【試合詳細】8・18 新日本プロレス日本武道館大会 【G1 CLIMAX優勝決定戦】オカダ・カズチカvsウィル・オスプレイ タマ・トンガ&KUSHIDAvsジェイ・ホワイト&石森太二 棚橋弘至&デビッド・フィンレーvs“ザ・マシンガン”カール・アンダーソン&ドク・ギャローズ

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『新日本プロレスSTRONG SPIRITS Presents G1 CLIMAX 32』
日程:2022年8月18日(木)
開始:18:00
会場:東京都・日本武道館
観衆:6,716人

▼8人タッグマッチ 20分1本勝負
[CHAOS]後藤洋央紀/石井智宏/YOSHI-HASHI/○YOH
7分22秒 DIRECT DRIVE→片エビ固め
[BULLET CLUB/HOUSE OF TORTURE]“キング・オブ・ダークネス”EVIL/高橋裕二郎/SHO/●ディック東郷(みちのく)

▼タッグマッチ 20分1本勝負
○ジョナ/バッド・デュート・ティト
10分31秒 トーピード→片エビ固め
[Team Filthy]トム・ローラー/●ロイス・アイザックス

▼6人タッグマッチ 20分1本勝負
[UNITED EMPIRE]○ジェフ・コブ/グレート-O-カーン/アーロン・ヘナーレ
6分1秒 ツアー・オブ・ジ・アイランド→片エビ固め
[BULLET CLUB]●ジュース・ロビンソン/バッドラック・ファレ/チェーズ・オーエンズ

▼6人タッグマッチ 20分1本勝負
[L.I.J]内藤哲也/SANADA/●BUSHI
8分1秒 横綱式カチ上げエルボー→体固め
[鈴木軍]ランス・アーチャー(AEW)/ザック・セイバーJr./○タイチ

▼タッグマッチ 20分1本勝負
[L.I.J]●鷹木信悟/鷹木信悟
8分39秒 首固め
[BULLET CLUB]KENTA/○エル・ファンタズモ

▼タッグマッチ 20分1本勝負
○棚橋弘至/デビッド・フィンレー
10分3秒 ハイフライフロー→片エビ固め
[BULLET CLUB/The Good Brothers]●“ザ・マシンガン”カール・アンダーソン/ドク・ギャローズ

▼タッグマッチ 20分1本勝負
タマ・トンガ/○KUSHIDA
9分30秒 スモールパッケージホールド
[BULLET CLUB]ジェイ・ホワイト/●石森太二

▼『G1 CLIMAX 32』ファイナルトーナメント決勝戦 時間無制限1本勝負
【Aブロック1位/CHAOS】○オカダ・カズチカ
33分53秒 レインメーカー→体固め
【Dブロック1位/UNITED EMPIRE】●ウィル・オスプレイ
※オカダが『G1 CLIMAX32』優勝

オカダがオスプレイとのライバル対決を制し2年連続4度目のG1 CLIMAX優勝!KUSHIDAが石森から直接勝利で高査定?棚橋がNEVER無差別級王者のカールから勝利し挑戦要求!

第1試合


 CHAOSの面々が奇襲し、全員入り乱れた場外戦となる中でゴング。
 リング上では後藤とEVILがやり合い、ショルダータックルで打ち勝った後藤はYOSHI-HASHIとのざんまいを決める。さらにEVILの上に裕二郎、東郷を重ねてCHAOS太鼓。その上にYOSHI-HASHI、YOHがかぶさり、その上から後藤がボディプレス。仲良く六重の塔を完成させる。
 後藤はEVILにラリアットを狙うが、SHOが場外から足を引いて妨害。場外で暴行してからリングに放り込み、EVILがTシャツを使って首絞め攻撃。SHOにタッチ。
 SHOはリストロックからヒジへのエルボースタンプ。裕二郎にタッチ。
 裕二郎は首投げからスライディングキック。顔面を踏みつけているとYOSHI-HASHIがカットに来るが、数の暴力で排除。裕二郎は串刺しビッグブートからロープに飛ぶが、後藤は追走してラリアット。石井にタッチ。
 石井はショルダータックルでふっ飛ばし、介入を狙っていたSHOにぶつけて場外へと叩き落とす。さらにエルボー連打からブレーンバスターを狙うが、裕二郎が指に噛みついて脱出。SHOが石井の足を掴んで妨害している間に裕二郎がビッグブートを見舞って東郷にタッチ。
 東郷は石井の頭にナックル連打からサミング。石井は組み付いてバックドロップで叩きつけYOHにタッチ。
 YOHは串刺しバックエルボーからスライディングバックエルボー。DIRECT DRIVEを狙うが東郷が顔面ナックルで脱出し、スポイラーズチョーカーで首を絞め上げる。YOHはコーナーにぶつけて脱出。毘沙門の2人のトレイン攻撃からYOHも交えた3人での激烈一閃。最後はYOHがDIRECT DRIVEで東郷から3カウントを奪った。
 勝利して一息つくYOHの背後からSHOがベルトで一撃。SHOはダウンしたYOHを嗜虐的な笑みを浮かべて見下ろした。

<試合後コメント>
後藤洋央紀
「あークソッ。俺の『G1』はこんな形で終わってしまったけど、俺は必ず、またあの場所に、必ず帰って来る。その前にEVIL、オマエだけは絶対許さねぇからな!」

YOSHI-HASHI
「『G1』、リーグ戦終わって、次、シングルのベルト、もちろん、タッグ、そしてこのNEVER6人のベルトを前回以上に防衛し続ける。その前に、SHO、YOHのことをこのベルトでぶん殴った。俺は以前、アイツらのことを『オマエら、地獄行きだ』って言ったよ。だが違うな。アイツらはな、やっぱりな、檻の中にいるのが一番いい。アイツらはな、ずっと檻の中に、俺たちが閉じ込めておくよ」

YOH
「(※這うようにしてインタビュースペースにたどり着くと、ベルトを抱きかかえるようにして床に仰向けになり)あぁ……なぁ、SHO君、痛てぇよ。虚しいよね。だからさぁ、SHO君、君のことをさぁ、ぶん殴りてぇよ……(※体を起こすと、また這うようにして控室へ)」

SHO
「オイオイオイオイオイ! 試合終わって、寝てるのどっちですか! ベルトはどっちが持つんだ? 強い方じゃねぇのか、オイ! だったら俺たちだろ。オマエら持つ資格ねぇんだよ。奪い取ってやるよ」

EVIL
「オイ、いいかオイ。1年前の『G1』と同じこと言ってやるよ。オマエらがそのベルト持ってても、俺らには通用しない。何でか分かるか? それはな、俺が、HOUSE OF TORTUREが法律だからだ。さっさと、そのベルトよこさんかいオラ!」

