【試合結果】12・10 PANCRASEディファ有明大会 【ライト級KOP】久米鷹介vs徳留一樹 佐藤天vs村山暁洋 松嶋こよみvsカイル・アグオン ISAOvs粕谷優介

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『PANCRASE 292』
日程:2017年12月10日(日)
開始:15:00
会場:東京・ディファ有明
観衆:2042人(満員)

<プレリミナリーファイト>
▼第1試合 ストロー級 3分3R
○野田遼介(ALLIANCE)
判定2-1
●御代川 敏志(パラエストラ八王子)

▼第2試合 フライ級 3分3R
●渡辺竜也(MAX GYM/RINGS)
判定0-3
○後藤丈浩(P’sLAB札幌)

▼第3試合 フライ級 3分3R
●廣中克至(RBアカデミー)
判定0-3
○水谷健人(AACC)

▼第4試合 フライ級 3分3R
○杉山廣平(SPLASH)
1R 0分27秒、TKO(膝蹴り→レフェリーストップ)
●猿飛 流(リバーサルジム川口REDIPS)

▼第5試合 ライト級 3分3R
●TAG(ERUPT)
2R 2分30秒、TKO(スタンドのパンチ→レフェリーストップ)
○亀井晨佑(パラエストラ八王子)

<本戦>
▼第1試合 バンタム級 3分3R
●東 陽子(MMA KING GYM KOBE)
3R 3分10秒、腕十字
○キム・ミュンボ(TFC)

▼第2試合 フェザー級 3分3R
○松岡嵩志(パンクラスイズム横浜)
3R 1分04秒、TKO(グラウンドのパンチ→レフェリーストップ)
●MIKE(AACC)

▼第3試合 フライ級 3分3R
●荻窪祐輔(K-PLACE埼玉格闘技道場)
判定0-3
○曹 竜也(FIGHT STYLE)

▼第4試合 ストロー級 5分3R
○八田 亮(ストライプル オハナ)
2R 4分17秒、チョークスリーパー
●江泉卓哉(総合格闘技道場 武門會)

▼第5試合 ストロー級 5分3R
○井島裕彰(GUTSMAN)
判定3-0
●前山晢兵(AACC)

▼第6試合 フライ級 5分3R
○上田将竜(緒方道場)
判定3-0
●安永有希(東京イエローマンズ)

▼第7試合 バンタム級 5分3R
●佐久間 健太
判定0-3
○藤井伸樹(ALLIANCE)

▼第8試合 フェザー級 5分3R
○ISAO(NEVER QUIT)
判定3-0
●粕谷優介(総合格闘技道場CROWN)

▼第9試合 フェザー級 5分3R
○松嶋こよみ(パンクラスイズム横浜)
判定3-0
●カイル・アグオン(Spike 22)

▼第10試合 セミファイナル ウェルター級 5分3R
○佐藤 天(TRIBE TOKYO M.M.A)
1R 4分15秒、TKO(グラウンドのパンチ→レフェリーストップ)
●村山暁洋(GUTSMAN)

▼第11試合 メインイベント ライト級キング・オブ・パンクラス タイトルマッチ 5分5R
○久米鷹介(ALIVE)
1R 1分21秒、TKO(スタンドのパンチ→レフェリーストップ)
●徳留一樹(パラエストラ八王子)

最後のディファ有明大会で久米が徳留を制してライト級KOP初防衛!復帰後好調の佐藤天が快勝しタイトルマッチをアピール!

