【会見全文】ローカル団体の代表が集まり『全国プロレス経営会議』を開催!「昭和のプロレスはリング上から物事が動いていた。令和のプロレス界は経営側から変わっていく」

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 4日、後楽園ホールで開催された『全国プロレス選手権大会 グローカル・タッグトーナメント2022』。この日の午前中に各団体の代表が集まり『全国プロレス経営会議』が行われたということで、大会開始前にこれに関する報告記者会見が行われた。

筑前りょう太
「皆様お忙しいなかお集まりいただきましてありがとうございます。本日の11時より、この近くの会議室に於きまして、全国プロレス経営会議というタイトルで全国から12団体の方にお集まりいただいて、それぞれの現状の経営状況を共有したということを行いました。これまでそういったことがプロレス業界において無かったので、我々選手の生活を預かる身としてはそれぞれの経営力を上げていかなくちゃいけない。プロレス業界、そして地域の発展というのを目指して、よりそれぞれが発展していくために、それぞれの地で頑張っている事例を紹介したいなという思いでこの会議を開催させていただいて、無事15時まで、約4時間にわたってそれぞれの皆さん発表していただいて共有させていただきました。非常に有意義な機会だったなと個人的には思っておりますし、みちのくさん、大阪さん、その他皆様方の、『こういうことをして地域の方に喜んでいただいた』という事例をご紹介いただいたんで、これは絶対九州に持ち帰ったら喜んでいただけるなということをたくさん教えていただいたので、非常に有意義な機会でした。ありがとうございました」

新崎人生
「今日からグローカルタッグトーナメントが始まるんですけど、なかなか現状でこれだけの地方にある団体が集まるということも無いと思いまして、我々もこの業界で30年間みちのくプロレスでやってるんですけど、なんとなく最初旗揚げした当初は地方に団体はなくて、徐々に徐々に団体が増えていく中で、『地域に根ざしてプロレスをやっている方たちと一戦交えることが出来たらなあ』とぼんやりと考えたことはあったんですけど、実際それに動いたことはなくてですね、今回九州プロレスさんが音頭を取って、こんな素晴らしい大会を開いてくれたことに感謝したいです。これを機に、来年以降続けられていくものであれば、まだまだ地方で今日出てない団体とかありますし、これから生まれてくる団体もあると思いますし、是非そういった地域に根ざした団体がスポットを浴びる場所にしていけたらなと思います。先ほどお話があったように、今日の朝から勉強会を行いまして、私も経営者として一般企業の社長さんと集まって勉強会をすることはあるんですが、同じ業界の社長さんと集まって自分とこの経営の仕方とか売上の実績とか、皆さんには言えない部分のお話を数字を交えてお話してくれて、『あっ、そうなんだな』って。自分たちの中でしか分かってなかったことが、ホントに指標というか、もっとこうしなきゃいけない、ここはこうでいいんだとか、いろんな勉強になりました。今後もこうした勉強会をもっと開いていって、地域に、地方に還元できるように頑張っていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします」

――今回は東京・大阪・福岡と3都市の開催だが、今後は各団体が拠点とする都市でもこの大会を開催していく?
筑前「そうですね。今回2回目ですけども、より各それぞれの団体をポストをやりやすい形でお渡しできればいいなと思いますので、ホントに東北で開催とか、いろんな地域のその地元で開催できたら良いなと思います」

――経営会議の中で課題点などは見えたか
筑前「だいたい共通してて、人に関すること、お金に関すること……あとなにがありました?人・お金ってのが一番大きかったですね。採用であったり人材育成とか、人にかかわるところは皆さん、あと地方ならではの発信力の弱さも共通の課題としてありました」

――前回の会見でも「プロレスだけで経営が成り立っている団体」といった旨の基準についての話が出たが、レスラーとしての基準を満たす人間などについて経営会議の中で話は出たか
ゼウス「そういう話題も出てたんですよ。僕ら地方の団体が集まって、なにか一眼となってこういう全国の大会を続けられたら良いですねとか。誰でもリングに上がれちゃうって、誰がおっしゃってましたかね。って話もあったんで、そういう『ライセンス的なものがあったらいいですね』って、『ですね』くらいなんですが、そういうお話をさせていただきました。その中でやはり新日本プロレス、全日本プロレス、NOAH、ZERO1、大日本プロレス、DRAGON GATEやDDTさん、色んなプロレス界を支えていると言っても過言でない団体さんもおありで、その団体が今僕らの集まりの中で、僕が筑前さんに『僕らどういう集まりなんですか』って聞いたら、筑前さんが地元の団体、例えばいたばしプロレスさんって東京やんけ!ってなったんですよ(笑)でも板橋ってところに特定して重点をおいてやっていると。僕らの大阪プロレスも、ここから岡崎行ったり熊本とか行きたいなとかあったんですけど、筑前さんの領域に入ったら九州やからヤバいんじゃないかと(笑)そういう地域に密着した団体が集まって、なにか皆さんと力を合わせてお互いがよくなれる方法ってあるんじゃないかってって言ってたんですよね。
そのなかでもレスラーって基準ってどこを基準に置くねんってあったんですけど、僕はプロとしてしっかり怪我をしない・させない、お客さんに楽しんで頂ける技術がある方がプロに相応しいんじゃないかと思うんですけど、しっかりと体つくりも出来てて、そういう方々に集まってもらって。今日も筑前さん、新崎さん、皆で集まってすっごく良い勉強会できたんで、どういう方向性向いて行きましょうって話ししてたんで、僕はなかなか面白いものになるんじゃないかと思うんですよね。どういう方向性で育てたら。ただ全国って名乗るのは、全日本プロレス、新日本プロレスあるやんけって中で、じゃあどう名乗ろう。僕らが目指してるものっていうのは筑前さんの中では大きなモノを目指してると思うんですよ。その理想と現実と、その理想に向かって一歩一歩歩いていったら良いんじゃないかって新崎さんは。はじめは背伸びをせず、“地方プロレス協議会”でもいいんじゃないかと。全国名乗らないで、地方。そこから僕らも力を合わせて共同でなにか大きな事ができると思うんですよね。そうやって力をつけていったときに皆でもっともっと大きなことができるっていうのが、筑前さん、まだ胸の内を話してないんじゃないかと思ってるんですけど(笑)僕そう思うんですよね。どうですか?(笑)」

