応できなかった」

――対戦相手の印象は
「すごく力強くて足腰が強くて、このルールにすごく適している選手だった」

――試合のプランは
「パンチやキックで勝つつもりだったが、出来なかった」

――今後の目標や展望は
「今のところ無いが、なにか試合があればいつでも練習してまた出てきたいと思う」

――1回押し出されたときに、サークルの中央に戻らず端の方にいたのはなにか作戦あってのことか
「サークリングしようと思ったが結果的に押し出されてしまった」

――貴賢神選手の押し出すパワーがすごかった?
「特に一発目がすごくて衝撃を受けてしまった」

第3試合


 アウレリオがローで牽制。江畑がジャンプして飛び込もうとするが、アウレリオがキャッチし、パワースラムのように自分ごと場外に叩き落とす。

 アウレリオが闘技場で飛び跳ねてアピールするが、場外で動かなくなった江畑を見てレフェリーが試合をとめた。

<試合後コメント>

マーカス・レロ・アウレリオ
――試合後の率直な感想は
「思ったより早く終わった。相手の背が高かったのでもうちょっと試合が長くなるんじゃないかと思ったが、早く終わってよかった。とてもいい気分だ」

――対戦相手の印象は
「怪我をしたとは知らなかった。2人で落ちたときに相手が怪我をしたのを知らなかった」

――試合のプランは
「最初はとにかく足を狙って、足を疲れさせようと思った。ボディを攻めてガードが下がったときに持ち上げて落とそうと思った。カポエラのスピンキックをしたかったんだ。そのためには身体を狙ってガードを低くしてもらわないといけなかった」

――今後の目標や展望は
「東京に戻ってファイトが出来ることが本当に嬉しい。もう1度戻ってきたい。今回は対戦相手が急に変わったから作戦を変えないといけなかった。2ヶ月も別の相手との闘いのために訓練してきたのに急に変わったから大変な闘いだった」

――カポエイラのキックとテコンドーのキックの対決に期待が集まっていた試合だったと思うが、そういった蹴り合いにはならなかった
「それをやりたかったんだけど、時間がなかったなあ!トルネードキックを本当はしたかったんだけど、出来なかったよ」


江畑秀範
――試合後の率直な感想は
「少しでもテコンドーを見せたかったですけど、それが少しも出来なくて、運営側にも今日見てくれてる人にも申し訳ない気持ちです」

――対戦相手の印象は
「まあ、正直ちょっとカポエラでやってくるのかなと思ったんですけど、勝ちにこだわってきたのかなって印象で。正直そんなに強いとは思ってなかったです」

――試合のプランは
「相手の足を見切りつつカウンターで蹴りで返して倒そうと思ってました」

――アントニオ猪木さんへコメントをお願いします
「ホントに元気をいただきましたし、ずっと幼い頃から前向きな、ポジティブな猪木さんを見て『あんな大人になりたいな』ってずっと思ってたし、今回こういう追悼大会に出させてもらって本当に光栄ですし、その中にこういう巌流島で、他の競技じゃなくてテコンドーをしっかり選んでいただいて出る機会があったというのは僕としては本当に感謝の気持で一杯で。テコンドーという競技ですけど、日本に元気を与えていけるように、そのあとを継いでいけるように頑張ります」

――今後の目標や展望は
「今後は、テコンドーというスポーツ選手としての現役は続けていくつもりはなくて、テコンドーをバックボーンとしてこれから総合格闘技とかキックボクシングとかプロの舞台に立って、テコンドーの強さを見せて日本を盛り上げていけたらと思っています」

――MMA転向に向けた練習はしているか
「練習は全くしてないです」

――では、これから始める?
「来年からパンチと寝技の練習をしていこうと思ってます」

――キックとMMAどっちをやりたい?
「どちらかというとオープンフィンガーの立ち技をやりたいんですけど、キックボクシングだとグローブになっちゃうし、オープンフィンガーだとMMAになっちゃうってのはあるんで、たまにRISEがそういうルールをやっていて、僕はどちらかと言うとオープンフィンガーの立ち技をやりたいですね」

第4試合


 ヤンのローに関根がフックを合わせようとするがヤンは下がる。関根がローで牽制し、突っ込みながらフックもヤンが下がりミドルで牽制。
 ヤンがローから右ストレート。ガードした関根がタックルもヤンは下がって交わす。
 ヤンのジャブに合わせて関根がタックルで倒しテイクダウンを奪うと、足を取ろうとするがヤンは下から蹴り上げて逃れるとスタンドへ。

 ヤンがローを連打していくが、関根は打ち終わりにタックル。これで体勢を崩して倒れたヤンに、ガードポジションからパウンドを落としアキレス腱固め。これはグラウンドポジションが15秒経過したためスタンドへ。

 関根がローの打ち終わりにタックルを狙うがヤンが下がる。

 ヤンはジャブから前蹴り。さらにミドルも関根はフックを打ち込み、さらにボディへのフックから組み付いて腰投げ。サイドポジションから足関節を取ろうとするが、これはヤンが場外になったためスタンドで再開。

 ヤンがローから右ストレート。関根がガードするもここで1R終了。

 
 2R、お互いローで牽制し、関根がタックルを狙うがヤンが下がり場外へ。関根がこれを追って打ち合うがレフェリーがとめて闘技場へ戻す。
 ヤンがミドルからワンツー。さらにローを連打していくが、関根は大ぶりフックで牽制。関根のタックルを下がってかわしたヤンが前蹴りで距離を取り、ローから再度ロー。関根が前に出て組み付くが、これは場外になったため闘技場へ戻る。

 ヤンがローを打ち込み、関根が前に出て組み付くと勢いあまって場外に二人とも落下。これで関根に有効が入る。

 関根がタックルからテイクダウンを奪い、ヒールホールドで絞り上げ膝十字へ。グラウンドで15秒たったためスタンドへ。

 関根がタックルから場外に落とそうとするが、回転してもつれると関根が先に場外に落ちる。これはヤンに有効が入る。ここで2R終了。
 

 3R、ワンツーを打ち込むヤンに関根がスピアーを打ち込み、そのまま場外に押し出し関根に有効。

 再開し、ジャブを狙うヤンを関根が突き飛ばして場外に転落させる。関根に有効。

 関根がタックルから三度目の転落を狙うが、ヤンが耐えると関根が勢い余って場外に転落。やんに有効。

 関根が再度押し出しを狙うが、ヤンはハイキックを打ち込んで耐えると場外になったため闘技場に戻る。

 ヤンがワンツーミドル。関根はガードしながら大ぶりフックを打ち込み、下がったヤンがミドルを打ち込もうとするが関根は再度フック。
 少し距離を取りヤンがストレートを打ち込もうとするが、関根がぶちかましで場外に転落させ、これで3度の転落となり関根の勝利となった。