 来年6月のディファ有明閉鎖に伴い、最後のディファ大会となった「PANCRASE 292」。
 パンクラスは2001年からディファでの開催を始め、後楽園ホールから徐々に移行。現在ではパンクラスと言えばディファというイメージになっていた。この15年間でデビューし、ディファしか知らない若い選手も多い。
 そんな思い出深いデイファ最後の大会でメインを飾るのは、久米鷹介VS徳留一樹。日本ライト級最高峰の対戦との呼び声高く、格闘技ファンなら見逃せない一戦だ。果たして久米が防衛するか、徳留が王座の返り咲くのか。
 また、今年最後の大会で、来年以降のパンクラスの新たな方向性を示す発表も行われた。
 さらに、UFC FIGHT PASS、Abema TVのほか、地上波TOKYO MXではゲスト解説に現フライ級王者・仙三、チュートリアルの福田充徳さんを迎えて生中継。会場には2台のクレーンカメラ、そしてドローンが飛んで撮影が行われた。華やかな雰囲気の中、2000人を越すファンが詰めかけ、大いに盛り上がった。

第1試合


 東は柔道出身。2002年全国高等学校選手権優勝、2003年フランスジュニア国際大会3位などの実績があり、元全日本強化選手でもある。引退後は柔道のコーチなどをしていたが、MMA転向を決意し、今年のアマチュア修斗全国大会で優勝している。この試合がプロデビュー戦。
 キムも同じくこれがプロデビュー戦だ。

 1R。キムがいきなりパンチ連打。しかし東は捉えて投げる。下から足をかけるキム。東は立つが、キムは絡んだまま離さない。東が叩きつけ、離れる。立ったキムを、東が右パンチからケージへ押し込む。ヒザを入れ合うがブレイク。
 キムの蹴り足を取り、片手で殴る東。ケージへ押し、パンチを入れたところで終了。
 2R。東が投げて上に。殴って立つ。パンチで出て行くキム。ガブリからバックマウントで首を狙う。東は逃れ、立って蹴り。テイクダウンしたところで終了。
 3R。キムは長身から振り下ろすように前蹴り。東は組んでケージへ押し込み投げるが、キムにバックを取られてしまう。東はなんとか上になるが、キムは腕を取っている。さらに三角、そして腕十字へ移行するとこれが決まり、東がタップした。

 東は女子選手強化の一環としてパンクラスデビュー。柔道仕込みの投げは素晴らしいが、その後にポジションを取られてしまうのが痛い。しかし、まだMMAを始めて日が浅いこともある。今後の精進でさらにMMAにフィットしていくよう期待したい。

第2試合


 26歳の松岡は、若いわりにパンクラス参戦歴は長く、2011年から13戦している。昨年よりパンクラスイズム横浜に移籍し、いまのところ1勝2敗。勝って星を五分に戻し、来年へのステップにしたいところだ。
 対するMIKEは松岡より10歳上の36歳。ライジングオン第3代フェザー級王者で、パンクラスには2003年より参戦している。

 1R、パンチで前に出るMIKE。タックルに入りたいが、松岡がさせない。パンチを振るMIKEに、プレッシャーをかける松岡は、前に出たMIKEを捉えてケージへ押し込む。離れると松岡は左右のパンチ。MIKEのタックルを潰してボディを連打し終了。
 2R。開始直後、パンチで前に出るMIKE。パンチをもらいダウンする松岡だが、すぐに立て直し、組んでケージへ。MIKEは入れ替えてヒザを打ち込むが、松岡は離れる。MIKEのタックルには付き合わないが、MIKEがケージへ押し、振り回す。しかし松岡がヒザ! ケージへ押し込んでボディ、ロー、ヒザ。MIKEの足を抱え、崩そうとしたところで終了。
 3R。左ストレート、ジャブとパンチで畳み掛ける松岡。しかし、MIKEのパンチをもらいフラッシュダウン! すぐ立て直してパンチを振るとMIKEがダウン! 膝をついたMIKEにパウンドを連打、レフェリーが止めた。

第3試合


 荻窪は、2014年ネオブラッド・トーナメント スーパーフライ級優勝。パンクラスには2012年より参戦し、2013年から2015年にかけて破竹の8連勝を記録している。しかし昨年は山本篤、上田将竜、若松佑弥連敗に3連敗。今年8月のDEEPとの対抗戦で、安谷屋智弘に判定勝ちし、連敗を止めた。今回も勝って波に乗りたいところだ。
 一方の曹は2006年からパンクラスに上がっている大ベテラン。スピードと身体の柔らかさで他に見ない動きを見せ、観客を魅了してきた。しかし、2014年から6連敗。昨年9月のタテキ・マツダ戦以降、ケージから遠ざかっていた。今回は1年3ヶ月ぶりの復帰戦。どう立て直してきたか期待される。