高橋裕二郎
「YOSHI-HASHI、悔しいかオイ。『G1』でこの俺に負けて、な、悔しいか? 悔しかったらよぉ、またいつでも、やったるよ。オマエのその持ってるベルト懸けて」

第2試合


 仁王立ちのジョナの前でトムが踊りながらオーバーコスチュームを脱いでいくが、ジョナが足払いからメチャクチャに踏みつけていきゴングが鳴る。
 トム&アイザックスは余裕を持って迎撃し、ジョナ&ティトをコーナーに追い込んで「イチ!ニ!サン!……」と日本語でカウントしながらのテンカウントパンチ。うずくまるジョナの左右からポーズを決める。
 さらに2人でジョナをロープに振るが、ジョナはダブルラリアットでなぎ倒し、ティトにタッチ。
 ティトはトムへセントーン・アトミコ。串刺しスパインバスターからラリアット。さらにバックドロップを狙うが、トムが振り払ってショルダーアームブリーカー連打。胴絞アームロックで捕らえるが、ティトは強引にフロントスープレックスで叩きつけ、高速ブレーンバスターからロープに振ろうとするが、トムが延髄斬りから変形の後方回転エビ固め。オクラホマロールで腕を取りながらの腕ひしぎ十字固め、スクールボーイから入る変形足4の字固めとサブミッションで圧倒するが、ジョナがヒップドロップで圧殺する豪快なカット。トムはアイザックスにタッチ。
 アイザックスとティトがエルボーで打ち合い、アイザックスがジャンピングラリアット。さらに串刺しラリアットの連打からジャーマン・スープレックスを狙うが、ティトはトラースキックからの旋風脚。さらにスピアーを狙うもアイザックスが顔面にヒザを合わせて迎撃しバックドロップ。さらに滞空時間の長いブレーンバスターを狙うが、ティトが着地してローリングエルボー。ジョナにタッチ。
 ジョナはボディスラムからキャノンボール。アイザックスは串刺しボディスプラッシュをかわしてニーリフト。トムにタッチ。
 トムはネックロックからニーリフトを連打。背後からおぶさっての胴締めスリーパー、ここにアイザックスがエルボーを叩き込み、トムがサッカーボールキックを叩き込むもティトがカット。アイザックスがロープに飛ぶもジョナがルー・テーズ・プレスで圧殺し、合体ローリングネックブリーカー。カットに来たトムをティトが排除しトペ・スイシーダ。パワーボムを狙うジョナにアイザックスが回転エビ固めで切り返しジャンピングニー。ロープに飛ぶもジョナがトラースキックからのラリアット。コーナー上からのトーピードで圧殺して3カウントを奪った。
 G1 CLIMAXを彩った4人の外国人選手はそれぞれ握手と抱擁を交わして健闘を称え合った。

<試合後コメント>
ジョナ
「そう、これで20大会に及ぶ『G1』が終わった。俺だけではなく、俺たちK9 CONNECTIONの力というものをここで見せられただろう。俺、TOP DOGは北米のWWEからこのニュージャパン・プロレスリングに初めて参戦し、オカダからピンフォールを獲ることも出来た。俺たちが最強の男たちということが分かっただろう。そして全てはここにいるバッド・デュード・ティトのおかげでもある。お前たち、しっかりティトのSNSをフォローして、彼のことを話題に上げ、そしてリスペクトを見せてくれ。じゃあ、ティト、お前、自分の言葉で喋ってくれよな(と言って、先に立ち去る)」

バッド・デュート・ティト
「驚いたか? ニュージャパンのみんな、ビックリしたかな? 俺もジョナもTMDKも、何一つ、この期間にサプライズはなかったと思っている。俺たちはただただ有言実行したまでだ。俺たちがこのニュージャパンで雷鳴を轟かせると、言った通りのことをしただけだ。だからこそ、この俺の名前をリスペクトしてほしい」

トム・ローラー&ロイス・アイザックス
アイザックス「俺たちはTMDKと5回闘った。でも、勝敗なんか関係ないんだ。今ここで多くの言葉を語るつもりもない。俺たちは俺たちの力をリングの上で見せることが出来たと思っている。いろいろなことがあったが、このツアーの20大会はこれでもう終わりだ。Team Filthyは必ずより強くなってお前たちの前に帰ってくる。約束しよう。俺たちはもう何も言い訳はしない。Team Filthy、そしてアイザックスは必ずここに戻ってくる!」
トム「最後は負けたかもしれないけれども、俺たちは試合ごとに必ず最高の自分を見せることが出来た。だからこそ勝ちという言葉にはこだわりたくない。ニュージャパン、そしてニュージャパンファンのみんなは、Team Filthyの心が俺たちを勝者にしてくれたことを分かってくれているだろう。これから俺は荷物をまとめ帰国し、家族に会い、向こうで時間を過ごすことになるが、俺たちが永遠に日本を離れるわけではないということは、みんなに分かっていてほしい。全ての道は一つの場所に繋がっていく。それがどこかと言えば、俺たちのこのハートなんだ。再びここで言っておこう。Team Filthyは必ずここに戻ってくる」
ローラー&アイザックス「(ガチッと手を組んで、声を合わせて)俺たちがいる場所、それはリングであり、そこで最高の自分を見せるんだ!」

第3試合


 BULLET CLUBの奇襲からゴングが鳴ると、散り散りになっていく中でリング上ではヘナーレとジュースが殴り合う。ここにチェーズ&ファレが飛び込んできてグラネードランチャーを狙うが、ヘナーレが振り払いジュースには旋風脚、チェーズにはトラースキックを見舞うが、ファレが横から突っ込んできてショルダータックル。ファレ&チェーズが2人でヘナーレを踏みつける。ファレにタッチ。
 ファレはコーナーで左右のボディブローを連打しチェーズにタッチ。
 チェーズのニーリフトからファレのラリアットが入り、チェーズが連続エビ固めでスタミナを削る。さらにレッグブリーカーを見舞ってジュースにタッチ。
 ジュースはアイリッシュウィップからロープに振ろうとするが、ヘナーレが振り返して旋回式バックドロップ。両者タッチ。
 オーカーンとチェーズの対面となり、オーカーンがモンゴリアンチョップ連打から串刺しラリアット。突っ込んできたファレに足払いを見舞って倒し、チェーズをその上からリバース・エリミネーターで叩きつける。さらにチェーズにアイアンクローから一本背負い。コブにタッチ。
 チェーズはコブにスクールボーイからCトリガー。ジュースにタッチ。
 ジュースは3人でコブにトレイン攻撃を見舞い、ジュースがダイビング・クロスボディも、これをキャッチしたコブがそのままツアー・オブ・ジ・アイランドで叩きつけて3カウントを奪った。

