G1 CLIMAXで内藤哲也と矢野通が開幕3連勝!内藤は3連敗のSANADAへ「G1を早々に脱落する悔しさを味わうことが必要」

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 29日、東京都・後楽園ホールにて新日本プロレス『レック Presents G1 CLIMAX 30』が開催され、G1 CLIMAX Bブロックの5試合が行われた。

 『G1 CLIMAX』は新日本プロレスの夏の風物詩として行われているヘビー級選手によるシングルリーグ戦であり、優勝者が1月の東京ドーム大会でIWGPヘビー級王座などの王座に挑戦することが慣例となっているため、下半期のヘビー級戦線の行方を占う最大のイベントとして知られている。
 しかし、今年は新日本プロレスも新型コロナウイルス流行拡大の観点から上半期は大会開催を大きく制限され、6月~7月に無観客試合にて春の風物詩だった『NEW JAPAN CUP』を国内で活動する32選手のみで実施。G1も開催自体が危ぶまれた時期もあったが、世界情勢の変化もあり海外選手の参戦も実現する形で開催。史上初の“秋のG1”が9月19日から開幕していた。

 この日はBブロック公式戦として、YOSHI-HASHIvsSANADA、ザック・セイバーJr.vsKENTA、棚橋弘至vsジュース・ロビンソン、EVILvs矢野通、後藤洋央紀vs内藤哲也の5試合が実施。

 互いに0勝2敗と勝ち星のないYOSHI-HASHIとSANADAの一戦は、序盤からYOSHI-HASHIが突撃して場外戦に持ち込むも、SANADAは場外鉄柵を使ったマジックスクリューで形勢逆転すると、Skull Endへ向けた首攻めを展開。YOSHI-HASHIは我慢の戦いを強いられるが、終盤にはSANADAのラウンディングボディプレスを剣山で迎撃し、Skull Endも首固めで切り返す気転を見せ、今シーズンから使い始めたドラゴン・スープレックス等の大技ラッシュからカルマで3カウントを奪取。SANADAは手痛い開幕3連敗を喫した。

 続いて行われたのはザックvsKENTA戦。昨年のG1で対戦した際にはザックが勝利しているが、KENTAも今年のアメリカ版NJC優勝の実績を引っさげて2年連続のG1参戦。
 1勝1敗同士で迎えたこの試合は、試合序盤からKENTAが敢えてザックをグラウンドに誘い込みつつ、ザックのグラウンドへの誘いには乗らない心理戦を展開。苛立つザックはKENTAの古傷である左肩に攻撃を集中させるが、攻め急いだザックの腹部にKENTAのキチンシンクが突き刺さり、崩れ落ちるザックにGTSを叩き込んだKENTAが1年越しのリベンジを果たした。

 開幕2連勝で波に乗るジュースと、開幕2連敗で波に呑まれてしまっている棚橋の一戦は、ジュースが棚橋の腰への一点集中攻撃、棚橋はドラゴンスクリューを軸とした足殺しで攻め込んでいく。ジュースは雪崩式ブレーンバスターからのジャックハマーとバルクアップの成果を見せるパワーファイトから必殺のパルプフリクションを狙うも、棚橋が下から組み付いてのサムソンクラッチで3カウント。3連敗を食い止めた棚橋だったが、“らしくない”勝ち方故か悔しそうな表情を浮かべながら勝ち名乗りを受けた。

 棚橋、SANADAから開幕2連勝の矢野が前IWGP二冠王のEVILを迎え撃つ試合。
矢野はゴングとともに全てのコーナーマットを外していき、EVILのセコンドに付いたディック東郷を鉄柵にテーピングで縛り付けて動きを封じるなど絶好調。EVILはコーナーマットを巡る攻防やテーピングの捕縛などで対抗して矢野の土俵に踏み込んでしまい、試合終盤は東郷も含めた3人でローブローを打ち合う乱打戦に。しかしローブローには一日の長がある矢野が2人まとめて634で打ち据え、EVILからスクールボーイで3カウント。矢野がまさかの開幕3連勝を決めた。

 開幕2連勝中のIWGP二冠王の内藤はNEVER6人タッグ王者の後藤との試合となるも、内藤は後藤の負傷箇所である右肩へ的確な攻撃を集中。後藤は敢えてラリアットなど右腕での攻撃で意地を見せていき、裏GTR、鷹木式GTR、GTW、牛殺しと得意技のラッシュをかけていくが、内藤は焦らずコツコツと右肩へのダメージを蓄積させ後藤がGTRを狙ったところで一気にバレンティアからのデスティーノを決めて3カウント。内藤が貫禄の開幕3連勝を決めた。

 試合後、内藤は次回の長岡大会でのSANADA戦に触れ、「彼は0勝3敗?対する俺は3勝0敗。俺がプロレスファンだったら、『3連敗のSANADAが内藤にも負けて、ここで早々と脱落がほぼほぼ決定する、そんな状況にはならないでしょう』と間違いなく予想するよ。たださぁ、今のSANADAにそういう甘さはいらないよ。次の長岡で俺に敗れ、早々と『G1 CLIMAX』脱落することこそ、今のSANADAにはもしかしたら必要なことなのかもしれない。ここで悔しさを味わうことこそ、将来のSANADAに役に立つのかもしれない。だからこそ俺は全力で、長岡、皆様の予想通りにはいかない結末を、皆様にお見せしますよ」とL.I.Jの盟友・SANADAの将来のために全力で勝ちに行くことを誓った。

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