【試合詳細】7・1 GLEAT東京ドームシティホール大会 伊藤貴則vsSHO 飯塚優vs船木誠勝 田中稔&渡辺壮馬vs松井大二郎井土徹也 T-Hawkvs河上隆一

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『GLEAT Ver.1』
日程:2021年7月1日(木)
開始:18:30
会場:東京都・東京ドームシティホール
観衆:1,000人(札止め)

▼G PROWRESTLING シングルマッチ 20分1本勝負
○エル・リンダマン
8分27秒 ジャーマン・スープレックス・ホールド
●田村ハヤト(フリー)

▼G PROWRESTLING シングルマッチ 20分1本勝負
●宮城倫子(フリー)
6分29秒 パワーボム→エビ固め
○井上京子(ディアナ)

▼G PROWRESTLING 6人タッグマッチ 30分1本勝負
●カズ・ハヤシ/渡辺壮馬/佐藤恵一(フリー)
11分44秒 ウラカン・ラナ
[#STRONGHEARTS]CIMA/○鬼塚一聖/入江茂弘(フリー)

▼G PROWRESTLINGメインイベント シングルマッチ 30分1本勝負
●T-Hawk
17分26秒 サンダーボルト→エビ固め
○河上隆一

▼LIDET UWF ダブルバウト 20分1本勝負
田中稔/●渡辺壮馬【1D1E】
8分57秒 ダブルリストロック
○松井大二郎/井土徹也(HEAT-UP)【0D3E】

▼LIDET UWF シングルバウト 15分1本勝負
●福田茉耶【2D1E】
4分50秒 アンクルホールド
○橋本千紘(仙女)【0D0E】

▼LIDET UWF シングルバウト 15分1本勝負
●飯塚優【2D1E】
7分58秒 チキンウイングフェイスロック
○船木誠勝(フリー)【0D1E】

▼LIDET UWFメインイベント シングルバウト 30分1本勝負
●伊藤貴則【0D2E】
16分17秒 三角絞め→レフェリーストップ
○SHO(新日本)【2D1E】

GLEAT旗揚げ戦の“UWFvs新日本”対抗戦は新日本に軍配!船木が田村潔司の孫弟子・飯塚にUWFを教育!T-Hawkvs河上のG PRO頂上決戦は河上が勝利!

第1試合


 大会開始前の山村武寛によるDJプレイから選手入場式が行われ、第1試合開始。
 ゴングと同時にショルダータックルでぶつかり、倒れないと見るやリンダマンがエルボー連打。田村はびくともせずエルボーで反撃しショルダータックルでなぎ倒して雄叫び。リンダマンはドロップキックで反撃に田村は倒れず。ならばとリンダマンはトペ・コンヒーロ2連発から「カマーン!」と挑発。
 さらにリンダマンはドロップキックを連打も、田村は喉輪でキャッチしチョークスラム。さらに田村がコーナーでチョップ&エルボーを連打。さらにキチンシンクからブレーンバスターを狙うが、リンダマンが耐えるとネックスクリュー。田村が串刺しラリアットを放っていくと、リンダマンはキャッチして水車落としで反撃。
 エルボー合戦からリンダマンがブレーンバスターで投げきっていくと、コーナー上からミサイルキック。続けて串刺しドロップキックから田村のラリアットをキャッチしてエクスプロイダー。しかし田村もデスバレーボムで反撃し、両者ダウン。
 先に起きた田村がエルボー連打からロープに飛ぶが、リンダマンも追走エルボー連打で意地を見せ、リンダマンはラリアットをエルボーで撃ち落とすものの田村が返す刀で強烈なラリアット。リンダマンもバックドロップ2連発からジャーマン・スープレックス・ホールドで叩きつけ、ゴツリと音が響くヘッドバッドから熊殺し(※シットダウン式背負投げ)。これを返されると続けてジャーマン・スープレックス・ホールドを決めて3カウントを奪った。