関根「あー疲れた。まずね、毎回思うんだけど、元静岡県警巡査部長、俺、最後やってたの警部補だから。1個上の階級ね。ここ大事だから。そしてね、勝って言いたかったことがあるんですよ今年も!俺はね、もう雲の上の存在として、名前は出さなかったけど、小学校の頃のヒーローはね、やっぱりアントニオ猪木。今だから言えるけど、俺の人生、全てアントニオ猪木の言葉によって動かされてきました。ほんとはね、プロレスラーになりたかった大学時代、Uインターが潰れて、行き先がなくなって、仕方なく受けた警察試験。片親で、おばあちゃんが育ててくれたから、おばあちゃん泣いて警察になってくれと言われたから警察官になりました。その時も、アントニオ猪木の言葉、この道を行けばどうなるものか。全部は言いませんよ長くなっちゃいますから。それで警察官になって約20年、やってきました。でもね、自分に嘘をついていたら、地域の子どもたちにも何も言えない。色々言ってきたけど、俺が一番やりたいことをやってない。そんなカッコ悪い自分が嫌だったから、43歳で警察をやめ、プロ格闘家、そしてね、4年前からプロレスに参戦させてもらってます。その時も、危ぶむなかれ、ね、踏み出せばその一歩が道となり道となる。皆さんにね、一番言いたいこと!元気だして、コロナだし毎日つらいよね?だけどね、猪木さんの言葉、元気があれば何でもできる!それで頑張っていきましょう!」

<試合後コメント>

関根“シュレック”秀樹
――試合後の率直な感想は
「ソウクップのね、パンチをね、しこたま食らって痛かった。だけどね、プロレスラーだから。さんざんね、今までプロレスの試合で張り手やらエルボーやら受けてきたからね、耐えられた」

――対戦相手の印象は
「理想の武道家・武術家の心を持っているなと」

――試合のプランは
「最初はね、蹴り足を取ってフロント・スープレックス、いわゆるキャプチュードをしてやりたかったし、レロがやったね、持ち上げてパワースラム。あとベイダーがやってたように持ち上げて身体預けてプレスとか、やりたかったっすね」

――アントニオ猪木さんへコメントをお願いします
「試合後のマイク、長くなっちゃったけど、言ったように、俺はね、高田延彦に憧れたりとか、ゲイリー・オブライト、ベイダー、ウィリアムス、テリー・ゴディなんか外国勢の名前を出してましたけど、やっぱりね、物心ついてから、強くてかっこよかったのはアントニオ猪木。猪木さんの名前を出すのは、例えば、釈迦になりたいとか、キリストになりたいみたいなことであって、そういった意味で名前を出してなかったです。でもね、自分は人生の大事な岐路で警察官になるときも、20年務めた警察官を辞めて格闘家・プロレスラーになるときも、常にアントニオ猪木さんの言葉が……『道』そして『元気があれば何でも出来る』この言葉を胸の中で朗読して、新しい道に挑戦してきました。猪木さんが……(※涙で声をつまらせて天を仰ぐ)猪木さんがね、生きてるときに……自分の、ファイトを、見せたかったけど、この追悼試合に選んでいただいて、ホントに、良かったし、猪木さんは必ず見ていてくれると思います。ありがとうございます(※しばらく嗚咽)」

――今後の目標や展望は
「俺は、プロレスファンから格闘家になって、やっとプロレスラーになって、プロレスに、夢を与えてくれたプロレスに、恩返しができるような活躍をしていきます!押忍!」

――転落は狙っていた?
「プランとしてはさっきも言ったように、プロレスの投げ技、スープレックスを決めて一本勝ちをしたかったけど、途中に足関入ってるときに汗をかいていて滑ってしまい足関が決められなかったので、3R入ったときに自分でポイント勘定して、このまま判定は言ったら負けると思って、3R入って転落狙いに変えました」

――目標としていた猪木vsウィリアムス戦は超えられたと思いますか
「……比べること自体が、おこがましいです。自分は猪木さんに勝って言いたかっただけで、勝ちを拾ってしまう試合になってしまいました。ただ殴られても前に出続けるって気持ちは見せられたと思います」

ヤン・ソウクップ
――試合後の率直な感想は
「やっぱ、シュレック、寝技強いですね。1回戦、足の寝技、つけたから、ヒザ、おかしくなった。わたし、あまり動けなかったから、パンチと蹴り、もっと使うとか、いつもなんか、パンチはやりたいから、捕まるとか、そうですね、2回戦、3回戦、落ちたから、負けました」

――アントニオ猪木さんへのコメントをお願いします
「大好きです。ニホンイチですね。INOKI BOM-BA-YE、大好きですね。すごい、すごい方ですね」

――今後の目標や展望は
「また鍛え直して、また闘いたいです」

藤原喜明挨拶

 田中ケロリングアナのコールにより、藤原組長こと藤原喜明が闘技場へ現れる。

藤原「藤原でございます。本日のご来場まことにありがとうございます。熱く熱く御礼申し上げます。さる10月1日、7時40分、アントニオ猪木さんが亡くなりました。猪木さんが亡くなっても、猪木さんの遺伝子は、永遠であります!ありがとうございました」

第5試合


 ジョシュが左右のストレートを連打し押し出そうとするが、ガップリと組み合ったシビサイがボディに膝蹴り。そのまま引き込んでグラウンドになるが、ジョシュがサイドポジションから潰して15秒経過。スタンドへ。

 シビサイのストレートに合わせてジョシュがラッシュを仕掛けて組み合うも、シビサイが顔面に膝蹴りを連打。頭を上げたジョシュのボディに膝。一度離れたシビサイにジョシュを左右のジャブで場外に出るとアッパーを打ち込むが浅い。

 シビサイが左右のフックもジョシュは前に出てクリンチしアッパーからボディに膝蹴り。亀になったシビサイにジョシュは後ろから顔面を連打し、動かないシビサイを見てレフェリーが試合を止めた。

ジョシュ「皆さんこんばんは!日本、日本は久しぶりです!ほんとに、入国めんどくさい。でも、今、みんな選手、みんなお客さん、ほんとに、燃える闘魂。今日は、世界の選手チーム。総合格闘技、UFC、戦極、外人、でも俺が、真の、猪木の選手!アントニオ猪木僕のメンタル!僕のコーチ!昨日、猪木アイラブユーアイミスユー、ネバーダイ。先生、FOREVER。猪木さん!ありがとうございまーす!もう日本の格闘技、来い来い、選手はかかってこい!DEEP、RIZIN、新日本プロレス、NOAH、いつでもどこでも、誰でも、お前はもう死んでいる!」

<試合後コメント>

シビサイ頌真
――試合後の率直な感想は
「今回は負けてしまった、という気持ちですね」

――対戦相手の印象は
「やっぱり、強かったですし、勢いがあった」

――試合のプランは
「自分からどんどん行こうと思ってたんですけど、一番最初のファーストコンタクトで打撃食らって、そこをやっぱり少し自分がしたかったことと違ったなと」

――アントニオ猪木さんへコメントをお願いします。気持ちや、メッセージなど
「……気持ち……どういう……」

――特になければ次の質問へいきます……
「なにも思い浮かばないです(笑)」

――今後の展望は
「まずは休んで、自分のまた見直さなければならないところを練習していきたいですね」

――世界トップクラスの実力者と肌を合わせてみて
「まあ、負けたんで。自分の実力不足です。ハッキリ言ってなにもいいところがないと思いました。でもこれが今の自分の実力ですね。それをしっかり認めて。やっぱり勝負なので勝たなければ意味がない。そこで勝てればいいですし負けたら自分の実力なんで反省して頑張ろうと思います」

――巌流島ルールを生かして勝とうとは思わなかった?
「(巌流島の)ルールの練習もしてたんですけど、押し出しとか、あまり考えてはいませんでした。3分の中でのMMAと考えていました」

