“Speed of Sounds”ツトム・オースギ&バナナ千賀がインディー統一タッグ王座を戴冠し二冠王達成!「SOSは今が旬!」

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 4日、東京都・新木場1stRINGで開催されたTTT『ATTACK8』にてツトム・オースギ&バナナ千賀がTTT認定インディー統一タッグ初代王座決定トーナメントで優勝を果たした。

 TTT(TOTAL TRIUMPH TEAM)とは、ターザン後藤に薫陶を受け、ミスター雁之助を師に持つ黎明期インディープロレスの後継者的存在であるガッツ石島が昨年1月に“インディープロレス統一”を掲げて旗揚げした団体。
 ガッツはFMWへのリスペクトからターザン後藤が働く『太楼ラーメン』に通い詰めて本人に認知され、ガッツワールド時代にはミスター雁之助に師事。さらに団体名の『TTT』はターザン後藤や冬木弘道らが“インディー統一”を目指して動くも旗揚げ前に崩壊した伝説の団体『FFF』から取っているなどその愛は筋金入りであり、TTTには黒田哲広、リッキー・フジ、怨霊、南条隼人、GOEMONといったPWCやFMWに縁ある選手たちが必ず参戦している。

 旗揚げ以降ほぼすべての大会が満員札止めとなるなど好調のTTTは、今年6月には団体独自のシングル王座であるTTT認定インディー統一無差別級王座を創設し、7月にはTTT認定インディー統一タッグ王座の創設も発表。今大会では、初代タッグ王座決定トーナメントの準決勝、決勝戦が行われた。

 “Speed of Sounds(SOS)”のツトム・オースギ&バナナ千賀は、闘龍門の13期生としてともにプロレスの道に足を踏み入れ、2004年5月16日にデビュー戦でシングルマッチを行って以来の相棒。
 みちのくプロレスではヤッペーマン1号&2号として活動し、UWA世界タッグ王座および東北タッグ王座を合わせて4度戴冠。さらに昨年プロレスリングBASARAのタッグ王座であるIRON FIST TAG王座を戴冠し約1年王座を保持し続けるなど数々の実績を持つインディープロレス界随一の実力者タッグとして知られている。
 さらに、TTTでは2004年デビューの同期であるガッツ石島とともにGWC6人タッグ王座として君臨するなど、その活躍は多岐にわたる。

 この日、SOSはトーナメント2回戦で666からの刺客である怨霊&竹田光珠と対戦。
 25年以上のキャリアを持つ怨霊のラフ&テクニックを兼ね備えた老獪な攻撃と、新宿二丁目プロレスのシングル王者である光珠の愚直なパワーファイトに押され、SOSは終盤まで防戦一方の展開に。
 怨霊がオースギの顔面にエクトプラズムを噴射し、視界を失ったオースギを光珠が丸め込んで試合は終わりかと思われたが、千賀が光珠の顔面にトラースキックを叩き込んだことでオースギがエビ固めで押さえ込む形となり3カウント。タッグの妙技を感じる勝利で決勝進出を決めた。


 決勝戦では、インディー界随一のヘビー級タッグである“最高ミステリー”黒田哲広&マスクドミステリーと対戦。
 30年近いキャリアを持ちながらも一切衰えを見せない黒田はラリアットを軸としたパワーファイトで軽量級のSOSを圧倒。さらに“哲っちゃん足殺し”の異名で知られる多彩な足への集中攻撃で序盤から千賀のヒザを徹底破壊。オースギが献身的なアシストを見せるものの、広い視野を持つミステリーが常に目を光らせており終盤まで一切の逆転を許さない。
 しかし、ミステリーが千賀の雪崩式フランケンシュタイナーを耐えて雪崩式パワーボムを狙ったところでオースギがミステリーに飛びついてダブルの雪崩式フランケンシュタイナーという離れ業を見せると流れが変わり、トペ・コンヒーロの編隊飛行や千賀のショルダーネックブリーカー+オースギのスワンダイブ式ダイビングラリアットと連携技が立て続けに炸裂。最後は千賀が奥の手のカンクーントルネードでミステリーから3カウントを奪った。

 大会開始の約4時間前に海外から届いたというピカピカのベルトを肩にかけて2人は大喜び。
 試合後、千賀は怨霊や黒田といった大ベテランと闘ったことに触れ、「アイツら年寄りだと思ったら意外と動くのよぉ~(笑)50過ぎて中々動くのよ。曲者達だよね。よく俺が言うんだけど、30後半になったらプロレスラーとして、スポーツ選手としてどうなのかなっていうのがずーっと長いことあったんですけど、プロレスに関しては意外と脂が乗ってくるというか、周りが見られるようになってくるんですよね。僕らがそう思ってる中で50の人たちがあんなに頑張ってるからホンット早く辞めてもらいたい!(笑)ロートルたちキライ!」と千賀らしい毒舌でトーナメントを振り返る。
 オースギは「そのうち俺らも言われるぞ(笑)」とツッコミを入れつつ、自身が36歳とベテランの域に入ったことに触れ「僕らは最近思うのが、『今、旬だな』って。20代とかよりも余裕だもんね」としみじみ語る。
 千賀もこれに同調し、「37、8なのかな?結構動かないもんだと思ってたら、ホントに動くんで。だから、今僕らを追っかけるべきだと思います、皆さん」と胸を張った。

 オースギ&千賀は、今回獲得したタッグ王座に加え、GWC6人タッグ王座を持つ二冠王となった。インディー界を代表するジュニアヘビー級タッグの2人がさらに多くの舞台で活躍していくことを願いたい。

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