リンダマン「オイ!TDCホール!ついに!ついに!ついに!GLEATが旗揚げしたぞォ!今、このような世の中でフタを開けてみれば全席完売御礼。皆様ありがとうございます!1953年に日本プロレスが始まって、そこから今までたくさんの団体、今もありますけど、そのどの団体にも負けない、そんな魅力のあるリングを僕たちGLEATは作っていきますよ。そんなこれから長く長く続いていくこのGLEATの歴史の……皆さん、証人に本日なります。もちろんYouTubeで見てるお客さんもこのGLEATの第1ページ、歴史の証人ですよ。ありがとうございます。今、してもらってる通り、僕たちはもっと声援が欲しいんですけど、今声援をくださいなんて言える状況じゃないので、声援、大きい声を出す気持ちをぐっと押し殺して、皆さんの両手に集中していただいて、声が出せない分、皆さん大きい拍手を選手に送ってあげてください!よろしくお願いします!さっきも言った通り、GLEATのVer.1は歴史の1ページ目だ。みなさん、歴史の証人になる覚悟はできてますか?!(※拍手が起きる)まだまだ足りないですよ!もっともっと来てくれないと!GLEATのリングは、プロレスのリングは、僕たち選手だけじゃなくて、会場に来てるお客さん、YouTubeで見てるお客さん、テレビの画面から、携帯の画面から大きな大きな拍手をしてもらわないと困りますよ。もう1回!みんな大きな拍手の練習をしますからね。おーい!TDC!GLEATの歴史の証人になる覚悟はあるか?!(※大きな拍手が起きる)バックステージのレスラーたち、聞いたか?!オイ、お客さんはこんだけお客さんに期待してくれてるからよ。センキューセンキューセンキュー!期待してくれてるから、その期待に負けない、いや、大きく飛び越える闘いをこれからGLEATは繰り広げていきますので、G PROWRESTLINGからLIDET UWFまで、皆さん楽しんでってください!盛り上がっていくぞ~ッ!」

第2試合


 クリーンな握手からゴングが鳴ると、ロックアップでの押し合いから宮城がドロップキックを放つも京子はこれを回避してヘアホイップ。さらにコーナーでヒッププレスからブレーンバスター。ロメロ・スペシャルからのカベルナリアと猛攻。続けてコーナーにアイリッシュウィップで叩きつけ「やられっぱなしだぞ!どうした!」と挑発。
 宮城はビッグブートからミサイルキックも、京子は倒れず。ならばと宮城は2発目をヒットさせて京子を吹き飛ばし、エルボー合戦を挑む。続けてノーザンライト・スープレックス・ホールドを狙うが、京子は振り払ってラリアット。カウント2で自ら肩を引き上げてもう1発ラリアットを叩き込むも今度は宮城が自力でキックアウト。
 宮城は意地のエルボー猛連打も京子は涼しい顔で耐えてラリアット。さらに串刺しラリアットからパワーボムで3カウント。

第3試合


 カズとCIMAでゴングが鳴ると、ロックアップからグラウンドでの首の取り合いを展開し、腕の取り合いから足払い、2人同時のネックスプリングと華やかな動きで魅せる。
 鬼塚と壮馬の対面となると、正面からチョップの打ち合いとなり、鬼塚が強烈な縦チョップで優勢。鬼塚は壮馬のドロップキックをかわし、入江がキャリスプラッシュでアシスト。さらにCIMA&入江の連携で翻弄し、CIMAのDDT+鬼塚のドロップキックの同時攻撃が決まる。鬼塚は壮馬をロープにくくりつけて縦チョップ連打も、壮馬はブーメランアタック式エルボーで一矢報いて恵一にタッチ。
 恵一はドロップキックで次々と#STRONGHEARTSを蹴散らし、CIMAにジャーマン・スープレックス。カズにタッチ。
 カズは鬼塚にナックル連打からコーナーに叩きつけて強烈な逆水平チョップ。さらにスパインバスターからのライオンサルト。壮馬にタッチ。
 壮馬はバックエルボーからサンセットフリップを見舞って恵一にタッチ。
 恵一は串刺しバックエルボーを連打も、鬼塚がコーナーに駆け上がってミサイルキック。CIMAにタッチ。
 CIMAは巧みなブレーンバスターで相手を重ねていき、5人が折り重なったところへ一番上に入江がボディプレス。恵一に対し、CIMAがヴィーナスからアイコノクラズム、入江がヒップドロップ、鬼塚がダイビングエルボードロップを決め、鬼塚がスピアーを狙うも恵一が風車式バックブリーカーで迎え撃ち、カズにタッチ。
 カズは壮馬とともにトレイン攻撃から変形アバランシュホールド。壮馬がコーナーに上るが、CIMAがコーナーに叩き落とし、入江が横向きに飛ぶトペ・スイシーダで場外に吹き飛ばす。そこへ恵一が場外へのフライングソーセージ、CIMAがトペ・スイシーダ、カズ&壮馬がトップロープ下を抜けるトペ・コンヒーロの編隊飛行。さらに鬼塚が場外へのダイビングエルボードロップで敵味方まとめて押しつぶすなど、全員が場外飛びを披露。
 リングに戻ると、#STRONGHEARTSがカズに集中攻撃をかけ、鬼塚が串刺しエルボー、入江がキャノンボール、CIMAがトカレフからメテオラを発射もカズがこれを回避。CIMAがロープに飛ぶとエプロンから壮馬がエルボーを叩き込み、スワンダイブ式ミサイルキックでCIMAのアゴをぶち抜く。入江が壮馬をブラックホールスラムで排除、恵一が入江をブレーンバスターで排除、鬼塚が恵一をスピアーで排除。鬼塚の背後から迫ったカズがトラースキックからファイナルカットを完璧に決めるもまさかのカウント2。ならばとカズはロープに飛んでBKを発射も、これをかわした鬼塚が飛びついてウラカン・ラナで3カウント。鬼塚がカズを相手に大金星を挙げた。