<試合後コメント>
ジェフ・コブ&グレート-O-カーン&バッドラック・ファレ&チェーズ・オーエンズ
オーカーン「(※UNITED EMPIREの旗を持って)ヨシヨシヨシヨシ! 余裕じゃねぇか!」
コブ「UNITED EMPIREが死ぬわけないだろう! BULLET CLUB、この旗にひざまずくがいい!」
※ファレとオーエンズが乱入
ファレ「オイオイ! オマエらふざけんなよ!」
オーエンズ「オマエら、何か偉くなったつもりででもいるのか? だったらベルトはどこに行ったんだ?」
コブ「俺たちが取られたんじゃねぇよ! ロッキーが取られたんだ!」
オーエンズ「どっちだっていいんだよ、取られたことには変わりねぇんだから! FTRがベルト持ってるじゃねぇかよ! あのベルトは俺たちがもらってやるよ!」
コブ「ふざけんな! 俺たちがPPVまであの部宇土を持っていったんだぞ! だったら勝った方があのベルトを取るってことでどうだ? いつどこでやるか、オマエらが指定すればいいじゃねぇか!」
オーエンズ「えっ、いいの? だったら試合しようじゃねぇか!」
※ファレとオーエンズは控室へ。
コブ「UNITED EMPIREは誰にも止められない! このメンバーはどの組み合わせになっても強さは変わらないんだ。なぜなら、一人一人が誰にも止められない、誰にも拒否できない強さがあるからだ! 俺たちUNITED EMPIREが全てを制圧するんだ! 昨日言った通りシェリル・クロウの『I want you back』だ ベルトは俺たちの腰に巻かれるべきなんだ。俺たちのものだからな!」
オーカーン「任せろ! ブチ殺してやる、あのブタども!」
コブ「“ブタ”は好きだぜ! アサメシマエ!」

第4試合


 G1での闘いでさらに絆を深めあったタイチとSANADAの対面でゴングが鳴ると、大胸筋をピクピク震わせる。互角とみるやタイチもSANADAも腕立て伏せしてパンプアップさせ張り合う。2人同時の腕立て伏せからポーズ。SANADAが拍手でタイチの勝利を認めるも、背後を取ってオコーナーブリッジ。慌ててキックアウトしたタイチへ、SANADAがドロップキック。コーナー上で大胸筋を震わせてから内藤にタッチ。
 内藤とSANADAがコンビネーション低空ドロップキックを見舞い、昨日の続きとばかりに感情的に突っ込んできたザックを冷静に場外へ排除。内藤がタイチへ振り子式ドロップキックを狙うが、ザックが場外から足を掴んで場外へと引きずり出し、フロントネックロックで絞め上げる。
 ランスと内藤の対面となり、内藤が延髄斬りからロープに飛ぶもランスが交通事故タックル。SANADAに大胸筋ピクピクを見せつけてザックにタッチ。
 ザックは内藤にネックツイスト、ネックロック。内藤はアームドラッグで脱出し、バックスライドからスイングDDT。両者タッチ。
 タイチとBUSHIの対面となると、タイチの突進をかわしたBUSHIがオーバーヘッドキックからミサイルキック。場外に逃れたタイチにトペ・スイシーダで追撃し、リングに戻してDDTからフィッシャーマンズ・スクリューを狙うが、タイチが振り払ってフックキック。さらにソバットからタイチ式ラストライドを狙うが、内藤&SANADAがカット。BUSHIの回転エビ固めに内藤が低空ドロップキックを合わせる連携攻撃からBUSHIがコードブレイカーを発射も、タイチがキャッチ。ランスが飛び込んできてハイアングルチョークスラム。ランスがBUSHIを押さえつける中、タイチが横綱式カチ上げエルボーを叩き込んで3カウントを奪った。

ランス「ジャパン!本当にありがとう。日本は俺のホームだ。みんな、また会おう。マタネ!」

<試合後コメント>
タイチ
「終わったな。忌々しい。やっとこれで暇になる。これでもっと専念出来るぜ、もう一つのほうによ。それと俺が言いてえのは一つだけ。佐賀県の唐津市に飯塚が出没したらしいぞ。本当かどうか、その噂を確かめに行かなきゃなんねえな。11月1日、2日、ファン参加型タイチ探検隊リアル聖帝ツアーをやるぞ。いいかお前ら、飯塚を捕まえてやるぞ、お前らと一緒に行くんだ。今すぐチェックしろ。いつから発売だ? 明日、明後日か? お前ら待ってるぞ。楽しい夜にしようぜ。待ってるぞ。(ランスとすれ違いながら)ランス、ありがとうな。また会おうぜ、ランス!」

ランス・アーチャー
「ハイ! 今の気分はほろ苦いな。ずっと日本に帰ってくることを望んでいた。しかし、いつになるか分からないままずっと待っていた。世界が大変な状況の中で自分はただただ願うことしかなかった。しかし、今回戻ってきてこの『G1』、ついにはメインイベントでオカダと対戦することも出来た。オカダは俺に勝って、決勝にまで残っている。自分の次のゴールはAEWで闘い、そこで全員を制圧することだ。AEWの世界タイトルを持って、また日本に戻ってくる。それまで待ってろよ!」

ザック・セイバーJr.
「ナイトー! 何なんだよ、あいつは! 俺を倒したんだからファイナルなんか簡単に行けるはずなのに負けやがって。次はナイトーの皮を俺が剥いでやる。レディ・ガガが着ていた肉のスーツを憶えているか? ああいうのを俺が作ってやるよ。人間の皮を剥いで、血管丸見えみたいなやつだ。ナイトーの皮を剥ぎ、それでスーツを作って俺が着る。これ、どうだ? まずはナイトーの皮を剥ぎに行かないとな」

内藤哲也
「昨日のウィル・オスプレイと初めてのシングルマッチ、めちゃくちゃ楽しかった。想像以上の選手で試合中、興奮しっぱなしだったよ。でも結果的に敗れてしまい、俺の夏は終わった。これで2023年1月4日の東京ドームのメインイベントに戻るっていう目標も絶望的かな? さすがに昨日は落ち込んだよ。もの凄く落ち込んだよ。でも、落ち込んでても何も前に進まないんでね。必ず2023年1月4日、東京ドームのメインイベント目指して進んでいきますよ。諦めたらゲームオーバー。諦めなければ可能性はゼロじゃないんでね」