 1R。プレッシャー、フェイントをかけて行く荻窪。曹が蹴り上げからパンチで出て行くと打ち合いに。荻窪はタックルに入るが、曹はケージには押されず、アッパーを入れて離れる。曹がパンチで前にでたところで終了。
 2R。曹が蹴りから上に。回りながらサイドポジションを奪取。立ちたい荻窪だが、曹はパンチ、ヒジを連打し立たせない。さらにバックを奪いチョーク! 荻窪が抜けて上になり、パウンドを落として終了。
 3R。荻窪が先手を取り、タックルからスタンドでバックを奪う。ヒザを入れてケージへ押し、ついにテイクダウン! さらにマウントを奪う。荻窪はここで攻めたいところだったが、なんと曹がリバース! 曹の鮮やかな動きに、会場がどよめく。曹はさらに潰していき、ケージへ。残り30秒で荻窪が立つと、その場で打ち合って終了。
 判定3-0で曹が連敗から脱出した。

第4試合


 元ZST王者の八田は昨年からパンクラスに参戦。前回、今年8月の井島裕彰戦では一歩も退かないグラウンドの攻防で会場を沸かせたが、判定で敗れている。パンクラス成績は1勝3敗。とにかく勝ち星をつかみたい。
 江泉は2008年よりパンクラスに参戦。フライ級、ライトフライ級と階級を変えてきたが、いずれも王者決定戦に絡んできた実力者だ。2015年11月の室伏シンヤ戦からストロー級で闘っている。しかし、このところ3連敗。今年を締めくくるこの試合で、久しぶりに変顔を見せたいところだ。

 1R。八田はタックルに入ろうとするが、江泉は付き合わない。再びのタックルに江泉は蹴りを合わせるが、八田がハーフマウントに。パンチを落としながらマウントを奪う。八田はバックマウントになると、江泉は八田を背負ったまま立つ。床につくと、八田は殴り、ケージ際で再びバックにつく。江泉は残り30秒で腕を狙ったが終了。ジャッジは三者10-9で八田。
 2R。八田のタックルを切り、江泉はプレッシャー、フェイントをかける。八田は再びタックルに入るが、江泉は付き合わず、仰向けになった八田にロー。八田は立って組み、ケージへ押し込み、マウントを奪ってパウンド。逃れたい江泉だが、八田はしっかりキープ。江泉はなんとかずらそうとするが、ガッチリ極まり、タップした。
 冷静にセコンドのアドバイスを聞いた八田。じわじわと自分のフィールドに持ち込み勝利した。

第5試合


 井島はプロ修斗14戦のベテラン。パンクラスには2014年から上がり、5勝4敗の戦績。しかし、今年は2連勝しており、地味な印象ながら強さを印象付けてきている。36歳。
 対する前山は22歳。2016年よりパンクラスで闘い、3連勝中だ。前回は江泉卓哉に判定勝ち。今回もベテランを破るか。