ジョシュ・バーネット
(※V.V Meiが通訳として同席)
――試合後の率直な感想は
「イット・ワズ・カインド・オブ・ビョウサツ!タクティクス!見ての通り秒殺だ!基本の技はしっかりしていて、パンチもレスリングも全般的にベーシックな部分からいいコンビネーションを見せていたと思う。ただし、相手の距離に自分が入ったときに、本来であればパンチを出さなければならない距離だったが、彼は固まってしまった。その彼の反応が見えたときに自分が右のオーバーフックを出したんだ」

――対戦相手の印象は
「彼はすごく才能があると思う。コーチも中井先生というすごくいいコーチがいるが、日本にはヘビー級が少ないから、彼と今日対戦したけど、試合が終わった後には彼の将来のことをすごく考えた。例えば、スダリオ剛であればエンセン井上というヘビー級のコーチがいて、いい練習が出来ると思うが、やはり1vs1という意味ではもっと相手が必要だし、彼は色んな人と練習できるようにしてあげたらいいと思った。日本からもっとヘビー級の選手がでてきたらいいと思った」

――今後の目標や展望は
「とにかく試合をしたい。もう選手生命としてはそんなに長くない。自分の身体は45歳。脳みそは恐らく12歳くらい(笑)」でも、身体はガタが来ていて200歳くらいなんじゃないかとも思うくらいダメージが有る。だから早く残りの選手生命の中でいっぱい試合をしたいと思っている。日本でもDEEPだとスーパーヘビー級があるし、RIZINにもチャレンジしたい。シュレック選手とさっき『来年グラップリングマッチなんか出来たらいいな』という話をしたが、彼は自分よりも年上で、もう少しで50歳になるのにあれだけ活躍しているというのは自分にとってすごく希望になった。彼のハートもすごくいい。彼みたいな選手はすごくいいなと思う。彼とグラップリングマッチがしたいな。自分が試合をすることによってV.V Meiも試合をしなければならない状況になるんじゃないか?(笑)(※通訳をしていたV.V Meiが苦笑)だから試合を続けたいと思う」

――巌流島には転落という特殊なルールがあるが、それについての研究はしてきたか
「巌流島のような段差のある練習環境は作れなかったけど、マットを敷いて工夫をしたりして、『ここから先は落ちたとみなす』とか工夫して練習をしたけども、多くの場合、転落を忘れてしまって攻防に夢中になって相手に突き落とされて『やっちまった!』とガックリすることがよくあった。そういう工夫はしながら練習はしてきたよ」

――明日以降のスケジュールは
「お世話になっている人のところとか、アートジャンキーの加藤さんのところ、ビンテージウイスキーバーにも行きたいし、RIZINにももちろん行く予定だよ。あと、彼女を連れてきたから、行ったことのない京都へ行きたいと思ってるよ。あと、DEEPの佐伯さんを探して『タイトルマッチを組んでくれ!』って言いに行かないとな(笑)」

第6試合


 クラウスがジャブで牽制し、宇佐美が左ストレートからハイキック。ガードしたクラウスがジャブからロー。アッパーを混ぜたラッシュも、避けた宇佐美がハイキックで牽制。
 クラウスが細かくパンチを出していくが、宇佐美がガードの上からラッシュ。クラウスもガードしながらパンチを返すが、宇佐美が飛び膝で突っ込むとクラウスは細かいパンチで返していく。
 クラウスがアッパーを狙うが宇佐美はクリンチして一度ブレイク。

 額をこすりつけあいながらのパンチの打ち合いとなり、宇佐美がふらつくとクリンチ。これはブレイク。

 ショートレンジのパンチの打ち合いに再度なり、離れ際に宇佐美がハイキック。ガードしたクラウスが前に出て左右のパンチを打っていくが、宇佐美は左ストレートから左のボディブロー。さらに打ち終わりに右を打ちこみ、飛び膝もクラウスがクリンチしてブレイク。

 クラウスはボディも宇佐美が膝からハイキック。さらに左ストレートが顔面を捕らえていき、ガードしたクラウスにラッシュを仕掛けようとするがクラウスも左右のストレートからアッパーでガードを抜こうとする。ボディに打ち込んだところを宇佐美が打ち下ろしの左を連打する。
 クラウスも細かくガードを貫いてパンチを打っていくが、宇佐美が強烈なストレートやトビ膝を打ち込む。宇佐美がボディと前蹴りを打っていったところで1R終了。
 

 2R、宇佐美が前蹴りからハイ。さらにワンツーもクラウスがガードしてクリンチ。
 クラウスがワンツーローも、宇佐美は首相撲から膝。
 お互いワンツーからクラウスがローを打ち込むが、宇佐美は左右の膝からワンツー。
 宇佐美のハイを避けたクラウスへ前蹴り。さらにブラジリアンキックから飛び込むが、クラウスがパンチで撃ち落とすも宇佐美は左のストレートから右のフックが顔面を捕らえる。クラウスも打ち合おうとするがもつれてブレイク。

 宇佐美の飛び蹴りをクラウスがキャッチしブレイク。
 宇佐美が膝蹴りからハイキック、さらに前蹴り。クラウスは前に出ようとするがもつれてブレイク。

 宇佐美が左ストレートから前蹴り。さらにアッパーも、避けたクラウスがワンツー。
 宇佐美はハイから左ストレートも、避けたクラウスがラッシュを仕掛けるが宇佐美が撃ち落とす。パンチの打ち合いから宇佐美がミドル。さらに顔面に膝を連打するが、ここで宇佐美がマウスピースを吐き出したことでタイムストップ。宇佐美に口頭注意が与えられるとともにクラウスのドクターチェックへ。
 再開するがすぐに2R終了。

 3R、宇佐美が前蹴り連打から左ストレート。さらにローから左ハイを打ち込み、前蹴り連打で自分の距離を崩さずにストレート。クラウスが細かいジャブで前に出ようとするが、宇佐美は飛び膝連発から左ハイ。ここでタイムストップとなり、クラウスのドクターチェックが行われることに。

 再開し、クラウスがラッシュをしかけるが宇佐美はボディとアッパー、さらにローを連打し動きを制していく。宇佐美は二段式の回し蹴りも、避けたクラウスが前に出るが宇佐美はボディブロー。クラウスはラッシュを仕掛けるがガードした宇佐美がハイキックから前蹴り。宇佐美がブラジリアンキックから打ち下ろしのパンチ。さらにアッパーから右フックと打ち込んでいき、ダメージが見えるクラウスがガードを上げて動きが鈍ったところを宇佐美が的確にパンチを打ち込み3R終了へ。

 判定3-0で宇佐美の勝利。

宇佐美「まず最初に、巌流島の関係者の皆さま、感謝の気持ちでいっぱいです。今日は寒い中こんなにいっぱい見に来てくれて嬉しかったです。本日はありがとうございました」

<試合後コメント>

宇佐美秀メイソン
――試合後の率直な感想は
「勝てて、とりあえず。結果が報われたのでよかったと思います」

――対戦相手の印象は
「やっぱりレジェンドなだけあって打たれ強かったのもあったですし、とにかくやっぱり圧力がすごいと思うしね」

――試合のプランは
「映像を何回も見させていただいたんですけど、クラウス選手は相手に対して、下がっちゃうとどんどんどんどん前に来て、クラウス選手の圧力がすごい出てくるっていうのは一緒だったんで、1R目から下がらずに、どんだけ圧力かかっても前に出て自分からプレッシャーをかけるっていうのが作戦でした」