第5試合


 L.I.Jが奇襲をかけるもBULLET CLUBの2人も即座に対応。
 鷹木とファンタズモの対面でゴングが鳴ると、ファンタズモがティヘラからのドロップキックで先制も、鷹木は即座に起き上がってショルダータックル。エルボードロップ、ナックル、逆水平チョップで追撃しヒロムにタッチ。
 ヒロムは鷹木とともにダブルショルダータックル。串刺しラリアットから低空ドロップキック。さらにデスバレーボムを狙うがファンタズモが背面着地して背中へのひっかき攻撃。自軍コーナーに連れ帰ってじっくりと背中をひっかき、KENTAが自伝『足跡』の背表紙でヒロムの頭を殴っていく。
 KENTAとヒロムの対面となり、KENTAがバックエルボーからスリーパーホールド。ファンタズモにタッチ。
 ファンタズモはコーナートップに登り、一段ずつ降りてサードロープから飛び込んでの背中をひっかき。これを鷹木がカットするもファンタズモがサミングで排除。ファンタズモは指裂きを見舞い、その指と指の間をKENTAが自伝『足跡』ですーっとなぞって切り裂こうとする。
 KENTAは自伝『足跡』で殴りかかるが、ヒロムはKENTAの自伝『足跡』を真剣自伝取りして殴りつける。KENTAは真剣自伝取りに失敗も、すぐDDTで反撃。KENTAはミドルキック連打も、ヒロムが足、腕をキャッチしての複合ドラゴンスクリュー。両者タッチ。
 鷹木とファンタズモの対面となり、鷹木が串刺しラリアットからブレーンバスターを狙うが、ファンタズモが背中をひっかきからのトラースキック。鷹木も龍魂ラリアットで反撃していくが、ファンタズモがはこれをかわしてブーメランアタックからライオンサルト。鷹木はこれをかわしてスライディング・ラリアット。2人でファンタズモにトレイン攻撃を見舞い、ヒロムのトラースキック、鷹木のパンピングボンバーと連撃が決まるもKENTAがカット。ヒロムがKENTAを場外に排除し、エプロンからのショットガンドロップキックで追撃。鷹木はワンツーエルボーの連打からラスト・オブ・ザ・ドラゴンを狙うが、ファンタズモがエビ固めで切り返してCRIIIを狙う。鷹木もこれを回転エビ固めで切り返しエビ固めのシーソーゲーム。ファンタズモが鷹木をレフェリーへ向けて突き飛ばし、その隙にファンタズモが鷹木の股間に正拳突き。悶絶する鷹木をスモールパッケージで丸め込んで3カウントを奪った。

<試合後コメント>
KENTA
「(※ビデオカメラマンに)気をつけ、礼。これまで1ヵ月にわたって続けてきた自伝の宣伝も、いよいよ今日で最後だ。オマエたちは自伝の宣伝から卒業することになる。聞きたくない日もあっただろう。もしくはもう持っているという人もいただろう。それでも聞き続けた卒業生のみんなに、心から拍手を贈りたいと思う。太ってるヤツ、ご苦労さん。特徴ないヤツ、ご苦労さん。下田さんも、ご苦労さん。今日はオマエたちに先生から、手紙を書いてきた。これを読んで、贈る言葉に代えたい。(※本に挟んでいた手紙を取り出して広げる)
『まだまだ暑さの残る8月、ようやくしつこいほどの自伝の宣伝から解き放たれる卒業生の皆様、ご卒業おめでとうございます。思い返せばこの1ヵ月、『G1』ツアーでもありながら、自伝ツアーでもありました。札幌、仙台、大田区。この時点で、最後までネタは持つのかと、不安になったことを思い出します。後楽園、名古屋、浜松、愛媛、大阪。全力で宣伝しました。大阪2日目のバックステージでは、なぜか横で大張社長が見ていて、メッチャやりにくかったです。そして広島、町田、長野。長野では、夢だったリング上での宣伝もできました。そして本日、卒業の日を迎えられるあなた方は、しつこさから来る嫌悪感から解放され、新しい世界に羽ばたこうとしていることと思います。これから先、本屋やインターネットで自伝『足跡』を手にするかどうか、決めるのはあなた方自身です。この先、新しい環境に不安になったり、様々な困難や壁にぶつかった時、この本が何かの手助けになることは、一切ありません。しかし、プロレスファンならば必ず全員が手にしてくれることと思います。この1ヵ月、付き合ってくれた皆さんに愛を込めて、『あし、あと』という言葉を贈ります。最後になりましたが、卒業する皆様のより一層のプロレスライフの充実をお祈りして、送辞といたします。令和4年8月18日、KENTA』
卒業おめでとう。結局俺が最後、何が言いたいかというと、『とにかく自伝買え』ってこと! (※ビデオカメラマンに自伝を見せて)ハイ読んで! さんハイ!」
ビデオカメラマン「あし、あと」
KENTA「下田さーん! ハイ読んで! さんハイ!」
下田さん「あし、あと」
KENTA「あし、あと。ハイ買ってください! ハイどうも、お疲れ様でした!」
※KENTAが戻ろうとすると、後方のイスに座っていたファンタズモが拍手。
ファンタズモ「みんなー! 大きな拍手をお願いします! リビング・レジェンド! 未来のニューヨークタイムズ、ベストセラー作家! 苗字は知らないけど、KENTA!
(※立ち上がってホワイトボードのところに行き)みんなこっちに来て! あれ、昨日描いた俺のデザイン、残しておいてくれたんだな。(※Tシャツの絵の横に書いてあったゴミ分別の指示を見て)何だこの日本語は! こんなのいらねぇ!(※と、上から乱暴に線を引いて消す)今日はもっといいTシャツのデザインを考えてきた。これだ(※と、新たにTシャツの絵を描き、胸に『I am SHINGO'S DADDY』と書く)。昨日のがオプション①、今日のがオプション②だ。この2種類のデザインを考えてきたから、作っとけよ! 明日から俺はバケーションを取る。バケーションを取ってもいいぐらい頑張った、一番勤勉な外国人レスラーだからな。ちなみに『ELP is MY DADDY』はロス・インゴのフォントで、『I am SHINGO'S DADDY』はBULLET CLUBのフォントで。OK? サンキュー、『G1』ツアー。シャワー浴びてくるよ!」

高橋ヒロム
「俺は見てなかった! 俺は見てなかった、鷹木さんが勝ってくれると思ったから! でも聞いたら急所攻撃じゃねぇか! (※急に冷静な口調に戻り)まぁでも、鷹木さんは本を破いたから、おあいこかな。俺はそんな悪いことしねぇから。おあいこかな、仕方ねぇな。それよりも、来年は1月4日、(東京ドーム大会は)単独か。1月5日は東京ドームじゃないわけだな。1月4日のみということは、東京ドームに出る選手は限られるぞ。争奪戦だ。それでこそ新日本プロレスだと思う。奪いに行くぞ。意地でも掴みに行くぞ! 1・4東京ドーム、まぁ俺は出て当たり前だ」