 1R。井島がパンチからロー。前山の蹴り足をキャッチし、アキレス腱固めを狙う。しかし、前山は足を抜いて上になりヒジを落とす。そのままお互い殴るが、井島が返してバックマウント! しかし、前山も回ってバックを取り返す。三角絞めを狙う前山だが、井島は頭を抜く。前山は再び三角を狙うが、井島は頭を抜いて、こすりつけるようにヒジ。
両者立つと、前山がケージへ押す。離れて前山がミドルを放ったところで終了。ジャッジは三者10-9で前山。
 2R。前山の蹴り足を取り、井島がテイクダウン。場所はケージ近く。井島はパウンド連打。前山は下から腕を狙うが、井島は抜いてコツコツとパンチを落とし続ける。前山は三角を狙いたいようだができず。井島がマウントを奪い、殴って終了。ジャッジは三者10-9で井島。
 五分五分で迎えた最終ラウンド。最初からパンチ、ローを打ち合う。井島がタックルを仕掛けるが、前山はこれを切る。しかし井島は組みついてテイクダウン! 片足を取る。ケージへ押すが、いったん離れる。
 お互い打ち合い。再び井島がタックルからテイクダウン。鉄槌を落とし続ける。前山はエビで返そうとするが、井島は立たせない。押さえ込んで殴る井島。なんとか隙間を作りたい前山だが、井島はピッタリとつき、パンチを落とす。前山に首を抱えられても頭を抜き、立たせず黙々と殴り続ける。
 井島はバックマウントになりチョークを狙うが、これは防がれる。しかし絶対に前山を立たせず殴り続けて終了。
 まるで頑固親父のような一徹ぶりで、井島が判定勝利を挙げた。

第6試合


 2013年11月の再戦。この時は判定1-0でドローに終わっている。4年を経て、決着をつけるのはどちらか。

 1R。開始早々、上田が倒すが、安永は下からギロチンに。アピールするようにレフェリーを見上げるが、首を抜かれてしまう。上田はボディを殴る。安永は慌ててはいないが、攻められない。突き放したいところだが、上田がバックを取ったところで終了。ジャッジは三者10-9で上田。
 2R。安永が大きくパンチを振る。上田は組んでテイクダウン。ボディを殴る。上体を起こした上田。安永は蹴って立ちたいが、上田は足首をとらえ立たせない。上田がバックを取るが、安永立った! 打ち合って安永がタックルを仕掛けると、上田はケージへ。安永が入れ替えるがブレイクがかかる。
ぶつかっていくようにパンチを出す安永。しかし上田が組んでテイクダウン。安永が脱出したところで終了。ジャッジは三者10-9で上田。
 3R。パンチで前に出る安永。しかし上田は倒して上に。立ちたい安永は回るが、上田がバックを取る。しかし上を取り返した安永は、ボディ、鉄槌を落とす。上田は腕を狙うが、安永は取らせず上をキープ。ボディ、鉄槌で殴り続けるが、決定的なダメージを与えることはできないまま終了。判定3-0で上田が勝利した。

第7試合


 昨年からパンクラスに参戦している佐久間は、現在負けなしの3連勝中。ハルク大城を右フックで倒したあと、瀧澤謙太には「やたらプッシュされているのが気に食わない」とケンカを売り、真っ向から殴り合って判定勝ち。さらに今年は曲者・福島秀和にも判定勝ちしている。今回も豪快なパンチを見せるか。
 対する藤井は2011年より参戦。桜庭和志のファンだった藤井は、MMAを始めるまで格闘技経験は一切なかったという。派手ではないが、地道に努力を重ねてきた。現在3連勝中。今回も得意のチョークスリーパーに持ち込めるか。