――アントニオ猪木さんへコメントをお願いします
「猪木軍として僕が出て勝利を飾れたのはすごく光栄に思うし嬉しいです」

――今後の目標や展望は
「自分の格闘技人生はまだ始まったばかりで、キックは今日がデビュー戦ですし、これから自分自身もっとトップと言える選手になっていくために頑張りたいですね」

――膝蹴りが冴えていたが、作戦か
「作戦です。セコンドについてもらってる人に教わってて、とにかく最初のインローで右足が痛くなっちゃったんで、ずっと左膝蹴るのは練習してたんで」

――掴んでのヒザは、クラウス選手が慣れていなくて対応できないと感じた?
「慣れてないっていうか、自分に近い距離でしたし、変な距離で、中途半端な距離でヒザ撃ってパンチもらうとバランス崩してコケちゃってダウンとかイヤだったんで、手を引っ掛けてコケないようにっていうのもありますし、そっちのほうが自分の距離で膝蹴りを出せたって感じですかね」

――KOを狙っていたが、倒せなかった
「やっぱり自分の練習不足っていうか、倒せる場面は何回かあったと自分で感じますし、練習してることを出来たんで、今回はOKかなと思いますね。KOはしたかったんですけど、相手選手の気持ちがやっぱり強かったですね」

――レジェンド選手を超えたが、これから闘いたい選手はいるか
「特に、自分はコレがキックデビュー戦ですし、特にこの後誰とやりたいとかは考えて無くて。1個1個の目標を達していって。まあ今日の試合も通過点なんで。すべてを1個1個通過していって、相手が誰であろうと倒していって、上に行こうと思ってます」

――MMAの試合も考えている?
「そうですね。MMAも考えていますし、キックの試合も考えていますし、とりあえずまだ次のことは考えて無くて、これからチームで相談していきたいと思います」

――次はキックとMMAどちらの試合をやりたい?
「自分はどちらでもって感じですね」

アルバート・クラウス
――試合後の率直な感想は
「いつも通り、負けた後はガッカリする気持ちだ」

――対戦相手の印象は
「若いしすごくいい選手だ。早い段階でカットしてしまった。そこで戦略が狂ってペースを乱してしまった」

――本来はどういうプランだったか
「キックで足から攻めていくつもりだったが、カットのこともあって狂ってしまってパンチに付き合ってしまった。やり合ってしまったのが自分としては馬鹿だったと思う」

――今後の目標や展望は
「オファーがあればまたやりたい」

――まだ引退はしていない?
「引退はしていない。自分はまだ18歳くらいの気持ちでいるよ。調子はいいんだ」

――メイソン選手と闘ってみて、彼のポテンシャルは感じたか
「気持ちが強い選手だったし、パンチも上手い、キックも出来るし、コンプリートファイターだと思った。自分もK-1 MAXでいろんな日本人選手を見てきたが、彼はスターになれる可能性がある選手だと思った」

――膝蹴りを多用してきたのは想定外だった?
「ある程度は覚悟していたので問題はないと思っていた。最初のカットで止められてしまうんじゃないかと焦って、そこで前に出るしか無くなって作戦を遂行できなくなってゲームプランが変わってしまった」

第7試合


 ラファエルがローから右ストレート。岩崎もローで牽制するが、ラファエルが飛び蹴りからタックルでコーナーに押し込みそのままグラウンドへ。
 岩崎は膝を立てて立ち上がると、バックを取ったラファエルが振りまわしてテイクダウンを奪う。、
 回転して立ち上がった岩崎がロープを背にするが、足を刈って倒したラファエルが肩固め。岩崎が足を絡めていくが、ラファエルはV1アームロックで捕らえ岩崎がギブアップした。

ラファエル「こんにちは東京!まず日本に来ることが叶ってこの大会に出れて夢が叶った。今回ようやくいろんなことを乗り越えて来ました。赤ちゃんとともに来たのがこの国日本。全ての皆さんにありがとう。大河選手ありがとう。一生今日のことは忘れません」 

<試合後コメント>

岩崎大河
――試合後の率直な感想は
「世界は遠いなと」

――対戦相手の印象は
「全体的にどこか僕が劣ってるとかは思わなかったです。“やってる人間”だなって感じでした」

――試合のプランは
「当初は組みきって立って離れて蹴りで応戦して入ってこれなくさせようって、3Rまでしっかり判定で勝てるようにしようって。1R取られてもいいから2、3取ろうってプランでした」

――アントニオ猪木さんへのメッセージをお願いします
「僕が大それたこと言えないですけど、闘魂をもっと見せられるようなファイターになりたいと思います」

――今後の目標や展望は
「負けてしまったんですけど、また1から世界に向かって闘いたいと思います」

――やってよかったと思える試合だった?
「今はそんな事言いたいわけじゃないですけど、やらなきゃ多分自分で気付けなかったこともあるし、仮にこのまま自分と同等、もしくは自分より下のレベルの選手とずっとやり続けたら気づかなかったところを気づかせてもらったというか、目をつぶってきたところが自分でもしっかり見えて、現実としてこうやんないと世界と闘えないよ、ということを教えてもらった試合でした。テイクダウン取られるとかは100も承知と言うか取られてナンボだと思ってたんですが、イチバンのミスはリアクションが、最後決められる直前に脇刺されたりしたときにリアクションが薄くなったなと。抵抗しようって力を出さないで受けに鳴ってしまったというか、相手がテンションかけてきて自分の上上ってサイド取ってこようってときに自分はいつもぐらいのレベルの選手だったらこのくらいで対処できるっていう判断をしてしまった。結局自分の実力不足なんですけど、そういう判断をしてしまった」

――あれはカッチリ極まっていた?
「極まってました。肩極まって、キムラ決められて。そこに行くまでにミスっていうか、そこに行かせてしまったのが悪かった」


ラファエル・ロバト・ジュニア
――試合後の率直な感想は
「言葉では表現できなくらい特別な気持ちで、日本に来るのがずっと夢で、日本で試合をするのが夢で、一本で決められて、それを家族に見てもらえた。すべてが完璧で素晴らしい夜になった」

――対戦相手の印象は
「相手は空道の選手なので打撃は強いし、危険な蹴りを持っているのでそれを踏まえた上で自分はどう柔術をやるかを考えた。蹴る前にどうするか、蹴った後にどうするかを考えて、アメリカではケージでやっていたので、今回はリングだったので、このリングというのはグラップラーにとっては相手を追い込みやすくて、実際にまっすぐ追い込んで寝かせて打撃を受けずにコントロールして勝つという作戦通りにはまった」

――今後の目標や展望は
「今の段階では何も言えない。ずっと練習してきて、今やっと終わったばかりだから休みたいし、家族とのクリスマスホリデーも過ごせなかった。家族との時間を過ごして落ち着いてからなにかいい話があればMMAのことを考えるかもしれないが、今は何も考えられない」