<試合後コメント>

CIMA&鬼塚一聖&入江茂弘
CIMA「おうおうおう!」
鬼塚「よっしゃあ!!勝ったァ!」
CIMA「GLEATEST YOUNG BOY!お前、これで終わんなよ。頼むぞ」
鬼塚「今日、GLEAT、旗揚げしたばっかりです!鬼塚一聖、GLEATでまだまだ上行きますよ!」
CIMA「5月26日のGPROであんだけ言われたよな。まあ、カズさんから行くと思わんかったよ(笑)」
鬼塚「よしっ!いよっし!!」
CIMA「旗が完全に揚がったよこれは。入江選手も#STRONGHEARTSの永久欠番やから、まだGLEATしてくださいよ?」
入江「お願いします!」
CIMA「お前、GLEATしたか?!」
鬼塚「GLEATしまくりましたよォ!!」
CIMA「大阪、新宿とやってきて、今年のプロレス界の流行語は 『GLEATするか、しないか』!みんなでGLEATしようぜ!GLEATしようぜ?!やったなぁ、鬼塚!コングラッチュレーション!」
鬼塚「Yeah!!よしっ!!」

カズ・ハヤシ
「クソッ……いや、もうなにも出てこねーよ、チックショー……1番始め、第1弾なのに全部折られた感じ。もう闘いは始まってるっていうのを、身を以て感じさせてもらいました。クッソ……もういいよ。ここまできたら、とにかく鬼塚、再戦。なんでもいいよ。シングルでもいいし、やらせてほしい。初っ端でね、思いっきり恥かかされたから。まあこれが彼らの潜在能力なんでしょうね、ハイ。それは認めた上で、GLEAT旗揚げ、スゲー嬉しいんだけど、もう闘いは始まってる。そういうのを思い知らされた気がします」

第4試合


 重厚なロックアップでの押し合いから緊迫したクリーンブレイク。T-Hawkが得意のチョップで先制しショルダータックルも河上は倒れず、逆に軽々とショルダータックルでなぎ倒してパワーの差を誇示。T-Hawkは低空ドロップキックからのDDTと機転を利かせた攻撃からロホ。
 河上がブレイクすると、 T-Hawkは河上の蹴り足をキャッチしていくが、河上はぶっこ抜いてブレーンバスター。T-Hawkが場外に逃れると追うこと無く堂々とリング上で待受け、コーナーに押し付けて強烈な逆水平チョップを連打。「お前も来い!」と挑発するとT-Hawkも逆水平チョップで打ち返していき、河上が打ち勝ってT-Hawkの顔面をグリグリ踏みつける。
 河上は旋回式フェイスバスターで叩きつけ、T-Hawkのロープスルーも返してブレーンバスター。ならばとT-Hawkは河上を場外に放り出してトペ・スイシーダ。両者場外で大の字に。

 両者よろよろとリングに上がると、激しいチョップ合戦を展開。河上が強引なバックドロップで叩きつけるとコーナーに上るが、T-Hawkは「落ちろ!」と地対空逆水平チョップで場外に叩き落とす。T-Hawkがロープ越しのぶっこ抜き雪崩式ブレーンバスターを狙うが、河上は切り返して雪崩式ハリケーンドライバー。しかしT-Hawkも即座に起き上がってケルベロス。ダブルダウンからチョップ合戦となり河上がナックルを叩き込むとT-Hawkもニーアッパーからウラジゴク。河上が即座に起き上がってラリアットを叩き込むと、T-Hawkも即座にケルベロスで反撃し、アウトサイダーズ・エッジ。さらにケルベロスを発射するが、これを河上がエルボーで撃ち落とす。両者顔面に右ストレートを発射も、クロスカウンターとなり、T-Hawkがたたらを踏むと河上がラリアットからジャーマン・スープレックス・ホールド、ハリケーンドライバー、サンダーボルトでT-Hawkを沈めた。

