「お前、やんないのか?」鈴木みのるが田村潔司と新生UWF解散から約30年越しに再会!

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 30日、東京都・TDCホールにて『GLEAT Ver.2』が開催され、田村潔司と鈴木みのるが約30年ぶりの再開を果たした。

 『GLEAT』とは、2019年にプロレスリングNOAHの親会社としての役割を終えたリデットエンターテインメントが創設した新団体。
 リデットが「NOAHの中に“強さ”を強調したいと考えたときに田村潔司が出てきた」ということでNOAH時代から田村との交流が始まり、2020年にリデットがNOAHから離れたことをきっかけに田村との新団体設立に向けて始動。昨年10月のプレ旗揚げ戦から数々の実験マッチや所属選手の拡充を経て今年7月1日にTDCホールで本旗揚げ。
 GLEATでは、純プロレスを追究する“G PROWRESTLING”と、令和の時代に新たなUWFを創るための“LIDET UWF”という2つの部門を持ち、両部門に出場する選手も存在。旗揚げから半年の間に首都圏だけでなく愛知県、福岡県、北海道、大阪府と地方での大会も行うなど精力的に活動。この日は、約半年を経て旗揚げの地であるTDCホールへ帰還した。

 この日の第2試合では、LIDET UWFダブルバウトとして、鈴木みのる&佐藤光留vs飯塚優&井土徹也という“GLEATvsハードヒット”の対抗戦と呼べる試合が実施。
 光留らがUWFの火を絶やさぬよう約14年も地道に活動を続けてきたハードヒットと、令和の世に現れて“新たなUWF”を創り出そうとするGLEATは相容れるわけもなく抗争が続いている。そんな中、ハードヒットに継続参戦してきたHEAT-UPの飯塚、井土がGLEATへと移籍したことでこの試合は単なる対抗戦以上の熱を帯びた。


 試合が始まると、この日がGLEAT所属初戦となる井土が気を吐き、光留の掌底連打で口から出血しながらも一歩も引くこと無く突貫。飯塚もグラウンドでみのるに翻弄されつつも必死の食い下がりを見せ、怒涛の掌底連打でガードを崩してハイキックをクリーンヒットさせてダウンを奪うだけでなくアキレス腱固めでエスケープを奪う。
 若手2人がまさかの大物食いを成すのかと期待が高まる中、飯塚の掌底ラッシュの間をかいくぐったみのるが素早く組み付いて電光石火の脇固め。みのるが舌を出して余裕の表情で絞り上げると飯塚は無念のタップ。

 試合後、リングを降りたみのるは本部席で解説を務めていた田村潔司の元へと歩み寄り握手を要求。田村が一瞬ためらう様子を見せながらも立ち上がって握手に応じるとみのるは満面の笑み。2人は顔を寄せてしばし言葉を交わし合った。

 バックステージに戻ったみのるに田村とどのような言葉を交わしたのかを問うと、「会うのが解散以来なんだよ。一度も会ってない。だから『お前久しぶりだな』って、それだけよ。『久しぶりだなぁ。お前やんないのか?』って言ったらニヤニヤって笑ってたよ。せっかくだから握手しておいた。本当にあれ以来だわ。30年ぶりぐらいじゃないかな。別にアイツにどうしろって言う気はない。もう無理だと思う奴は無理でいいよ。もう出来ないって奴は出来なくていい。もう疲れたって言う奴は休んでいればいい。そう、世界のプロレス界はすべて俺のものだからな」と、田村との再会は新生UWFの解散以来であり、田村へ選手としてリングに上がる気はあるかと聞いたのだという。


 対する田村は、みのるとの再会について「時折1990年代の鈴木みのるの動きが出ていて、色々昔と今と気持ちが混ざっちゃって、すごく複雑な心境でした。昔の話をよこしちゃうと今はあまり良くないんでしょうけど、僕らの時代ってホントにもう……生き残りをかけた闘いだったんで。練習にしてもそうですし。だからある意味、鈴木みのるっていう一個人・選手であれば戦友でもあるし、良き兄貴分でもあるし、ライバルでもあるし。今日はね、最後鈴木さんが握手しましたけど、1991年の解散以来だったと思うんで、何か複雑。いやいや……」と遠い目で述懐。

 そして、みのるからの「お前やんないのか」という言葉を受けての感想を聞かれると、「やらないです(笑)やらないですっていうかね、そっちになっちゃうと論点がズレちゃうんで。僕はGLEATの人間であり、LIDET UWFのあくまで監督でありコーチなので、今は選手としての立場で話をしていないので。まあ正直言うと、僕が(試合に)出て見せれば簡単なことなんですよ。分かってもらえると思うんですけど、すごいちょっと複雑で。諸先輩方を頼らないといけないんですけど、頼り過ぎてもダメだと思うんですよ。だから僕と鈴木さんがみんなの前で今日握手しましたけど、これはこれで鈴木さんもなんかのメッセージだと思いますし、僕がその中で回答するとすれば“夢の続き”があると思うんですね。だけどそれはあくまで“夢の続き”であって、僕が描いている“夢の続き”を崩すくらい若い選手に頑張ってもらいたいなって思いますね」と持論を述べた。

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