――「グラップラーにとってリングのほうがやりやすい」という言葉があったが、よく他の選手からは逆のことを聞く
「自分の意見としては、ケージだと相手がぐるぐる回れるし、ケージによりかかったりしてテイクダウンを防いだりも出来るが、リングならコーナーに詰められるので、自分は今回リングが初めてだったが、自分はリングのほうがやりやすいなと思った」

――目標としていた日本のリングで闘うという夢が叶ったことについて
「今はすごく満たされていて嬉しい気持ちだ。自分自身のことも誇りに思うし、これまで自分を支えてくれたコーチ・チーム・家族に対して、MMAを始めてからこの8~9年支えてきてくれた人に感謝をしたい。これまでの道がここにつながってきたと思って、皆さんに感謝をしたい。すごく幸せな気持ちでいる」

――今日、「1!2!3!ダー!」を初めて見たと思うが、どう思ったか
「よく出来たクオリティの高いプロダクションとしてイベントが成り立っていた。エンターテイメントとしてよく出来たイベントで、その中にいられて自分自身も楽しめたし、日本のイベントのクオリティは世界トップレベルだと感じられたので、また日本のイベントであればまた参戦したいと思った」

第8試合


 矢地が左ハイで牽制していき木村がパンチを繰り出すと矢地はクリンチしてブレイク。

 矢地が右のフックを軽く顔面に当てていくが、木村もカウンターで左ストレートを当て打ち合いに。矢地がクリンチしようとするが木村が突き飛ばして距離を取る。
 組み付いて時間を稼ごうとする矢地をプレッシャーでロープに押し込んだ木村の左フックが顔面を捕らえ、これで矢地が崩れ落ちレフェリーが試合を止めた。

木村「皆さんお久しぶりです。木村ミノルです。やっぱ俺の試合は間違いないですね。一応なんですけど、大晦日も一応あけてあるんでなんかあったら呼んでください。ありがとうございました」

<試合後コメント>

木村“フィリップ”ミノル

(※自らのKOシーンをスマホで見ながら登場)
「スゴいKOっすねぇ~(笑)」

――試合後の率直な感想は
「2R行かずに済んで本当になにより。よかったです!」

――対戦相手の印象は
「矢地選手KOは気持ちいいっすね~。特別。名前狩りの時代なんで、名前狩り。矢地選手ゲットは中々大きいんじゃないですか?これから揃えていきます」

――次に揃えたい選手は
「もうちょっとRIZINの選手揃えたいですね。今自分の眼中に入れてるのは、鈴木千裕、萩原京平。鈴木千裕選手はキックルールでもアリなのかなと。自分として、自分プロデュースで思ったり。そんな感じっす」

――試合のプランは
「やったまんまっすよ。左フックで終わらせること考えてたんで」

――アントニオ猪木さんへコメントをお願いします
「猪木さんの大会に出るっておかげで異種格闘技戦にチャレンジして、今までやってなかった新しい練習にチャレンジしたから、そういう意味でもいい機会を与えてくれてありがとうございます」

――今後の目標や展望は
「名前狩りじゃないですけど、いろんな有名で強い選手を倒していったり、自分の知名度とか名前を上げていける活動が出来たらなと思ってます」

――矢地選手は逃げずに打ち合ってきたからこういう展開になった
「それは大いにあると思います。お陰様ですよ(笑)来てくれたお陰様ですって言っときますよ(笑)来さしたんですけどね、実際。カウンターみたいな感じで。上手くいきました、とりあえず。動きの中で隙を見せるじゃないですけど、『行ける!』って思わせる瞬間を創ることを意識してて。僕が入った所は矢地選手から見たら不用意に見えるっていうか、カウンター当てられると思わせるような隙を作った。そういうのは練習からやってて。それが普通に出るように。わざとガードを下げるとか、隙を作るのを試合中入れるって。そしたら、相手は、打撃では俺に分があるっすけど、その瞬間に『行ける!』ってスイッチ入ったら来るじゃないですか。そういうのを引き出すために。じゃなかったら倒せないですね、中々」

――その技術はK-1のときから使っていた?
「K-1のときにもたまに使ってた技術ですよ。うちに来てくれない相手とかにわざと狙わせるというか。今回は特にですね。イメトレしてる中で左フックが一番はまったんで。ずっと右フックを当てるって位置取りはして、確か試合の3週間前に『左フックで決めるんで全部作戦なしで』って作戦変えてもらったくらい、全部見えました。間違いなかったっすね、今回は」

――2R行ってしまったらどうしよう、という発想はあったか
「2R行ってもやることは一緒だなって。行けるんじゃないかなって思いました」

――萩原京平戦は実現させたい?
「出来たらしたいっすね。彼の予定もあると思うんで。よかったら、やってください」

――今後の活動団体について
「とりあえずフリーで、もらったオファーに行くって感じで。ドシドシオファー待ってます。多分、木村ミノルは今お買い得だと思うんでお願いします」

――大晦日について
「やりたいっすね、試合したいっすね」

――鈴木千裕選手との試合について
「漠然と自分の中でどういう試合が見たいかってなったときに鈴木選手がいい選手でもあるし。自分で考えてるだけなんで鵜呑みにしないでください(笑)自分の頭の中では、なんで」

――1年ぶりの試合だったが、どういう感覚だったか
「すごいホーム感がありましたね。K-1以外のリングで特殊な舞台だったけどそんな感じもなく。ホームな感じはありました」

第9試合


 タナベが前蹴りで牽制。マヌーフはローで牽制し、タナベのタックルを潰していくが、タナベは下から組み付いて腕を取ろうとする。マヌーフはパウンドを落としていくが、タナベが三角絞めを狙うとマヌーフはパウンドを落とし。その腕をタナベがとって腕ひしぎも、マヌーフが回転して逃れるとタナベはヒールホールド。これでマヌーフがギブアップした。

タナベ「皆さんはじめまして。イゴールです。この試合決まった時。めっちゃ正直怖かったんですけど、ここでビビったら、この先もやっぱりやっていけないなと思って、デビュー戦2戦目ながらも今日この試合やること決めて、毎日すごい正直怖かったんですね。何が怖かったってほんとに死ぬのが怖かったです。相手がパない強いんで、ほんとに死んだらどうしようとずっと思ってたんですけど、ほんとに練習付き合ってくれた仲間や指導してくださってる先生たちみんなほんとにみんなのおかげで勝ったと思います。やっぱ一番、その中でも一番は奥さんで、一番僕の苦しい時も一緒にそばにいて、ほんとに奥さんがいないと僕はいません。皆さん来年も格闘技を盛り上げていくので引き続き応援よろしくお願いします」
<試合後コメント>

イゴール・タナベ
――試合後の率直な感想は
「いやあ、信じられないですね、正直。勝つのが目標だったんですけど、自分が臨むほどに遠く感じて。相手が相手なんで。ホントに、試合前にも『勝ちたいけど怖い』みたいな波があったんですけど、勝てて本当に良かったです」

――対戦相手の印象は
「いやあ、メッチャね、リング入ったときにメッチャオーラやばかったっすね。リングが小さく感じますね、デカくて。本当に怖かったです」

――今後の展望は
「これからMMA中心にやっていって、世界目指して頑張るつもりです」

――アントニオ猪木さんへメッセージをお願いします
「本当に、これを猪木さんの前でできなかったのが残念ですけど、猪木さんがいたから今の格闘技があって今の僕があるので、本当に感謝してます。これからも猪木軍として世界で闘っていきます」