<試合後コメント>

河上隆一
「おっしゃあオラァ!まだまだ甘い!ちいとばかしな、ちょっとな……いや、大分強かったよ、T-Hawk!オイ、俺がGLEATに入って、オイ、組まれたこの河上vsT-Hawk、シングル。頂上決戦だろ。ベルトがかかってもおかしくねえだろ、オイ、マッチメイク的によ?幸先いいなぁ、オイ。最強だよオイ。 まあ、今T-Haw k、とりあえず若大将は潰したよ。次は大将……CIMA?カズ?田中稔?ここの若い奴らもまあやってみてえけどそんな興味ねえよ。一粒ずつ、一粒ずつよ、オイ。俺が今日てえにぶっ潰してよ、着々と……いや、一気に俺がオイ!GLEATのてっぺんをかっさらっていくからよオイ。まあ、そういうことだよ。なんかあるか?!」

――大日本プロレス退団後から久々の試合だったと思います
「約4ヶ月ぶりだ。最後ね、大日本辞めてから。まあでもバッチリだな。いやぁ、俺に4ヶ月持たせちゃったのは、少なくとも今日のT-Hawkの敗因の1つだよ。準備期間をみっちり与えちゃったから俺に。今日のために俺は気合バッチリ。俺は4ヶ月今日のために作ってきたんだよ。なんだ、その……いいね。プロレスいいね。4ヶ月ぶりにやった試合は、やっぱりオイ。プロレス最高だよ。プロレスはね、本当に最高。俺の人生はいい意味でおかしくさせてもらったよ、プロレスは。その責任はプロレスとGLEATに取ってもらうぞ」

T-Hawk
「今日のG PROメイン、自分で、『俺が若大将』とか言っておいて、負けたのが糞ダサいと思ってるよ、自分で。それ以上にアイツに、河上隆一に、気持ちで押し出されたのはもっと悔しいよ。俺はGLEATの一員である前に1レスラーだ。おぉ?!強い組織にしていくには、強い心を持った奴が引っ張らなきゃいけねえんだよ!!俺はこんなとこじゃ終わらんぞ。GLEATをブン回すのはこの俺だ」

第5試合


 井土と壮馬でゴングが鳴ると、フットワークでリングを広く使った掌底の打ち合いから壮馬がテイクダウンを奪うも井土は即座にスタンドへ持ち込み、掌底のフェイントから低空タックル。上をとって上から張り手、アームロックに取ると壮馬が即座にエスケープ。両者タッチ。
 稔と松井の対面となると、稔がローで倒してグラウンドでの三角絞めを狙うが松井もするりと抜け出してスタンドへ。松井の低空タックルを先読みした稔がヒザ十字。壮馬にタッチ。
 壮馬は松井に掌底連打、さらに松井のタックルを切ってネックロックを狙うが松井はヒザに絡みついてレッグバーを狙う。壮馬は決めさせずにボディへの掌底を連打し、両者距離を取ってタッチ。
 稔と井土の対面となると、両者距離を刻みながら掌底、ローで牽制。稔がミドルをクリーンヒットさせてフロントネックロックで絞り上げ、ブレーンバスターからスリーパーホールド。さらにグラウンドで胴絞スリーパーホールドに入ると井土がブレイク。青残り4点。
 稔が上から追撃を狙うと井土が即座に三角締めで捕らえ、稔がブレイク。赤残り3点。
 松井と稔の対面となり、松井がフロントネックロックで絞り上げるも稔が水車落としで切り返して壮馬にタッチ。
 壮馬は松井に掌底連打も、松井が首相撲からのニー連打、さらにアームロックに捕らえると壮馬がブレイク。赤残り2点。
 壮馬が掌底連打で松井からダウンを取り、青残り3点。
 壮馬が追撃を狙うと松井が引き込んでグラウンドでダブルリストロック。これが完璧に決まると壮馬がタップアウト。

<試合後コメント>

松井大二郎&井土徹也
松井「クソッ、田中稔さん、ちょっと悔しいな、うめーなやっぱ。僕には無いテクニックを持ってる」
井土「クソッ!まだまだだチクショウ。悔しい!GLEAT旗揚げ記念日に参戦させていただいて、プロレス50%、格闘技50%、それはもうまさに、僕が常日頃デビュー前から練習してきたことなので、僕と松井さんの完全なるフィールドだったんじゃないかと思います。もっともっと、このGLEATの、そしてLIDET UWFルールで僕は闘っていきたいです。そして松井さん、また組んでも闘っても、よろしくお願いします」
松井「唯一UWFの血、受け継いでるのは、Uインターの血を受け継いでるんで、少しでも リング見せれば、リングで熱い気持ちと、負けない魂と、UWFの魂。そういうものを見せていけたらと、そう思います。今日は勝てて安心しました。またやろう」
井土「是非お願いします!ありがとうございました!」
(※2人がガッチリ握手)