 1R。プレッシャーをかけていく藤井。タックルからケージへ押し込み、ヒザを打ち込む。お互い入れ替えると、佐久間が足をかけてテイクダウン、サイドを奪い殴る。藤井は返して立つ。プレッシャーをかけながらパンチで前に出る藤井。タックルからすぐさま足をつかみ、テイクダウン。佐久間は立つが、藤井は間を置かずケージへ押して殴る。佐久間は入れ替えて倒すが、藤井が立ったところで終了。ジャッジは10-9で佐久間。
 2R。開始すぐに飛び出し、パンチを出していく藤井。スピードが素晴らしい。組んでケージへ押し込み、入れ替えさせない。佐久間は潰すが、藤井は立ってる再びケージへ押す。佐久間が正対すると、藤井がすぐに入れ替え。佐久間はヒザ、藤井がヒジを放って離れる。
 藤井は間髪入れずパンチからタックル! 素晴らしい突進力だ。佐久間は入れ替えて離れるが、藤井はすぐにパンチ。まったく休まず攻撃の手を緩めない。そしてついにテイクダウン! ボディ連打から大きくパンチを振り下ろし、ヒジ、パウンド、アッパーと畳み掛けて終了。目の覚めるような攻撃で、ジャッジは三者10-9藤井。
 3R。最終ラウンドも、藤井がパンチで前に出ていく。佐久間はバテているか、苦しげな表情。佐久間のタックルで倒されるが、すぐに立つ藤井。ケージへ押すと、お互い入れ替え合う。藤井が浴びせ倒すと、佐久間は根性で立つが、やはり疲れが見える。そして藤井がテイクダウン! バックを取るが、佐久間は返して立つ。しかし、藤井はすぐに足をつかみケージへ。バックに回りパンチ連打。
 残り1分で藤井がマウント、さらにバックマウント。もがく佐久間。藤井は殴りながらチョークを狙うが、これは難しい。しかし、すごいスタミナだ。終了間際、佐久間が向き直り、意地のパンチを一発入れて終了。
 判定3-0で藤井が勝利! 素晴らしいスタミナと、試合の間に一瞬の隙も作らない。グラウンドから立った時でさえ、その瞬間に攻撃に入るのには感心した。また、負けはしたものの、佐久間の負けん気も素晴らしかった。前半のべストバウトと言っていいだろう。

<ケージ上コメント>
藤井「もしチャンスを下さるなら、タイトルに挑戦したいと思います。今日はどうもありがとうございました」

<試合後コメント>
藤井伸樹
「しつこくしつこく行こうと思っていました。そんなに思うようにはいきませんでしたけど、とりあえず勝ててよかったです。大晦日には師匠(高阪剛)の試合があるので(RIZIN)、勝って繋げられてよかったです。
 相手はディフェンスが巧いし、バランスもよかったです。パンチも強いので。もらったら倒れると思っていました。でも、前へ前へと行けたことが、勝ちにつながったと思います。
 とにかく動き回って、チャンスがあったらスリーパーを取りに行きたいと思っていました。1本かKOを取りたい気持ちがあったので。自分の中では、勝ちをつかみに行くというのは、やはり1本かKOのイメージなんです。今日は決められなかったので、それが次の課題ですね。
 タイトル挑戦は、もし1本かKOで勝てたら言おうかなと思っていました。今回は判定だったので……でも、マイクを渡されたので。自分はまだ上位に位置しているわけではありません。でも、チャンスがあれば挑戦したいという思いはすごくあります。
 パンクラスのベルトは、初代の井上(学)選手、現在の石渡(伸太郎)選手と、すごく強い選手が巻いてきているベルトです。本当に、一番強い選手しか手にすることができないものだと思います。だから、1本やKOで勝っていかないとその道も見えないし、そこにたどり着けないと思っています」

提携発表


 パンクラスがTwitterとパートナー提携を結び、「Twitter」上での広告パッケージプラン「インストリーム動画スポンサーシップ」を、2018年2月4日パンクラス293スタジオコースト大会から開始することが発表された。Twitterとの提携は、日本の格闘技界では初めて。
 酒井正和・パンクラス代表は「パンクラスはスポーツMMAとして格闘技のスポーツ化に取り組んでいます。そのためにも、もっと広く世間にアピールして行きたい。そのために、パンクラス公式アカウントのフォロワー以外のユーザーに対し、タイムライン上に動画を配信できることにメリットを感じました。日本でTwitterの月間アクティブユーザーは4,000万人を超えています。これを利用することにより、既存のメディアに加え、さらにパンクラスを広く知ってもらえると思います。今後は、ターゲットユーザーのタイムライン上にCM入りハイライト動画やKOシーン動画・ドローンを使ったオリジナルコンテンツ配信をツイートする動画広告配信で新たなスポンサー獲得を行い、キャンペーン連動させた企画等をTwitterと協議して行なっていきたいと思います」と話した。