鷹木信悟
「(※下腹部を押さえて苦しそうにやってくると、イスに座って)手段はどうあれ、負けは負けだ。あー、情けねぇよホントに。一昨日の公式リーグ戦、最後のリーグ戦も負けて、無様に負けて昨日も試合後やられて、このまま夏を終わってたまるかと思って今日挑んだが……。だからと言ってオイ鷹木信悟、このまま引き下がるわけねぇだろうが! オイ、オイ決めたぞ! 次のターゲットはエル・ファンタズモだ、コンニャロー! カナダだろうが、アメリカだろうがイギリスだろうが、追いかけてやるよ。逃げるなよオイ、ファンタズモ! 俺をこんなにバカにしたことを後悔させてやる。オマエがどんなに嫌がっても、鷹木信悟、激烈の世界にオマエを引きずり込んでやる。何倍にもして返すからな、コノヤロー!」

第6試合


 フィンレーとカールの対面でゴングが鳴ると、互角のリストの取り合いを展開。カールがギャローズになにかを耳打ちした後、カールがロックアップから顔面かきむしり。フィンレーも即座に対応してエルボーを連打していくが、カールがフィンレーの耳をつかんでひるませる。フィンレーがショルダーアームブリーカー連打から棚橋にタッチ。
 棚橋&フィンレーがダブルタックルから腕を組んでダブルエルボードロップ。棚橋のエアギター&フィンレーのエアドラムが鳴り響く。カールは棚橋の鼻をつかみ、棚橋はお返しにカールのあごひげをつかんで引っ張る。カールが自軍コーナーに連れ帰ってギャローズにタッチ。
 ギャローズは串刺しエルボーを放つが、棚橋はかわして太陽ブローを連打。ギャローズはこれを耐えてビッグブートからエルボードロップ3連打、フィストドロップからスリーパーホールド。カールにタッチ。
 カールは棚橋にボディスラムからセントーン。スリーパーホールドから髪を掴んで引っ張り上げるが、棚橋がドラゴンスクリュー。両者タッチ。
 フィンレーとギャローズの対面となると、フィンレーがエルボー連打からの関節蹴り。串刺しエルボースマッシュの連打からダイビング・エルボースマッシュ。さらにACID DROPを狙うが、ギャローズが着地させてビッグブート。カールにタッチ。
 カールがフィンレーをロープに振るが、フィンレーはフライング・エルボースマッシュを叩き込んで棚橋にタッチ。
 棚橋はカールにフライング・フォアアーム、エルボー&太陽ブローの連打からサンセットフリップ。さらにスリングブレイドを狙うが、カールがスパインバスターで迎撃。カール&アンダーソンの合体ネックブリーカーからマジックキラーを狙うが、なんと花道から矢野が現れ、ギャローズに向けて水鉄砲のようなものを発射。前日の屈辱の敗北の怒りが収まらないギャローズは脱兎のごとく逃げ出した矢野を追いかけて退場していってしまう。
 矢野の“水差し”でチャンスを得たフィンレーがカールにPrima Noctaを叩き込み、棚橋がスリングブレイドからハイフライフローを投下して3カウントを奪った。
 棚橋は腰にベルトを巻くジェスチャーを見せつけ、NEVER無差別級のベルトに挑戦をアピールした。

<試合後コメント>
棚橋弘至
「『G1』は負け越しで終わってしまったけども……負け越してないか。決勝には出られなかったけども、今日の最終戦でこのタッグマッチが組まれたことに感謝します。あの2人が新日本を去って5年? 6年? その期間というのはやはりドンドン新世代が台頭して、怪我にも苦しんで、悔しいそして苦しんだ時間だった。でも、彼らの中の時間というのはそれ以前で止まっている。ということは、俺は彼らの知ってる棚橋でありたいという。絶対にガッカリさせたくない。対戦相手にしてもね。だからこそ、このタイミングでのこのタッグマッチは凄い僕にとってはいいタイミングでした。そしてアンダーソンが持っているベルト……(しばらく沈黙してから)行こうか」

デビッド・フィンレー
「もう今日は何も言うことはない。一言、ウィル・オスプレイ、お前、『G1 CLIMAX』決勝、絶対に勝てよ。その結果がどうあれ、俺が何をするか期待しててくれよな」

カール・アンダーソン&ドク・ギャローズ
アンダーソン「(ギャローズがなかなか現われないので)ギャローズなんかいらねえよ! (NEVERのベルトを見せながら)タナ、この俺のベルトどうだ? ちょっとアレンジを加えているけど、このNEVERのベルトに挑戦したいのか? いつでもどこでもいいぞ。俺は受けて立つ。まあ、でも今日は照明は暗いし、人は少ないし、タイトルマッチでもないし、こんな日にやる気は出ないな」
ギャローズ「(興奮しながら遅れて入ってきて)あのヤノのクソ野郎!」
アンダーソン「お前たち、今日は俺が負けたけども、昨日の試合でヤノはギャローズのタマを殴ったよな? 正直に言おう。ヤノ、お前は凄えよ。だって、ギャローズのタマって世界で一番ちっちゃいからな! それを的確に当ててくるなんて、お前は凄え!」
ギャローズ「お前、この俺の可愛くて美しいタマに対して、なんてことを言うんだ!」
アンダーソン「ヤノ、お前、待ってろよ。ギャローズがお前のことを捕まえに行くからな。そしてタナハシ、NEVERにお前が挑戦するなら受けて立つぞ!」

第7試合


 ジェイとタマの因縁の対面でゴングが鳴ると、ジェイがハンマーパンチ&エルボーを連打。タマは感情的にならず冷静に間を取りながら迎撃していくが、石森も攻撃に加わったため袋叩きにされる。
 石森とタマの対面となると、石森がナックル連打からロープに振ろうとするが、エプロンからKUSHIDAが手を伸ばしてタマに触れて試合権利を得る。飛び込んできたKUSHIDAがタマとともにダブルバックエルボーを見舞う。
 KUSHIDAはリストロックからアームブリーカー、変形足4の字固め。串刺し攻撃を狙うが石森がコンプリートショットでコーナーに叩きつけて迎撃。場外に放り出してからジェイにタッチ。
 ジェイは場外で鉄柵や中継カメラのケーブルでの首絞めなどで痛めつけ、リングに戻してタマに見せつけるように痛めつけてからバックエルボー。石森にタッチ。
 石森は顔面かきむしりも、KUSHIDAはアリキックで反撃しハンドスプリングエルボー。両者タッチ。
 飛び込んできたジェイにタマがカウンターのドロップキックを見舞い、串刺しボディスプラッシュを放つもジェイが回避して逆水平チョップからコーナーに振るが、タマがショルダータックルでふっとばす。タマは串刺しボディスプラッシュからバックドロップ。タマはガン・スタンを狙うが、ジェイがキャッチしてバックドロップ。石森にタッチ。
 石森は串刺しジャンピングダブルニーからYes Lock。さらにショルダーアームブリーカーを連打していくが、タマはトンガンツイストで一矢報いてKUSHIDAにタッチ。
 KUSHIDAは石森へダイビングラリアットからミドルキック、フライング・クロスボディ、オーバーヘッドキックと連打。エルボーの打ち合いから石森がハンドスプリングエルボーを狙うが、KUSHIDAが追走して顔面へのローキック。ジェイがカットに来るもタマが相手取って排除。石森がサイファーウタキからブラディークロスを狙うが、これをKUSHIDAが首固めで丸め込んで3カウントを奪った。
 納得いかない石森はKUSHIDAを襲撃してBone Lockを狙うが、なんとKUSHIDAが掟破りのBone Lockで絞め上げる。一方、タマはG1で破ったジェイの眼前にIWGP世界ヘビー級のベルトを掲げて挑発した。