田中稔&渡辺壮馬
壮馬「すみませんでした……」
稔「いやいやいや。自分から志願して2試合やるっていう気持ちがいいじゃないですか。まあ、俺から一言だけ言っておくとしたら、この団体、どこよりもGLEATさせて、どこよりもスゲー団体にしていくから。以上です」
壮馬「今日2試合、プロレスとUWFと2試合やらせてもらって、まあ結果は両方負けてしまいましたけど、全然気持ちは折れてないですし、次LIDET UWFの試合をいつあるかは発表されてないから分からないけど、俺は前回の対抗戦で負けた関根“シュレック”秀樹とシングルマッチがやりたい。これだけは言っとく。今日はありがとうございました」

第6試合


 福田のデビュー戦。橋本はレガースを着用していないため、前蹴りのみ許可。
 ローキックで刻む福田に対し、橋本は体格差を生かして強引に引き倒し逆エビ固め。福田はたまらずブレイク。赤残り4点。
 距離を取りながらローキックを刻む福田だったが、橋本がキャッチして即座にアンクルロック。福田はたまらずブレイク。赤残り3点。

 組み合っていくが橋本が引き倒してぶっこ抜きのサイドスープレックス。さらに逃げる福田に詰め寄ってローキックを打たせていき、福田がブラジリアンキックをクリーンヒットさせていくも、橋本は怯まず担ぎ上げて水車落とし。ダウンが取られ赤残り2点。
 福田は逃げ回りながら的確に掌底をヒットさせていくが、ローを放つと橋本がキャッチしてアンクルロック。福田がタップして試合終了。

<試合後コメント>

橋本千紘
「自分も今日初めてのUWFルールだったんですけど、なんか……橋本千紘の新しく闘う場所、来たんじゃないのぉ、これ!デビュー戦ということで福田選手はまだまだですけど、やっぱり根性はありましたんで、自分がいつかこのマットでオブライトを出せるぐらい強くなってほしいなと思います。今日は本当にありがとうございました」

――オブライトを出すまでもなかったということでしょうか
「そうですね。やっぱり、いきなりデビュー戦の子に出して、自分は本当に自信もってる技なので、相手もしっかりもっと身体を作ってもらわないとそういうのは出せないので。もっともっと。まだ二十歳なのでもっとなんか、成長できるんじゃないかなと思うので、期待してます」

――初めてのUWFルールは向いている、楽しいと思いましたか
「いやぁ、楽しかったですね。ホントに今レスリングやってる女子っていないので、これきっかけで『こういうスタイルもあるんだ』ってことで、レスリングからもどんどんどんどんこっちに流れてきてほしいなと思いますね」

――福田選手のブラジリアンキックがきれいに入りましたが、手応えはどうでしたか
「あー、アレすごかったですね。見えなかったですからね、変則的なんで。ああいうキックをする人も仙女にはいないですし、アレは武器になるなと思いましたね。やっぱもっと力がないと自分も。でもアレちょっとグラっときたので、アレだけ危なかったなと思います」

――誕生日おめでとうございます
「ありがとうございます!(笑)29歳、プロレスラーとしても女性としても輝いていきます。今後ともよろしくお願いします」

福田茉耶
(※号泣しながら登場し、しばらく嗚咽してからうつむきつつコメント開始)
「手も足も出なくて……こんなに、こんなに……なにもできないと思いませんでした、本当に。橋本さんの、初めての試合で闘わせていただけて、こんなすごい選手と闘うことができて、この悔しさをバネにもっと強くなりたいと思います」

――初めての試合で一番感じたことはなんでしたか。緊張、橋本選手の強さ・圧力などあると思います
「橋本さんの圧力です」

――試合を振り返って「こういうことをやりたかった」など思うことはありますか
「途中で一瞬でも『ダメかもしれない』って思ってしまったことが一番悔しいです。最後まで気持ちだけは負けずにもっと前に前に出たかったなと思います」