 続いて、パンクラスと一般社団法人ブラジリアン柔術連盟JBJJFの提携が発表された。
 パンクラスは2018年2月4日から会場をスタジオコーストに移して開催される。そこで、パンクラスとJBJJFの大会を同時に行う計画だ。
 メインフロアではパンクラス、無料ブースエリアではJBJJFを開催する。2月4日はキッズ柔術大会の公式トーナメントを予定。決勝戦数試合をパンクラスの試合ケージ内で行うスペシャル企画を用意しているという。
スタジオコーストには、雨天でも3面を設置可能な大型エアテントを設置する予定で、年間10大会が行われる。
 JBJJF代表の中井祐樹氏がケージイン、あいさつした。

中井「中井祐樹です。私はMMAの人間でもあり、選手がお世話になっているパンクラスさんと組み、2月4日、柔術の大会をやって、格闘技の普及に努めて行きます。
 パンクラスさんと組むことで、より広い層の皆さんに柔術を楽しんでもらえるのではないか、メリットは大きいと思っています。今後、MMAにとっても柔術にとっても、より深い楽しみができると思います」
 また、日本のスポーツ文化を発展させるため、スポーツMMA、ブラジリアン柔術の普及、また選手育成のため、クラウド・ファンディングの支援者も募って行くという。

第8試合


 ISAOは今年8月、ナザレノ・マレガリエの持つベルトに挑戦する予定だったが、マレガリエの負傷で延期となってしまった。代役としてケージに立ったのはカイル・アグオン。タイトル挑戦を目の前にして、必ず勝たなくてはならない試合だったが、まさかの判定負け。激戦区であるフェザー級において、5位と後退してしまった。
 今回はNEVER QUITに移籍しての初戦。公開練習では「初心に戻って頑張っています」と明るい表情を見せていた。出直しの一戦、どのような闘いを見せてくれるか。
 一方の粕谷は、CAGE FORCE、修斗、PXCを経てUFCに参戦。2戦したが、勝ち星に恵まれずリリース。今年8月からパンクラス闘いの場を移すも、松嶋こよみに判定負けしている。こちらも生き残りをかけ、勝たなくてはならない」試合だ。

 1R。バシッと重い音をたて、粕谷が強烈なローキックを蹴る。ISAOは粕谷の前げりの蹴り足を取って倒すが、粕谷はすぐに立つ。さらにローを打ち込む。ISAOは浴びせるようにテイクダウンするが、やはりすぐに立つ粕谷。ここで粕谷の指がISAOの目に入り中断。
 再開されると、両者、躊躇なく打ち合う。ISAOがテイクダウン! ヒジ連打。粕谷はすごいバネのエビで返そうとするが、ISAOは立たせずバックに回りヒザ。立った粕谷を離さず上に。ISAOは粕谷を立たせずパンチを落とす。
 残り1分、粕谷が蹴って立った! ISAOは距離を取りパンチ、粕谷がハイキックを放って終了。ジャッジは三者10-9でISAO。
 2R。開始直後、粕谷がいきなり飛び込んでのパンチ。ISAOはケージへ押し込んでヒジ、パンチ。入れ替えたい粕谷だが、ISAOはさせない。粕谷はボディブローからローキックを打つが、ローブローとなりタイムストップ。しばらくインターバルを取り再開。
 打ち合う両者。粕谷アッパー。ISAOは粕谷の蹴り足を取りテイクダウン。鉄槌、ヒジを落とす。粕谷は尻餅状態に戻し、ケージを利用して立つ。お互いヒザを打ち合うが、ISAOが入れ替えさせず、フックを放って終了。ジャッジは三者10-9でISAO。
 3R。ISAOが片足をつかみテイクダウン。粕谷はなかなか立てないが、なんとか立ち前蹴り。ISAOがケージ際で再びテイクダウン。粕谷立つが、ISAOはケージに押し込みヒザ連打。苦しい粕谷。前に出る気持ちはあるが入れ替えさせてもらえない。ISAOがヒザから右フックで離れると、両者打ち合う。ISAOが粕谷の足をつかみテイクダウン。残り1分。ISAOはヒジを連打し立たせない。粕谷は終了間際、首を狙うが終了。ジャッジ3-0でISAOが勝利した。