筑前「いや、んなことないですよ(笑)やっぱりみんなで一歩ずつ進んでいくことが大事だと思うんで、私の主観としては主観でありますけど、全体で進めるかどうかってことが大事だと思いますし、そこはもう皆さんの意見が聞けてよかったなっていうのが一番ですね」

――エリーさん、グルクンさん、はやてさんからもお言葉を頂戴できれば
エリー「愛媛プロレスのキューティエリー・ザ・エヒメです。今日はこういった会っていうのに私は初めて参加させていただいて、色んな地域の方が本当に知らなかった取り組みがあって、たくさん地域に価値を提供されていて、本当に勉強になったので本当に筑前さんに感謝しています」
グルクン「今日の勉強会、先程新崎さんがおっしゃっていたように、我々は他業種の社長さんとお話させていただくことっていうのは非常にたくさんありまして、そこで必ずやっぱり我々プロレス業界と一般の企業さんとのズレっていうのは中々出てくるんです。だからもちろん参考になる部分もあるし参考にならない部分もあるんですけど、今日はプロレス業界同士のトップ会談って形だったんで非常に得る部分も大きかったですし、僕は今日なにが一番大きかったかというと、大好きなプロレスで地方を盛り上げようって同じ思いがあるんだから、誰それだけが儲かるとかじゃなくて、みんなで一緒に上がっていきましょうよという気持ちが今日の会議には込められていたので、とても意義深かったと思います。各々が持ち帰って、そこから生まれてくることをまた集まって合わせて意見を交わしあったりとか、そういう大きな一歩になったんじゃないかと今日は思うので、沖縄から来た意義がありました。沖縄よりも東京は熱いです。沖縄のほうが涼しかったです」
はやて「いたばしプロレスのはやてです。今日は色んな地方の方が色んなプロレスの取り組みを聞かせてもらって、それぞれ環境が違うんでそれぞれ強み・弱みがあることがわかったんで、同じ強みだったり同じ弱みだったりってものがあるんで、別の強み。別の弱みがあることが聞けたんでよかったと思います。この先なんとかしてプロレスを盛り上げるっていう、皆さんの意思は1つだって確認できたのと、地方でプロレスが力になっているなと。それは人々のためのプロレスでなければプロレスは衰退していくと思うので、やはりみなさんが地方の人々のために取り組んでいらっしゃることが確認できただけで今日は意義深かったと思います」

――今日の勉強会を踏まえて、これから具体的に形にできそうな手応えはあったか
筑前「僕はすぐフライングしがちなんで(笑)皆さんと歩を合わせてというか、今日以前はみなさんがどういう温度でどういう考えをどんなふうに持ってらっしゃるのかって全くわからない状態での今日だったんで、それがこういう考えでこういうふうなことでこういう思いでやってらっしゃるってことが肌感覚で知れたというのが非常に大きかったなと思いましたので、ちょっと僕の思いはパンフレットにも書いてもらってますけど、九州プロレスの一歩も大事かもしれないですけど、九州プロレスの十歩より全体の一歩のほうが大事なんじゃないかなと言うところでは皆さんと持ってる情報を共有できて距離が縮まったことは未来に向けて非常に有意義な時間だったなと思いましたし、もう必ずこの機会が必要だなと思うことが出来たんで、言ってみれば未来につながる、昭和のプロレスはリング上から物事が動いていたかもしれないですけども、令和のプロレス界は今年の1・8横浜アリーナでもそうでしたけど、経営側から変わっていくというところになってくるんじゃないかなという風に思いますので、やってる選手たち、リングで頑張る選手たちのために我々が主導して一緒にやったほうが良いことに関しては一緒にやっていければなと思います」

――今後もこういう場を継続的に設ける?
筑前「はい。一応皆さんからいいねという風に言ってもらいましたので、またやらせてもらえたらと思うんですけど、みんないかがですか?よろしくお願いします!」

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