第7試合


 ゴングが鳴るとじっくりとしたグラウンドの展開から飯塚がなんとか上を取るも、船木が下から三角絞め。残った手で足も取ってアキレス腱固めに取ろうとする。飯塚が慌てて抜けようとすると思わず出した手を取って船木が腕固め。飯塚がブレイク。赤残り4点。
 スタンドの展開から飯塚がローで押していくが、船木は首相撲から組み伏せ、フロントネックロックに捕らえながらマウントを取る。さらに三角絞めを狙うが決まり切る前に飯塚が暴れて脱出。
 再びスタンドの展開となると、船木のミドルキックが姿勢を低くして突っ込んできた飯塚の頭にクリーンヒット。ダウンが獲られ、飯塚が残り3点。
 船木が掌底を連打していくと、飯塚がキャッチして飛びつき腕十字を決め、船木が足を伸ばしてロープエスケープ。青4点。
 飯塚が掌底を連打していくと船木がガードを固めて下がっていくが、飯塚が大ぶりの一撃を放つと船木が顔面への掌底でカウンター。飯塚が怯むとローキック連打で畳み掛け、飯塚がキャッチして食らいつくと顔面への強烈な張り手からボディ掌底、さらに浴びせ蹴りを叩き込む。飯塚もなんとか踏みとどまるものの、船木が組み付いてチキンウイングフェイスロックで絞り上げ、飯塚からタップを奪った。

<試合後コメント>

船木誠勝
「久しぶりに緊張感のある試合ができたなと。やっぱり、田村に言われてるんでしょうね、UWFスタイル。(UWFスタイルを)やってた人とやった方が若い人は多分理解できる。自分はやってた人ですから。今日はそれを教えに行きました。調べたら、自分がちょうどPANCRASE旗揚げした後ぐらいですか?(飯塚は)そのときに生まれているので、まあリアルタイムではまったく経験してないと思うんですね。その辺を生で……まだ、まだ(UWF経験者の自分が)生きてますから、生で体験して、次に続けていってもらいたいと思いました」

――飯塚選手の手応えはいかがでしたか
「そのまんま練習を積んでいけばいいと思いますよ。中々ポジションを取るまでに手こずりましたのでね。しっかりやれば大丈夫だと思います。これからです。……次は誰ですかね?ありがとうございました」

飯塚優
「試合の中で初めて落とされるという経験で……あの、今あんまり試合は振り返れないんですけど、でもこうなったっていうことは、『もうなにからなにまで違うんだな』って今、思い返してすごく悔しい気持ちです。でも、僕は船木さんみたいな本物に近付くために、そして近付いて追い越すためにプロレスラーとしてデビューしてきたので。諦めず、絶対に這い上がります。ここから絶対に船木さんの目線、いやそれ以上の高さまで這い上がっていきます。ありがとうございました!」

第8試合


 ゴングが鳴ると互いに距離を保ちながらローで牽制しあい、SHOが低空タックルで組み付いてバックを取りながらグラウンドへ転がす。さらに胴絞フロントネックロックに捕らえようとするが、伊藤が首を抜いてマウント掌底連打。両者距離を取る。
 再びスタンドで向き合い、伊藤がローを入れてコーナーにタックルで押し込み、グラウンドでの首の取り合いに持ち込む。体格に勝る伊藤が上をとってボディへの掌底を入れていくが、伊藤がアキレス腱固めを狙うとSHOもアキレス腱を取りに行き、静かな攻防が繰り広げられた後に両者距離を取る。
 再びスタンドから距離を詰めていき、伊藤がロー、掌底とクリーンヒットさせてロープ際まで追い込んでいくが、SHOはバックを取って伊藤の動きをコントロールし、アームロックから腕十字。伊藤がブレイクし、赤残り4点。
 リーチの差で勝る伊藤がローを幾度もヒットさせていき、SHOがぐらついた瞬間にミドル連打で畳み掛ける。伊藤はSHOの蹴り足を取って強引なジャーマンを狙うが、SHOが巻き投げで切り返しアームロック。伊藤がブレイクし、赤残り3点。
 伊藤が怒涛の掌底連打を顔面に叩き込んでいくが、伊藤の足がもつれた隙を見逃さずSHOがネックロックにとらえていき、両者距離を取る。
 SHOがミドルキックを腕にヒットさせていき、低空タックルも伊藤がヒザを合わせて顔面に叩き込む。伊藤は担ぎ上げてスパインバスター。さらに逆エビ固めで捕らえるとSHOがブレイク。青残り4点。
 伊藤はサイドスープレックスからスリーパーホールドを狙うが、SHOがするりと抜けてスリーパーホールド。さらに三角絞めに入るが、伊藤が持ち上げてパワーボム。さらにジャーマンで叩きつけるとSHOがダウン。青残り3点。

