石森太二が新技“Bone Lock”で手負いの高橋ヒロムからIWGPジュニア王座奪取!「『怪我が無かったら』とか勝負の世界はそんな甘くない」

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 29日、東京都・明治神宮野球場で行われた新日本プロレス『D4DJ Groovy Mix Presents SUMMER STRUGGLE in JINGU』にて、石森太二が高橋ヒロムを破ってIWGPジュニアヘビー級王座戴冠を果たした。

 ジュニア王座を保持していたヒロムは先月25日の名古屋大会でEVILの持つIWGP二冠に挑戦したものの敗北。その際に石森がヒロムを襲撃してブラディークロスでさらに肩へのダメージを与え、その後の試合でも執拗にヒロムの肩にダメージを与えて弱らせた上で挑戦を表明。ヒロムは勝利のために手段を選ばぬ石森に「情けねぇ男になったなぁ」と失望を顕にしながらもこの挑戦表明を受諾。
 その後も同月27日の後楽園ホール大会で行われた前哨戦でヒロムが石森のYes Lockで左肩を破壊されて欠場に追い込まれるなどの波乱も起きており、実力の拮抗する両者の勝敗の行方は全く読めないまま決戦を迎えた。

 両者のシングル戦は、2018年の『BEST OF THE SUPER Jr.』決勝戦以来、約2年3ヶ月ぶり。
 ヒロムは古傷である左肩をテーピングでガチガチに固めて試合に臨むが、石森はゴングとともにヒロムの左肩を蹴撃し、ミスティカ、左肩へのファイヤーバードスプラッシュ、Yes Lockと一点集中攻撃。ヒロムがサンセットフリップ・パワーボムで反撃しようとするも、石森はバク宙で自ら飛んで脱出するという驚きの返し技を見せる。
 ヒロムは自ら左肩のテーピングを引きちぎって雄叫びを上げると、垂直落下式コンプリートショットと呼べる形の新技を繰り出すなど猛反撃に移り、ターンバックル・デスバレーボム、TIME BOMBと畳み掛けてTIME BOMB IIでの決着を狙うが、石森は新技と見られるリバース式のブラディークロスで切り返すと、これも新技のBone Lock(左肩を脇固めのように固める変形Yes Lock)で絞り上げてヒロムからタップを奪った。

 昨年1月4日の東京ドーム大会以来、約1年8ヶ月ぶりに王座戴冠を果たした石森は、「しかし凄えな、ヒロムきゅんの執念。肩ぶっ壊れてんのに全然タップしねえんだよ。それだけこのベルトに懸けた想い、それは伝わったよ。今回、あいつの肩の怪我があったかもしんないけど、プロレスにはこうだったとか、怪我してなかったらとか、そういうのはないから。勝負の世界はそんな甘くない。ヒロムきゅんはデッカい夢を、そればっかり追ってないで、もっと地道な現実を見ないとな、クククク」と余裕の笑み。

 対するヒロムは「完全に俺の負けだ。何の言い訳もない。散々言われた。ヒロムの肩やべえんじゃねえかとか、本当は首がやばいんじゃないかとか、散々言われてきた。でもな、レスラーは痛めているところを傷めつけてなんぼだ。ちゃんとルールの中、俺は完全にやられ、そして肩が痛いからだとか、首が痛いからだとか、そんなことを言われてかばわれても何もうれしくねえし。悔しいよ。相手の痛いところを狙うなんぞ、レスラー、受け身を覚えてその次に習うことぐらい単純で重要なことだ。その上で俺はキッチリ完全に自分の意志でギブアップしちまったんだ。悔しいけど、石森、お前のほうが強いし、この新日本プロレス、一番強いのはお前だ」とうなだれる。
 しかし、「俺は諦めねえぞ!負け続けて這い上がった人生だ!俺は何度でもやってやるからな!俺は諦めねえ!俺はお前からIWGPジュニアのベルトを奪う!一番強かった俺から、IWGPジュニアのベルトを奪ったお前のIWGPロード俺にキッチリ見してくれ!」と再起を誓いながらも悔しそうにマイクを叩きつけて去っていった。

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