<試合後コメント>
タマ・トンガ&KUSHIDA
「(※穏やかな表情で、場内の歓声を指して)あの声が聞こえるか? ここには俺を信じてくれている人たちがいる。俺にはそれだけで十分だ」
KUSHIDA「(※去っていくタマに)タマ、サンキュー!」
タマ「(※立ち去り際に)12年! 俺たち一緒にデビューしたんだもんな!」
KUSHIDA「タマ、ありがとう。僕らは2010年、同日に新日本デビュー。作ろうったって作れない物語が俺とタマ・トンガにはあって、ああ、(※モニターを見て)今(メインの選手に)花束を贈呈してる朱里と俺の関係だってそうだな、プロレスは長く見てれば見てるほど深みが増していくものって、タマの戦ってる姿を見て思いました。石森太二、あー、失敗したな。あー、逃がした。確かに、僕がピンフォール、3つ取ったのには間違いないけども、今日の試合、昨日今日と続いた『G1 CLIMAX』でのKUSHIDAのミッションっていうのは、ギブアップを取ることだけじゃない、ピンフォールを取ることじゃない、ヤツの口から挑戦を認めさすこと、査定に合格することだから、そういう意味では、あと一歩、届かず、及ばずというところでしょうか。さぁ、どうしましょうかね。『G1 CLIMAX』最終戦、この後『NJPW STRONG』のロスの大会があってその後、9月のロングツアー、全国どこへでも石森太二を追いかけます。絶対認めさす!」

ジェイ・ホワイト
「(※イスに座ると、下田美馬さんを手招きして横に立たせ)そこにいて。トゥ“ジェイ”ズ・ショー最終回にお越しいただき、ありがとうございます。私、ホストのスイッチブレイド・ジェイ・ホワイト、そしてコ・ホストのブラックスミス外道、そしてプロデューサーでありアシスタントである美しきミマ・シモダでお送りします。(※下田さんが緊張しているのを見て)リラックスしろよ。リラックス、リラックス。俺の『ジェイ1 CLIMAX 2022』は終わった。フィニート。フィニッシュだ。だが、ここで終わったと思うか? まさか! そんなわけないだろう。本来の、俺の計画通りだったら、今この時点で試合が終わっているのではなく、まさに今、リングに上がっているはずだった。残念ながら、いい思いをしたのはタマ・トンガだったみたいだな。タマ、俺にシングルで勝って、さぞいい気分だろう。だが、オマエの人生最良の日は一瞬で終わるぞ。覚えておいた方がいい。俺はオマエからの御礼の言葉を待ってるんだけどな。オマエ、まだ俺に『ありがとう』って言ってないよな? 次、もしこのベルトにチャレンジしたいんだったら、運がよければ、来ればいいんじゃないか? だが、オマエはそこ止まりだ。IWGP世界ヘビー級のベルトを巻くことはないだろう。オマエは永遠に挑戦者止まりだ。俺こそがリビング・レジェンドで、俺以上のレスラーはこの世に存在しないんだからな! 1回勝ったぐらいで、オマエの方が上になったなんて思ってないだろうな? そんなことあるわけないよな?タマ、目を覚ませ。俺ともう1回試合がしたいなら頑張れよ。もう1回対戦することで目を覚まして、敗北を感じ、海に沈んでいくんだ。それでも戦うのか? だったら俺が、本物の男には何ができるのかを、オマエを相手に見せてやるよ。全てが揃っているのなら、家に帰ってひざまずき、オマエの大切な空に向かって祈るがいい。しかし、オマエが頂点に立つ瞬間は、永遠に来ないぞ。(※オスプレイの入場曲が聞こえてきて)あの曲が聞こえるか? UNITED EMPIREのリーダー、コモンウェルス・キングピンが入場してくるぞ。それを俺は、座って大人しく見てろというのか? そんなことするわけねぇだろ! そして今、このベルトを俺が持っているということが、どういうことか分かるか? オマエは俺に勝たなくてはいけないということだ。その機会を得るために『G1 CLIMAX 2022』で優勝するがいい。俺は待ってるぞ。だって、オマエが欲しいものは俺が持ってるもんな。(※口調を変えて)さて、エンディングの時間でございます。ここまでご覧いただき、ありがとうございました。次回は、俺がTOO SWEETのポーズを作ったら、みんな一緒にやってくれよ。ホストはスイッチブレイド・ジェイ・ホワイト、コ・ホストのブラックスミス外道、プロデューサーでアシスタントのミマ・シモダでお送りしました」

石森太二
「で、何? アレで『挑戦させろ』? 認めろってこと? なぁ? イヤイヤイヤイヤ! ちょっと待てよ。前、タッグマッチで俺、KUSHIDAに勝ってんだよ。これで1勝1敗、五分だからな。言っただろ? 俺が、長ーい時間をかけて査定するって。だいたいよぉ、勝ち負けで決めるなら、前回でオマエ、査定終了してるんだからな。だからよ、まだ、まだ、まだ、査定は続くぞ!」