――試合はどういうプランを持って臨んだ?
「タックル決められたらとりあえず下になるという作戦ではいたんで。もうちょっと蹴り潰したいと思ったけど、オーラがすごくて手が出せなかったっすね。組みを止められてからの、引き込んでアタックのところは結構想像通りですね」

――下になっても決められる自信があった?
「はい。そこはもう全然柔術から得意なんで。そこは自信ありましたね」

――相手がパウンドをしてきた
「多分1回打たれたんですけど、とりあえず今は大丈夫です」

――記者会見のときはエキサイトしていたが
「あのときは正直無理矢理でしたね(笑)怖くて……。僕が見上げたじゃないですか。顔を向けた瞬間に相手に見られてる。これで無視したらダメだから、見返して、打撃が必ず入ってくると分かってたんで。これからこういう場面ってあると思うし、そこで気を引けは相手が自身を持つこともあると思うんでこのまま行けるように頑張ります」

――やはり怖かった?
「怖かったっていうか僕ケンカとかしたことないんですよ。だからそういうのに慣れて無くて。怖かったというか、緊張しましたね」

――メインまでの出番を待っているときの心境は
「めっちゃ緊張しましたよ!『行ける!』と『怖い!』の波が激しかったです。リングはいるときまで怖かったです。正直、試合が終わるまで怖かったです」

――名前のある選手を倒した。次に闘ってみたい選手は
「そういうの僕はなくて。とりあえず僕はベストになるために必要な相手とやっていきたいです」

――MMAは2回目ということだが、他の場での闘いは考えているか
「特に考えて無くて。とりあえずここでって感じなんで。出場させていただいて、これからマネージャーさんと話をしてどういうふうにやっていくか考えていきたいです。来年はMMA中心でやっていくつもりです。柔術の試合がコロナでそもそも出来てなかったんですよ。ちょうどMMAの試合のあとに柔術の試合が決まってたんですけど、無くて、MMAの試合も決まってたんですけど怪我で流れてしまって、その流れでずっと試合できなくて。MMAやってなかった期間が長くなってしまって。1年ぶりの試合なんですけど、これからはMMA中心でやっていくつもりですね。出来れば3~4試合はしたいですね」

――MMAで目指すところは
「やっぱ世界一ですね」

――ではUFC?
「そうですね、世界一だったらUFCですね、やっぱり」

メルビン・マヌーフ
――試合後の率直な感想は
「もちろん負けてしまったのでガッカリはしている。スタンドで打撃で闘うつもりだったが、それも全くうまくいかなかった」

――対戦相手の印象は
「彼は柔術の選手なのでグラウンドは強かったし、自分はスタンドのストライカーなのでそこで闘いたかったが、結果的に彼のゲームになってしまった。結果的に自分に勝ったわけだから、彼は強い」

――今後の目標や展望は
「今回は日本での引退試合と銘打たれたように、日本での試合は今回で最後になる。引退だ。でも自分は格闘技が好きなので、海外ではどうするのかは今の段階ではなんとも言えない。でもこれから格闘技と付き合っていくつもりはある。今後のことは考えていきたい」

――相手が寝技が得意な選手と分かっていても決められてしまったのはなぜか
「自分がストライカーなので相手がグラウンドで来るというのは分かってはいたが、今回は防げなかった。一度アームバーは逃れたが、すぐにレッグロックに来て防ぎようがなかった。回転したり蹴ったりして抜けられたんじゃないかと今は思うが、あのときにはどうしようもなかった」

――イゴール・タナベ選手のポテンシャルは感じたか
「今日の試合はグラウンドでコントロールされて終わったので、グラウンドに関しては強い。それ以外のことは言えない。スタンドのことは分からない。スタンドでやったらもっと闘えて試合も全く変わったかもしれない。スタンドでどれ位できるのかを見ないとなんとも言えないが、若くて強い選手だと思う」

第10試合


 新日本プロレスのテーマ曲『The Score』から田中ケロリングアナが登場し「その時は来た!」とコール。

 柴田がロープに飛ぶが、トムはこれを避けて挑発。
 お互いローの牽制からトムのミドルをキャッチした柴田が足を取ろうとするが、トムは抜けて距離をとる。
 トムがローからタックルも、これを切った柴田がバックを取り、トムが腕を取ってバックを取り返そうとするが柴田がすぐにバックをとってグラウンドの攻防へ。柴田が一度離れ距離を取る。

 手4つから柴田が小手返しでグラウンドになり腕ひしぎを狙うが、トムは回転して逃れようとすると柴田が組み付いていく。だがトムはマフラーホールドのように足を絡め取ろうとするが、柴田が逃れると首のとりあい。これは柴田がヘッドシザースで絞り上げるが、トムはホイップして首を抜くも、柴田はすぐに組み付いてロープに押し込み両者ボディに掌底。柴田がバックを取り返し、亀になったトムにスリーパーを狙うが、トムが切り返して足を取って炎の駒。
 柴田が距離を取る。

 柴田がサソリ固めを狙うが、トムが回転して切り返すと変形足4の字。柴田がロープを掴みエスケープ。

 柴田が猪木アリ状態へ。トムも座り込みお互い挑発すると、柴田がコーナーのサードロープに登りダイビングフットスタンプ。避けたトムのサイドポジションをとるが、トムは足でホイップして腕ひしぎを狙う。そのまま柴田が回転してロープに足を絡めてエスケープ。

 トムが左右のローで牽制し、首相撲から膝を連打。だが柴田が肩へのナックルを打ち込み、トムがふらついてコーナーに座り込むと柴田が串刺しドロップキック。これはレフェリがイエローカード。

 トムが担いでオクラホマスタンピード。柴田がこれでダウンするが、カウント9でスタンドへ。

 トムがミドルを連打し飛び膝蹴り。さらに飛びついて胴締めフロントネックで絞り上げる。柴田は抜けるがトムは腕ひしぎを狙うも、柴田がロープエスケープ。これでロストポイント4となり、柴田はあと一回のダウンもエスケープもできない状態に。

 トムがPKも、キャッチした柴田が担いでデスバレーボム。さらにPKを叩き込みスリーパーで捕らえるが、トムはそのままたちがあろうとすると柴田が卍固めで捕らえようとする。トムがそのまま崩れると、柴田がグラウンド卍固めで絞り上げてトムがギブアップした。

柴田「ありがとー!えー、今日は、アントニオ猪木に呼ばれて、ここに来ました。俺、6年前、約6年前、この両国で、ほぼほぼ死にかけて、でも、こうやって、同じ両国のメインで、戻ってくることができました。元気があればなんでもできる。そのとおりだと思います!今日はありがとうございました!そして、会長、お疲れ様でございましたー!あとは、小川総監督がしめると思いますのでよろしくお願いします。以上!」

<試合後コメント>

柴田勝頼
――試合後の率直な感想は
「今日ここに、アントニオ猪木に呼ばれた人間だけが来てると思うんで。俺には来ないって理由は全く見当たらなかったんで。今日ここで試合ができたことは自分にとってとてもともて大きな意味があります。そして、最後も言ったんだけど、自分は同じ両国で怪我をして。だけど、こうしてまた再びリングのど真ん中にもどってくることが出来るという。それを1つ証明できたと思います」