 アメリカ修行などを経てきたISAO。良い経験をしてきたには違いないが、試合ではどこか迷っているようにも見えた。しかし、NEVER QUITで新しい仲間と新鮮な気持ちで練習することにより、本来のISAOが戻ってきたようだ。
 今後は今までの経験を消化してさらなる強さを磨き、そしてベルトを目指す。

第9試合


 松嶋は修斗、PXCで活躍。「現代MMAの申し子」と呼ばれる期待の新星だ。パンクラスには昨年より参戦。マルロン・サンドロに負けを喫した以外は、牛久絢太郎、内村洋次郎、粕谷優介ら難敵を倒している。強豪がひしめくパンクラス・フェザー級において、最も期待・注目されている選手と言っていいだろう。
 アグオンは元PXCバンタム級王者。今年2月に初参戦し、初戦でコンバ王子を完封している。また、今年8月のISAO戦では、打撃、フィジカルともに上回り、ISAOにパンクラス参戦以来2つめの土をつけた。近くで見ると肩幅が広く、「大きい!」という印象。本当にバンタムから階級を上げてきているのかと思うほどだ。地味ではあるが、要所要所で強さを見せるアグオン。松嶋も破ることができるのか。

 1R。松嶋はローで攻め、プレッシャーをかけていく。アグオンは前に出てくるが、松嶋はもらわない。一気に攻めず、ローでじわじわといく松嶋。再びパンチで出たアグオンは、片足を捉えている。松嶋はケージに押すと外してヒザ! さらに右ハイキック、右ミドルを打ち込む。ミドルは重く、受けたアグオンが思わず声をもらしてしまうほどだ。松嶋は焦らず、ロー、ミドルで攻めて終了。ジャッジは三者10-9で松嶋。
 2Rもパンチで出てくるアグオン。しかし松嶋は冷静だ。パンチで勝負したいアグオンだが、松嶋は付き合わない。ケージへ押してヒザ連打。後ろへ投げるが、倒れないアグオン。松嶋はさらにケージへ押すが、スタンドに戻る。
松嶋はロー。アグオンの片足を取りケージへ。蹴って離れるアグオン。アグオンはパンチで出てくるが、松嶋は距離を取り、前蹴り、ミドル。ケージへ押し込むが、突き放すアグオン。さらに松嶋が蹴って終了。ジャッジは二者10-9で松嶋、1人がアグオンを支持。
 3R。またもパンチで出てくるアグオン。松嶋はロー、そして強いミドル! ケージへ押すが、アグオンは突き放す。お互い一気に行きたいところ、ジリジリしているのも見える。だが、焦ったら負け。粘りと精神力で優った方が勝つだろう。
 コツコツと打つ松嶋のローが効いてきたアグオン。松嶋はさらにローを入れ続ける。松嶋はアグオンの片足を取るが、アグオンもここは相手のペースに乗らない。松嶋はタックルに行こうとするが、アグオンは付き合わない。しかし、松嶋はすぐに組んでケージへ。アグオンが突き飛ばすと、松嶋はバランスを崩すが、すぐに立つ。
 終了のブザーを聞くと、マットに大の字になったアグオン。松嶋も少し足元がフラついている。ジャッジは3-0で松嶋。相手との闘いではあるが、自分との闘いにも見事勝利した。

 試合前、「上手く戦おうと思ったら相手が有利になると思うので、相手の心を折るような試合をしたい。とにかく、上手くはさせない」と語っていた松嶋。得意なことをスムーズに進められれば、気持ちよく闘うことができるだろうが、そうは簡単にさせてもらえない相手。一気に片を付けようとせず、自分のペースを保つことが必要だった。
 精神的にも肉体的にもキツイ試合を制した松嶋。UFCを目標にしているが、試合後のマイクでは、「この団体に強い外国人のチャンピオンがいるなら、倒さないといけないと思う」と、ついにベルト獲りを宣言。来年の活躍にいっそう期待したい。