第8試合


 スターダム所属の朱里&ジュリアが花束贈呈のためにリングに登場。朱里がオカダに、ジュリアがオスプレイに花束を手渡す。

 ゴングが鳴るとロックアップでの力比べからじっくりとしたヘッドロックの攻防、互いの動きを読み合いながらのショルダータックルの応酬からオカダがいきなりレインメーカーを狙うが、オスプレイもこれを先読みして回避しオスカッターを狙う。オカダもこれを余裕を持ってかわし、クリーンブレイク。
 再びロックアップでの力比べからオスプレイがティヘラで場外に放り出しプランチャを狙うが、オカダが足をキャッチして場外に落とし硬い床へのDDTを2連発。オカダはオスプレイをリングに戻してスイングネックブリーカー、フェイスロック、クロスアームスリーパーと首に集中攻撃。首をテーピングでガチガチに固めているオスプレイにはかなり有効のようで、オスプレイはつらそうな表情を浮かべる。オカダはブレーンバスターを狙うが、オスプレイは逆に引っこ抜いてブレーンバスターで叩きつける。
 オスプレイはハンドスプリング式オーバーヘッドキック、ピッピー・チェリオ、オカダをコーナーに上げて地対空ドロップキックで場外に蹴落としてからのコークスクリュー・ムーンサルトアタック。さらに鉄柵を足場に飛んで場外オスカッター。
 リングに戻して首筋へのニードロップ、サッカーボールキック、エルボー、ネックロックとオスプレイも首への集中攻撃を展開。さらにロープに飛ぶもオカダがフラップジャックで迎撃。オカダはマネークリップ、チンクラッシャーから再びマネークリップ。さらにダイビングエルボードロップからレインメーカーポーズを決める。
 オカダがレインメーカーを狙うと、オスプレイが必死の抵抗。オカダは首へのエルボー猛連打から「カモン!」と挑発。オスプレイはステップキック、オカダが返礼のショットガンドロップキック、ふっ飛ばされたオスプレイがその距離を助走に使ってのラリアットと激しく打ち合う。
 オスプレイはオカダへエプロンツームストンパイルドライバーを狙うが、オカダがショルダースルーで切り返し、お返しのエプロンツームストンパイルドライバーを狙う。オスプレイが着地してサイレントウィスパーからターンバックルを踏み台にエプロンに叩きつけるオスカッター。さらにコーナーtoコーナーのミサイルキックから後頭部へのピッピー・チェリオからオスカッター。さらにサイレントウィスパーからストームブレイカーを狙うが、オカダが着地してショートレンジ式レインメーカーを3連打。さらに正調レインメーカーを狙うが、オスプレイが振り払ってサマーソルトキック。オカダも倒れずドロップキック。オスプレイがオスカッターを狙うが、オカダがドロップキックで撃ち落とし旋回式パイルドライバー。さらにラリアットを発射もオスプレイがかわしてサイレントウィスパーからチェルシー・グリン。オスプレイがヒドゥンブレイドを狙うもオカダがドロップキックで迎撃。オスプレイもレッグロック式ツームストンパイルドライバー。

 オスプレイはヒドゥンブレイドをクリーンヒットさせ、ハイフライフロー、スタイルズクラッシュ、Vトリガーと今までオカダを倒してきたレスラーたちの必殺技を繰り出し、片翼の天使の体勢へ。オカダはこれを開脚式ツームストンパイルドライバーで切り返し、レインメーカーをクリーンヒット。これはまさかのカウント2。
 オカダは無理やり引き起こしてレインメーカーを放とうとするが、オスプレイは必死の抵抗。オカダはぶっこ抜いてジャーマン・スープレックスからレインメーカーを発射も、オスプレイがキャッチしてスパニッシュフライ。
 両者フラフラとエルボーを打ち合い、オスプレイがサイレントウィスパーをヒットさせるもダメージが大きくすぐに追撃に行けず。オスプレイはストームブレイカーを狙うが、オカダはリバースネックブリーカー。さらに延髄斬りからレインメーカーを狙うが、これをかわしたオスプレイがホップアップ式のエルボーバッド。続けて腕のサポーターを外してヒドゥンブレイドを発射も、これをキャッチしたオカダが旋回式変形エメラルドフロウジョンからレインメーカーで叩き伏せて3カウントを奪った。

 JAM Projectの面々からトロフィー&優勝旗を手渡されたオカダがマイクを取る。

オカダ「武道館~~ッ!今日も熱い熱い熱い声援、本当にありがとうございました!オスプレイ、最高だよお前!お前もかなり熱いよ。でもさあ、お前が俺を倒すまで、何回も壁になってやるからなこの野郎!そして、1ヶ月間、本当にたくさんの声援、ありがとうございました!こんなにも大変な世の中ですけども、こんだけの方が会場に来てくれて、そしてコレない方も新日本プロレスワールドでたくさん応援してくれて、その応援が今回のG1 CLIMAXの盛り上がりにつながったと思います。本当にありがとうございました!僕も、11回G1 CLIMAX出てますけども、今年がG1 CLIMAXは本当に過酷でした。去年も優勝して、今年も優勝して2連覇ですけども、去年優勝して、G1 CLIMAXの価値ってこれでいいのかなと思いました。G1 CLIMAX優勝して、権利書守って……G1の価値ってそんなもんじゃないでしょ?今日の闘いを見てさ、G1 CLIMAXってIWGPみたいに何回もチャンピオンが変わるベルトの闘いじゃない。1年に1人しか出てこない最強を決める大会。そのG1 CLIMAXの価値がさ、終わったら『ハイ、IWGP世界ヘビーの次です。がんばってください』ってのは、このG1 CLIMAXを否定しているようにしか感じられません。だから俺は、このG1 CLIMAXの価値を上げます。イコール、挑戦権利証の価値も上げます。挑戦権利証の価値を上げる、イコール、2023年、1・4メインイベント!IWGP世界ヘビー級vsG1 CLIMAXチャンピオン!オカダ・カズチカでいいだろこの野郎!そんだけのものをこのG1 CLIMAX、全選手がやってきて、この熱い戦いにつながったと思ってますので、僕は自信を持って1・4東京ドームで挑戦させてもらいたいと思います。新日本プロレス、俺の言うことはよく聞いてくれるって内藤さんが言ってましたんで、検討のほどよろしくお願いします!2023年、1月4日、東京ドーム。超満員にするために、僕が50周年、8ヶ月過ぎてしまいましたけど、残りの下半期、まだまだプロレス知らない人が僕のプロレスを通してもっと知ってもらえるように、今この会場、プロレスを好きな人がもっと好きになってくれるように、新日本プロレス、オカダ・カズチカ、まだまだプロレス界を盛り上げていきますので、新日本プロレスの下半期、まだまだよろしくお願いします!皆さん、本当にありがとうしか、出て来ない。ありがとうございました!まだまだみんなにプロレスを好きになってもらえるように、皆さんに、僕だけじゃなく、新日本プロレスだけじゃなく、皆さんに東京ドームの超満員を味わっていただけるように、まだまだしっかり闘っていきますので応援の程よろしくお願いします!本当にありがとうございました!しっかり皆さん、大分熱くなったと思うので、帰りは涼しいところで過ごしてください。ありがとうございました!というわけで、まだまだ新日本プロレス、50周年、下半期あります。オカダ・カズチカ、新日本プロレス盛り上げていきますのでよろしくお願いします!新日本プロレス、50周年、下半期、そして!プロレス界に!金の雨が降るぞ~~ッ!!」

<試合後コメント>
オカダ・カズチカ&CHAOS
オカダ「(CHAOSのメンバーに出迎えられて)ありがとうございます」
YOH「(みんなにビールを配り終わると)オカダさん、『G1』2連覇、おめでとうございまーす!」
オカダ「ありがとうございます!」