 互いに距離を詰めて激しく顔面を掌打で打ち合っていき、SHOはジャーマン・スープレックス、伊藤はハーフネルソンスープレックスも決めてさらに殴り合いへ。伊藤がロー、ミドルのコンビネーションからハイキックをクリーンヒットさせるとSHOがダウン。青残り2点。ついに伊藤がSHOを得点で上回る。
 さらに両者激しい顔面への掌打の打ち合い。SHOがラリアットからジャーマン・スープレックス。さらにジャーマン式腕十字から三角絞め。伊藤がバスターしようとするも、途中でガクリと力を失って膝を折ると、レフェリーが慌てて試合を止めた。

 SHOが伊藤に二言三言声をかけてから握手を交わして立ち去り、リング上に伊藤1人だけが残されると、その後GLEAT勢がリングに集結。

リンダマン「皆さん、本日はGLEAT旗揚げ戦、ご来場いただきありがとうございました!GLEATはいかがでしたか?!このGLEATのリングはマイクも大事なんで、マイクで喋るだけ喋っていこうと思います。とりあえず今日の半主役と言っていい、カズ・ハヤシから大金星を奪った鬼塚一聖!中々こんだけのお客さんの前でマイクすること無いから、鬼塚!一言言ってやれよ!」
鬼塚「まさか、まさかこの俺が!この東京ドームシティホールのGLEATの旗揚げ戦で勝ち名乗りを受けるとは、最高の気分ですよお客さん!しゃあっ!」
T-Hawk「皆様改めまして、本日はご来場頂き本当にありがとうございます!試合をしたのは選手ですが、この素晴らしい雰囲気を作ったのは、社長・スタッフの皆様、ご来場いただいた皆さんのおかげです。これからもともに歩み続けましょう!今日はご来場いただきありがとうございます!」
飯塚「今日は何も出来なかったけど、まだまだ!まだまだ!まだまだ!俺はこんなもんじゃない!明日から、いや、今日今この瞬間から絶対に這い上がってみせるぞ!」
壮馬「今日、2試合やらせてもらって、両方負けちゃいましたけど、今日からGLEATが始まりました。若手でGLEATを盛り上げようぜェ~!(※T-Hawkが一歩引いたのを見て)若い若い!若いよ!(笑)伊藤さん、ダメージあるのわかるけど、今日からGLEAT始まりですよ!負けたからってクヨクヨしてない!みんな伊藤さんの喋る姿みたいですよね?!」
(※#STRONGHEARTS勢が「イエーイ!」と盛り上がり、「イ・ト・ウ!」とコールを煽る。伊藤が壮馬にビンタを見舞ってマイクをぶんどる)
伊藤「GLEATの、1度きりの旗揚げ戦のメインで負けて、情けないという、言葉しか今浮かんでこないけど、こうやって人生一度の旗揚げ戦、俺もGLEATも這い上がるしか無いから、ここからどんどんどんどん驀進していくんで、皆さんついてきてください!お願いします!」
リンダマン「落ち込んでると思ったらコンノヤロォ~(笑)まあ、伊藤選手の言うとおりですよ。クヨクヨしてたってしょうがない。確かに飯塚選手もT-Hawkも負けて悔しいかもしれないですけど、僕はさっき言ったように『GLEAT Ver.1』。まだ歴史の1ページ目ですから。物語の1ページ目から大成功してたら面白くないでしょう!これから大逆襲するのがGLEATなんですよ!ゴチャゴチャ言ってたってしょうがない!みんなに1つ言いたいことは、今日はGLEATするか!しないか!答えは1つ!GLEATするしか無いだろう!まだまだGLEATの物語は始まったばかりだ!行くぞみんな!GLEATについて来い!ありがとうございましたァ~ッ!」

<試合後コメント>

SHO
「どうも。GLEATファンの皆さん。新日本のSHOです。俺がやることはただ1つ。相手が新日本の選手だろうが、こうして他団体の選手だろうが、俺は反対コーナーに立つ相手をどんなルールだろうが、どんな体重してようが、何人(なにじん)だろうが関係ねえ。倒すだけだ。俺のやることはそれだけだ。ただそれをやっただけだ。でも、伊藤選手……いいね。これを点で終わらせるか、それとも線に繋げるか。伊藤選手……いや、伊藤!お前次第だ!」

――初めてのUWFスタイルの試合はいかがでしたか
「ただただいつもどおり試合しただけです。でも、このGLEATに参戦させていただいて、何年経っても俺のレスラーキャリアで『あのとき、2021年にGLEATに参戦してよかった』って何度も何度も、この先何度も何度も思い返すと思います。それくらいの闘い、それくらいの気持ちで臨みました」