――対戦相手の印象は
「いや、最高でしたね。トム・ローラーで良かったです。ホントに。トム・ローラーとこのタイミング、この日。2度と来ないですよ。この日というのは。2度とこのINOKI BOM-BA-YEの1回目、追悼大会っていうのは2度と無いので。そこに自分がリングに上ってトム・ローラーと試合ができた。これが今自分に出来る闘魂だと思います」

――アントニオ猪木さんへメッセージをお願いします
「本当に、お疲れ様でございました。あとは、柴田がやります。みんな役割があると思ってて、自分に出来ることは自分がやる。他の人間がやれることは他の人間がやっていけばいいと思います。プロレス界・格闘技界……分かんない、カポエラ界?どこの世界でもアントニオ猪木ってそんな小さいことじゃないから。もっとデカい、デカいもので……」

――今回の試合でなにを伝えようと思ったか
「いや、もう、文字通り、“闘魂”ですよ。ルールとか、ほんとに俺が出来ることって、最初に話をいただいて、自分が話したときに『出来ることは限られています』と伝えて、『その中でやれることを決めてください、今回』って今回の形になりました。ホントに、不思議な……会場に来てから不思議な時間を過ごしましたね(笑)『俺なんでここにいるんだろう』って素の自分もいたりして。でも、しっかり弔おう。そう思って。今日自分に出来ることは精一杯やったつもりです。試合を見たら『あっ、しょっぺーな』って自分でも反省するところがたくさんあると思うんですよ」

――やられてもやられても立ち上がり、執念の卍固めで決めるというのは柴田選手が見せたかったものを体現していると思う
「勝ち方とかはホントにもう、なんて言うんですかね。じゃあこのルールで今日このタイミング出来る試合をするってなって、全力出したらああいう形になりました。多分自分で見ても『ああ、こうしたら良かった』ってたくさん出てくると思いますし、常に、常に、反省、反省。でもとにかく、プロレスラーが1人この大会に上がるってことが一番意味があったともいます。そして新日本プロレス、なんだかんだ言って、会見でも言いましたけど、他の格闘技の大会だったら自分は出てない、出れる場所じゃないです。だけど、今日の大会はアントニオ猪木追悼大会、INOKI BOM-BA-YEなんで。だから自分はやりました。いいですか?ありがとうございました!以上ッ!」

エンディング


 田中ケロリングアナがアントニオ猪木をコールすると、小川直也、藤原喜明、安田忠夫が入場。

 さらにアントニオ猪木さんの『道』が流されると、追悼に来たゲストとして、菊野克紀、長島☆自演乙☆雄一郎、エンセン井上、飯伏幸太、魔裟斗、渡辺一久に続いて参戦選手がリングへ。

小川「皆さん、今日はありがと誤字あま市tあ。あの、猪木さんに、選手一人ひとり聞きたいところなんですけど、誰か始めに聞きたい人いらっしゃいますか?バラさん、色々ご協力ありがとうございました。猪木さんに一つ」
榊原RIZIN CEO「ご来場の皆さん今日はありがとうございました。ほんとに、小川さんがこう一歩、ほんとに一歩踏み出してくれたことで今日が誕生したと思います。あとは谷川さんがほんとに頑張った、そんな姿を見て、僕も勇気と元気を大晦日に向けていただいて、とにかく12月31日、僕らなりの、RIZINなりの猪木さんへのレクイエムをしっかりやりたいなとそう思っています。今日戦った選手たち、猪木イズムをみんなほんとに持って戦ってくれたと思います。日本の格闘技の歴史、プロレスの歴史はアントニオ猪木なくしては語れないと思います。僕もあの、ほんとに猪木さんの足元にも及ばないと思いますけど、(観客「およばねーよ!」)はい、だから及ばないと言ってますけども、及ばないですけども、その気持は持っていいと思いますので、その気持ちを持って、僕なりの猪木イズムを突き進んで行きたいとそう思います。ありがとうございました」

小川「他にいらっしゃいますか!?洋介山、一言お願いします(断られる)石井館長いらっしゃいますか!?(リングに現れず)石井館長いない、安田さん!安田お願いします!今アイコンタクトしてたじゃないですか俺にくれって!お願いします!」
安田「はい、猪木さんどうもお世話になりました。ありがとうございました」
小川「やっさんやる気あるんですか?組長お願いします。もう一回」
藤原「えーいめんどくせぇから俺がしめるわ。本日はたくさんのご来場まことにありがとうございます。すいませんがご起立願えますか?1,2,3ダーいきたいと思います。大丈夫?よーし、来年もいい年でありますように、1,2,3,ダー!ありがとうございましたー!」

 最後に記念撮影が行われ、改めて小川から挨拶。

小川「皆さん本日は本当にありがとうございました。猪木さんにいい弔いができたと思います。選手一人ひとり一生懸命頑張ったと思います。また、猪木さんのイベント、これからも闘魂イベントとして、闘魂というものを絶やすことなく、続けていきたいと思います。皆さんご協力よろしくお願いします!本日はどうもありがとうございました!」

 選手たちが帰り始めるが、この試合を最後に引退するメルヴィン・マヌーフの引退セレモニーが行われた。

マヌーフ「今回(9月に)引退しましたけども、猪木さんのために来ました。そして皆さんありがとうございました。ここで戦えたことを誇りに思います。たくさんのファンの皆さんの前でリングに上がれたことを感謝します。本当は今日はもう一つ結果を残して帰りたかったんですが、イゴール選手はとても強かったので、結果は結果として受け入れています。でも最後のキャリアを終えるのに、この日本の両国に来れた事を心から感謝します」

<大会総括>

小川直也総監督
「INOKI BOM-BA-YE開催にあたって色々急ピッチで進めたんですけど、今日は初日なんで。これからちょっと反省しながら次に繋げるのかどうか。闘魂イベントとしての最後のメッセージなんですけど、闘魂イベントとして闘魂の字を、猪木さんの思いを絶やすなってことですね。我々がやっていきたいと思います」

――今日試合をした選手からは闘魂を感じられたか
「ホントに積極的にお客さんを沸かせられるような試合、猪木さんがよく言う勝ち負けを超えたものっていうのは何人の選手に感じたし、選手全員がそれを心がけて試合をしてたと思います。逆にそういう試合が多かったんじゃないかなと。どんなファンが見てもわかりやすい試合内容だったと思います」

――第2回、第3回と続いていく?
「猪木さんのことに関しては協力を惜しまないつもりでいるし、やっぱりそれぞれが猪木さんがいなければ今日こういう日がなかったって選手がほとんどだと思うんです。レスラーとか。そういう中で今回は元々プロレスの参戦が少ない少ないって言ったんですけど、柴田選手が1人ありましたけど、これからもっと増やしていってほしいなと。猪木さんを想ってる人は今日これだけじゃないと思うし、猪木さんに関連した人は闘魂という言葉を残すべき人になってほしいと思います」

――柴田選手の試合について
「プロレスラーとしては立派な試合をしたと思います。やっぱり、お客さんを沸かせるというか、前は一番いい試合してきただけにメインの役割は一番重大だったと思うんですけど、やっぱその役目をしっかり、自分が出ると決意したときから、試合だけじゃなくて試合の前からプロレスラーとしてしっかりした対応、そして意気込みと、そういう面でファンを引き付けたと思いますし、そういうレスラーは勝ち負けを超えた部分で出ていってほしいと思います」