──おめでとうございます。
オカダ「ありがとうございます」

──率直に今、どういう心境ですか?
オカダ「ちょっと寂しいですかね。1カ月熱い戦いをしてきた中で、今日で終わってしまうんだなっていう。優勝して安心した部分もありますし、悔いなく終われたっていうのが一番ですかね? しっかりと優勝して。でも、嬉しいっすね。その嬉しさっていうのももう少し落ち着いたら出てくんのかなって。今はまだ興奮しているんで。ありがとうございました」

──これまでで最も過酷だとオカダ選手自身も話していた今年の『G1』ですけど、このモンスターブロックと言われたAブロックを勝ち抜いて、タマ・トンガ選手を破って、今日ウィル・オスプレイ選手を破りました。何がここまで力を発揮させてくれたんですか?
オカダ「いやもう、分かんないですよ(笑)。もちろんオスプレイが勝つチャンスもあったと思いますし、タマもそうですし、Aブロックにもたくさん強いのがいましたし、本当に経験の差なのかなと。メンバーの中ではいろんなキツい闘いを、確実に修羅場を勝つっていう意味では僕が一番だと思うんで、その差が出たんじゃないかなと思います」

──今日対峙したウィル・オスプレイ選手ですけれども、試合の途中でハイフライフロー、スタイルズクラッシュ、そしてVトリガー、片翼の天使まで出そうとしていた。これまでオカダ選手のことを破ってきた選手たちの技を研究して出してきた。そうまでしてオカダ選手を倒したという、その強い思いはリング上でどのように感じましたか?
オカダ「まあ、それもある意味、オスプレイの迷いだったのかなと思います。オカダ・カズチカを倒してくる相手の技を使ったとはいえ勝てるわけではないですし、もちろんどの技も効きましたよ。ただ、効きましたし、ダメージがあった中でオスプレイの迷いがあって、そこで勝てない中で一瞬の隙が出来て、レインメーカーに繋がったのかなと思いますし、そのレインメーカーも返されてしまったんで、まあ強かった。本当に過酷でしたよ。1試合もこの試合なら楽に勝てるだろうっていう試合もなく、全てをね。まあ、『G1』らしい本当に熱い闘いが出来たんじゃないかなと思います」

──そして最後にリング上で権利証についての思いを語っていらっしゃいました。改めてどういう意図があるのか教えていただいていいですか?
オカダ「10年前に僕が作って、始めて、権利証がこの10年で動いたっていうことは1回ぐらいですかね? ってあった中でほぼ守られてますし、そして優勝した後にこんだけの闘いをやって、権利証を守っていくって、じゃあこの『G1 CLIMAX』の価値って何なんだろうなっていう。改めてそれは思いましたし、勝ったからこそそこはすんなり2023年の1.4東京ドームで決定でいいんじゃないかって。まあ、そこはやっぱり『G1 CLIMAX』の価値を上げるという意味でも、東京ドームでその時のIWGP世界ヘビー級チャンピオンと『G1 CLIMAX』のチャンピオンが闘うっていうね。そういう中でも素晴らしい東京ドームに出来たらいいんじゃないかなと思います。もちろん権利証がなくなるわけではなく、使って、もう東京ドームで挑戦する。それだけ『G1』の価値を上げたいなと思いましたね。あとは会社がしっかりと考えていただきたいなと思います」

──最後にリング上で思いを叫ぶ中で、最後の最後で目にこみ上げるものがあったように見えました。この厳しい闘いを闘い抜いて、どんな思いだったのか教えてください。
オカダ「やっぱり去年の『G1』で武道館で闘って、『G1』でもお客さんはこんなに少ないんだなって思った中で、こんな中でもしっかり応援してくれる、会場に来て応援してくれる、声が出せない中でも応援してくれるお客さんがこんだけ来てくれるっていうことは感謝しかないですし、今日はしっかりと熱い闘いでお返しが出来たんじゃないかなと思いますし、また改めてもっともっと熱い闘いをして、今日は超満員にはなってないですけど、これからまた来月には声出しの大会も行なわれますし、そっから一歩ずつ進んでいって、東京ドームを超満員にして、またプロレス好きで良かったなって思ってもらいたいし、もっと好きになってもらいたいし、もっともっといろんな人にプッシュしてもらいたいし、本当に今日は感謝しかなかったですね」

──去年の優勝決定戦でレフェリーストップっていう決着があって、オカダ選手としては不完全燃焼というか、まだ『G1』が終わってないなという発言もありましたけど、今日の優勝決定戦を経て、その思いはスッキリした部分はありますか?
オカダ「もちろんスッキリした部分もありますけど、やっぱり飯伏幸太とやってないですから。肩の調子がどうなるか分からないですけど、そこはまたどこかでしっかりと闘って、飯伏さんを倒してね。『G1 CLIMAX』は一区切りつきましたから、飯伏幸太を倒して、まだ残ってるモヤモヤっていうのは解消するんじゃないかなと思います。会社がOKなら下半期も自由な時間も出来ると思いますし、そこはしっかりとプロレス総選挙第1位としてプロレスをいろんな人に届けつつ、まだジョナにも1敗してますんで、まあ権利証じゃなくてもスペシャルシングルマッチとしても僕は借りを返したいんで、まだまだ下半期は盛り上げて行きますんで、引き続きよろしくお願いします。ありがとうございました!」

ウィル・オスプレイ&デビッド・フィンレー
フィンレー「(オスプレイがコメントスペースに現われ、壁を背にうなだれながら座っていると、突然入ってきて)ビリー! 残念な敗戦だったな。まあ、頑張ったんじゃないの? いい勝負だったよ。俺がここに何のために来ているか分かっているよな? 俺はお前のUSヘビー級王座が欲しい。分かっているだろうな?」
オスプレイ「(怒りながら)ふざけてんのか? 今日、今このタイミングでそんなことを言うか? 俺の今日の試合、全てを台無しにしやがったな!」
フィンレー「(オスプレイの首を掴みながら)いいからよく聞け! 俺は何を言われようと続けるぞ。お前は早くこの負けを乗り越えて、残念パーティーも終わらせて、次の試合の準備をするんだ。いいか?」
オスプレイ「いつだ?」
フィンレー「いつでもいいぞ。お前は世界最強なんだろ? だったら俺と闘えよ。またな(と言って立ち去る)」
オスプレイ「(フィンレーがいなくなった後、呆然としながら)何なんだ、このタイミングで来やがって。とんでもねえな。明日、俺はイギリスに飛ぶ。そして1日だけ休みがあり、その後の試合を挟んで、ブリティッシュヘビー級のタイトルマッチ、それが終わったらAEWだ。そこまで俺は『G1』のトロフィーを持って行きたかったけど、それは叶わなかった。もうゴメンだよ。全てが嫌になっている。(立ち上がって、迎えに来たオーカーンとヘナーレに向かって)みんなゴメンな」

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