――GLEATに参戦するに至った経緯について差し支えない範囲で教えて下さい
「そういう話が来た時点で『イヤです』っていうようなレスラーじゃないですし。いつ、なんどき、どんなルールだって闘う準備は出来てる。その覚悟で新日本のリングに上ってるんで。それだけです」

伊藤貴則
「悔しい!ホンットに悔しいです!生涯一度の旗揚げ戦、しかもメインイベントを任されて……悔しいって言葉しか出てこない。でも必ず……1だから、今!こっから始まったばかりだから。どんどん上に上に!大将って言って勝手に責任感持ってたけど、その大将というのも必ず周り全員に認めさせて、そして必ずニュージャパンにも、そして今日俺の試合を見て、『LIDET UWF、GLEATこんなもんか』と思った奴を全員を絶対に見返してやるから!伊藤貴則、これからドンドン驀進します!ありがとうございました!」

――対戦してみてSHO選手のどこに強さを感じましたか
「やっぱり、新日本という大きな組織を代表してきているという覚悟、それはすごい感じました。でも自分だってGLEATを背負っていくという覚悟で以て、『絶対倒れねえ、絶対ギブアップしねえ』と思ったけど、落とされたらなにも言えることは無いですね。『必ずリベンジする』……それだけをSHO選手に言いたいです」

――相手が新日本、自分がUWFという対抗戦の構図を意識しましたか
「正直、周りがすごい騒いでたけど、自分にとって新日本vsUWFは生まれてすぐのことだから、映像でしかその熱さは分からないんですけど、そうやって世間が騒ぐということは、熱いものがあったんじゃないかと。そしてこの令和にそういう試合が組まれたということは、やっぱりなにかあるんじゃないかということで。これからもその関係じゃないですけど、熱いものをドンドン自分が、そしてLIDET UWFが生み出していけたらいいなと思います」

<大会総括>

田村潔司
――旗揚げ戦、UWFの4試合をご覧になっていかがでしたか
「んー……そうですねえ。ずーっと、今なんて言おうかすごく悩んでて。考えてたんですよ。ちょっとなんて言おうか悩んでるんですよ。でも、細かいこと技術とかを言えば、伊藤とか壮馬とか、そういう若い選手にはもっともっと僕が教えなきゃいけない立場であるということを改めて認識したということと、船木さんはやっぱりまあ、ダントツ。そういうオーラもあるし、試合運びもそうだし、なにも言うことはないですけど、あと気になったのはねえ、センダイガールズの橋本選手。橋本選手が気になった選手ですね。もちろん、メインの新日本のSHO選手ですか。単身乗り込んで、ちょっと、伊藤が負けちゃったんでなにも言うことはない。新日本の圧勝。伊藤が勝ってたら『新日本あんなもんか』と一言言いたかったんですけど、そういう結果も見られなかったので。いい選手。気迫が出てて。まあ新日本をあんまりまだ認めたくはないけど、ああいう選手もいるんだなと」

――SHO選手にUWFスタイルへの適正は感じましたか
「いや、かなりありますね。全然あります。今日は全選手、まあ全体的にはよかったと思いますね」

――デビュー戦を飾った福田選手についてはいかがでしょう
「いや、よかったと思います。まだまだ、なんて言うんですかね。テクニックが無い分、やっぱり未熟な部分ではあるんですけど、彼女自身の気持ちが前に出てたので、まあそこはスゴくいいなと思います。ちょっとまとめると、GLEATの選手は、船木、橋本、福田のいいところを、3人を3で割って1にしたような選手が一番いいかなと」

――田村さんとしては今回のような“vs新日本”路線は続けていきたいですか
「あ、いや、無いです無いです無いです。それは無いです。GLEATがちょっと客観的に、演出面でも……演出チームがいるんでしょうね。僕は全く関わってないですけど、すごく演出面では素晴らしいの一言で。なんて言うんですかね。僕自身の発想ですけど、よそを気にしてもしょうがないので。と言いつつも、『新日本の選手がなぜ出たんだ』という、そこの矛盾はありますけど、僕の気持ちというか考え方は、よそじゃなくて自分のとこの選手、GLEATの選手をいかに世に出して好きになってもらうか、好きにさせるかだと思うので。まあその中で新日本さんの選手とかにスポットで参戦していただたりとかっていうのはあると思いますけど。もうジャンルが違うと僕は思ってるので。新日本さんは新日本さん、GLEATはGLEATで頑張っていければって。お互いその中で、部分部分で協力し合うことがあれば。プロレス界を盛り上げていければ。反発するところは反発する、協力するところは協力するでいいんじゃないかなと僕は思いますね」

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