――今日の大会を見て、猪木さんが見たらどういう感想を言うと思うか
「いや、猪木さんは満点は無いんだよ。猪木さんは常にダメ出しの猪木会長なので。決して満足すること無く、次が面白い、次が面白いってしろって。それが猪木さんだし。敢えて言うなら、ハプニングがあるとすれば今日最後に全国1億人の『ダー!』のつもりが、藤原さんが終わらせてしまった。それが心残りだなと思ってます」

(※報道陣に混じって小川のコメントを聞いていたジョシュ・バーネットが「今日の試合はどうだった?」と質問)

「ジョシュ、良かったよ!ナイスファイト!ジョシュの試合は最高でした」

(※ジョシュが「次の試合ではSTO、足4の字固めを決めるよ!(笑)」と返答)

「ジョシュも猪木さんの弟子として今日協力してくれて、非常にいい試合をしてくれて。巌流島じゃなくプロレスとしても色んなところでこれからも携わっていってほしいと思ってますよね」

(※ジョシュが「猪木スタイルを伝承していきたいと思っているよ」と返答)

「そういった世界の人、ジョシュもそうだし、そういう選手が今こうやって直に来て、インタビューの時間は設けてないのに来て猪木さんのことをアピールするっていうのは、僕だけのことじゃなくてレスラー全体のことなんで、そこは猪木さん、分かっていただきたいと思います。次もジョシュは必ず来てくれるんで。ジョシュの次の試合にも期待したいです」

(※ジョシュが「一緒に試合させてくれ!(笑)」とオファーし、じゃれるように小川のバックを取る)

谷川貞治プロデューサー
「お疲れ様でございました!どうでしたか?大会は?僕はやってた人間なんで分かんないですけど、みんなが『面白かった』って言ってくれたのが嬉しかったですし、久々にね、石井館長がいて、スコット・コーカーがいて、榊原さんもいて、石井館長の弟がいて、懐かしいなあっていう感じで。大会自体は僕らしい大会だったんじゃないかなと。ただ、半分くらいしかやりたいことやれなかったですけどね。もっといろいろやりたかったし、ハプニングの連続ですよ!(笑)まずね、マーカス・レロ・アウレリオがマウスピースを忘れてホテルに取りに行くって話になって、試合順が変わって。僕あんなとこで出る予定じゃなかったんですけど、ルール説明とか場を繋いだりとか、そういうのもありましたし、最後も小川さんが『1!2!3!ダーッ!』をやる台本があったんですけど、酒を飲みすぎた組長が締めちゃう(笑)ハプニングの連続ですね。魔娑斗が来るとか、色んな情報があったんでもっと色々出来るかなと思ったんですけど、それが出来ずにアレだなと。で、巌流島の評判が良かったのがすごく嬉しいですね。あとはイゴール・タナベにしろ、メイソンにしろ、ミノル選手もそうなんですけど、今日出てて将来2年、3年後に天下を取る人がいっぱいいるんで。岩崎選手は負けちゃったけどそうだし。注目していけばいろんな格闘技界で見る人が多いんじゃないかな。あっ、龍聖選手もそうだったね。龍聖、イゴール、メイソン。あとは貴賢神。シビサイとかなんかも行ける。今日はいい勉強に鳴ったんじゃないですかね。今日は疲れました。ジョシュ、強かったねぇ~!」

――今日のベストバウトは
「ベストバウトはイゴールじゃないですか?うん。イゴールはよかったですよ。僕的には試合として良かったと思うのはイゴールとメイソンですね。この2人はすごいなあと思いました。すごい逸材だと思いました。最後は柴田選手が上手く締めてくれたというか、グラウンド卍。なるほど、と。すごいですね」

――イゴール選手とメイソン選手は巌流島で囲っていく?
「囲っていくっていうか、僕の仲間というか、マネジメントをやってるんで。イゴールはRIZIN出ていくと思うし、メイソンは宮田さんの縁でKNOCK OUT出るかもしれないし、僕、2回くらい闘えばタイトル取れると思います。KNOCK OUTのチャンピオンになると思います。キックやるんだったら全団体のチャンピオンになって欲しいですね。タイとかグローリー含めて全部取れると思うんで。本人はMMAやりたがってるのでそっちの方でも頑張ってもらいたいし」

――囲わずに、外でもどんどん活躍していってほしいと
「ああ、一応皆から相談はあると思います。相談がある中でいい形で出したいですよね」

――マーカス選手が江畑選手をかなり危ない落とし方をして勝った
「江畑選手、大丈夫だったみたいですね。脇とかなんかが折れてるかもしれないとか聞いてたけど、僕は手が危ないと思ったんだけどね。手を取って受け身を取ってたから。でもあれは考えましたね。江畑選手、あんなふうに投げられるなんて考えてなかったでしょ。頭から落とす行為自体は禁止なんですけど、明確に言うと、あそこの中で、第1試合は転落がないルールで、転落があるルールだったらあそこであの投げ方は反則ですね。場外に危険な落とし方をするっていう。逆にルールが想定してなかったなって。巌流島で、あの赤いところから場外に変な投げ方、頭から落とす投げ方するっていうのは明確に反則ですね。ちょっと1試合目と2試合目っていうのがそれはなかったんで、逆にうまく利用されちゃった感じがします。危ないですよね。改善しないと。でもあのくらいの勢いで行っちゃうと怖いですよね。途中でレフェリーが止められないもんね。前に田村選手がやられたんだよね。ボディスラムみたいな感じで外に持っていかれるみたいな感じで。貴賢神なんかも今日は勝てて良かったけど、もうちょっと殴ったり蹴ったりしないといけないし、ちょっとアンブリッツが足を痛めたのかな?不甲斐ない部分もあったんですけど」

――あれはミスターXの呪い……
「ミスターXの呪いですよ(笑)また弱いXになっちゃった(笑)次のXを考えます。でも、海鵬さんは(アンブリッツに)負けてますからね。貴賢神より上の小結だった海鵬っていうのが巌流島でアンブリッツとやって押せなかったですから。だから貴賢神すごいんですよ。あの突進力っていうか若さっていうのは。そんな簡単にあんなふうに押せるもんじゃないんで。完全に相撲やりに来ましたね。でも貴賢神みたいな奴が突進してきたらどうするかって、唯一の方法は巴投げなんですよ!あのルールだと絶対巴投げが生きるから。ヤン・ソクウップが上手くやってたよね。ヤン・ソクウップは上手かった。あの突進止めるなら巴投げしかないです。ぶつかられたら。寝た方がいいですね、耐えるより。そこが巌流島の面白いところだなと思います」

――次回大会について
「4月くらい、春にやりたいですね。INOKI BOM-BA-YEは年に1回か2回でいいと思いますけど、巌流島は何回か、こんな大きな大会じゃなくていいと思いますけど、年に3回位はやりたいですね。またよろしくお願いします。RIZINのほうも。矢地選手、いいねえ!あれが一番想定外だったなあ!『あんな負けるゥ?!』っていう。ビックリしたなあ、アレは。流石だわ~!」


(※すべてのコメントが終わると、主催者側に許可を得てきたというジョシュがコメントスペースに貼ってあった巨大ポスターを満面の笑みで持ち帰る)

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