「挫折を経験した者は強い」不穏引退から復帰した葉月が因縁のジュリアから勝利し同期のコグマと悲願のタッグ王座戴冠!

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 9日、東京都・後楽園ホールにてスターダム『NEW YEAR STARS 2022/Day-2』が開催され、“FWC”葉月&コグマが“Alto livello KABALIWAN”ジュリア&朱里を破り悲願のゴッデス・オブ・スターダム王座戴冠を果たした。

 “Alto livello KABALIWAN”ジュリア&朱里は、昨年4月にゴッデス・オブ・スターダム王座(※タッグ王座)を初戴冠。その後は約3ヶ月の間に4度の防衛戦を行うなど精力的にタッグ戦線を牽引してきた。
 ジュリアが昨年9月から首の負傷で長期欠場に入ったためゴッデス戦線は停滞していたが、昨年11月に行われたタッグトーナメントでは“FWC(Fukuoka W Crazy)”の葉月&コグマが優勝を果たし、ジュリアの復帰を待っての王座挑戦を宣言したことでついにゴッデス戦線が再始動。今大会では約半年ぶりのゴッデス戦が行われることになった。

 そして、ジュリアと葉月には忘れ得ぬ因縁がある。
 2019年12月、ジュリアが女子プロレス界を騒然とさせたスターダム移籍劇が起こり、その所属初戦の相手は引退を約2週間後に控えていた葉月。葉月は自らのSNSで「引退前の貴重な1試合なのに相手こいつか…」「葉月が望んで無い試合が多い...葉月がプロレスをやってるのはジュリアさんのためでも他の選手のためでもスターダムさんのためでもない。スターダムさんが望んでいるのはジュリアさんの踏み台になることやろ?なら、スターダムさんが望んどるようにしてあげる。この試合負けます」などの発言をして試合に臨み、ジュリアのステルスバイパーで失神KO負けを喫していた。


 ジュリアの欠場中にスターダムに復帰した葉月と、昨年末に怪我から復帰したジュリアはこの日までリング上で交わることなく、試合で相対するのは約25ヶ月ぶり。
 2人はどちらともなく「久しぶり」と語りかけながらエルボーやビンタで打ち合っていき、互いに髪を掴みながらの睨み合いを展開。
 朱里とコグマはそれぞれアシストに回る形となり、朱里は的確な蹴撃で追撃や救援を行い、コグマは体固めに入ったジュリアを葉月ごとダイビングボディプレスで押しつぶす豪快なカットを見せるなど躍動。
 最後はジュリアと葉月の一騎打ちの構図となり、ジュリアがステルスバイパーで捕らえてかつての闘いを思い起こす場面もあったものの葉月は根性でロープブレイク。さらにジュリアがノーザンライト・ボムを狙うが、これを読んでいた葉月は電光石火の葉・月ストラル(※ラ・マヒストラル)で3カウント。

 葉月、コグマともに一度はプロレスラーを引退し、葉月は約2年、コグマは約6年のブランクを経て2021年に復帰。“出戻り組”と揶揄されたこともあった2人だが、スターダム5期生の同期の絆でタッグ戦線を勝ち抜き、かつて誓い合った2人でのゴッデス戴冠を果たした。

 試合後には2代前のゴッデス王者であり、DDMの盟友の仇討ちに燃える“舞ひめ”ひめか&舞華がリングに現れて挑戦を表明。
 葉月は「私達と同じぐらいクレイジーじゃないと挑戦は受け付けません」と条件をつけて舞ひめの狂気を煽り、コグマは「舞華は福岡(出身)だよね?FTC(Fukuoka Triple Crazy)にそのうちなってもいいけど、今は、ヒメグマとのタッグで、挑戦させてやるよ」と独特な言い回しで挑戦を認めた。

 バックステージに戻ったコグマは感極まって号泣しながら言葉を紡ぎ、葉月は「(私は)泣かない」と言いつつも天を仰いで必死に涙をこらえる。
 コグマは「昔からね、取ろうって言ってて……1回2人ともいなくなって、もう一緒にリングに立つこともないと思ってたから……」と涙で声を詰まらせながら語り、「見てる人も人生いろいろあると思うんですけど、諦めたり挫折したり、そういうことを乗り越えたらもっと良い未来が待ってる。そんな支えになれるような王者になっていきたいと思います。挫折を経験した者は強いってことをこれから証明していきたいと思います」と決意を述べた。

 一方、ジュリアはアリカバでの再起を誓いつつ、「葉月。2年ぶり、楽しかったよ。もっとやりたい、もっとやり合いたいなと思った相手がまた現れたんで、これから楽しみです」と葉月をライバルと認めつつリベンジに燃えた。

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