<試合後コメント>
松嶋こよみ
「なんとか勝てて良かったです。いろんな人のサポートのおかげでここに立てているし、やれるんだと改めて感謝しています。だからこそ落ち着いて、今までと違う気持ちで闘えたと思います。
 自分が相手の気持ちを折る感じで闘おうと思っていましたが、倒しきれなかったのが残念です。倒しきれなかったのは、やはり相手の強さですね。前回から3〜4ヶ月空けての試合で、やれるだけ作り込んできましたが、まだ練り込みが足りなかったのかなとも思います。それでも、練習でやってきたことが出せて、自分の進歩が感じられたことは良かったです。もっともっと作っていけば、もっと自分らしい試合ができると感じていますし、今回、ちゃんと意識したまま試合ができて、2年前より強くなっていると実感しています。走り込みもやってきたので、最後まで動けました。
 練習は北岡(悟)さんにじっくり付いていただいたのですが、苦しい時、北岡さんに言われた「自分がしんどい時は、相手もしんどいんだぞ」という言葉を胸に頑張りました。
 ベルトのことは、上に強い外国人がいるなら、闘わなきゃいけないという気持ちがあります。UFCはもちろん1つの目標にしながら、日本でもどんどん闘ってレベルアップして行きたいです。それが生き残る道だと思います」

第10試合


 若手の注目株・佐藤は 2014年のネオブラッド・トーナメント同級優勝。パンクラスでは8戦7敗の戦績で、怪我のため1年のブランクが空いたものの、復帰後2連勝中。8月には、唯一、土をつけられた高木健太にもリベンジを果たしている。
 対する村山は、元同級王者。昨年10月、三浦広光に敗れ、王座陥落して以来の再起戦となる。1年2ヶ月、試合から遠ざかっていたのは、自らの道場「暁道場」をオープンさせたため。選手を育てる立場ともなり、選手を大会に送り出している。計量では「道場設立によって応援してくれる人が増えたので、いいところを見せたい」と語っていた。どのような闘いを見せるのか。

 1R、パンチで出る村山。佐藤は右ジャブ。村山が右のパンチ。村山が組み付き、ヒザを打ち込む。そのままケージへ押し込むが、離れる。
お互いロー、パンチ。村山はパンチで出るが、佐藤の右ジャブがヒット! 効いている。苦しい村山は片足タックルで凌ぐ。しかし、佐藤は鉄槌を連打! 村山の動きがなくなり、レフェリーが止めた。
 この試合のためにアメリカ修行を行なってきた佐藤。元王者に完勝した。試合が止められると、腰にベルトを巻く仕草で会場を沸かせた。
 
 佐藤はケージでマイクを持ち「酒井さん! もうこれで文句ないと思います。次(タイトルマッチを)お願いします!」とアピール。しかし、現王者・阿部大地はUFCに参戦中。来年、ウエルター級においてどのような展開となるか注目される。

第11試合


 昨年9月のリマッチ。
 前回は徳留が王者として久米を迎えたが、久米が徳留を破り新王者となった。
 当時も「日本ライト級最高峰の闘い」との呼び声が高かったが、それは1年経った今も変わっていない。お互い試合を挟んでいるが、素晴らしい内容で勝利しており、強さを見せつけてきた。
 挑戦者となった徳留は、ベルトを失った直後、引退しようと思っていたという。しかし、トレーニングを続けるうち、自分の可能性に気がつき、気持ちを切り替えた。それ以来、リベンジを目指して努力してきた。また、「子供がいたら、試合以外のことを考える時間が増えてしまう」と、妻と愛息を実家に帰してまでこの試合に賭けてきた。
 迎える立場になった久米は、「今度は自分が王者ですけど、徳留選手の強さはわかっている。前回は先に自分が型にはめることで勝てましたが、徳留選手はその後、強さを増している。挑む気持ちで、どんな状態になっても勝利をつかみたい」と決意のほどを語っていた。
 前回は、打撃で攻めるスタイルの徳留に対して、久米は得意の組み技に引き込んで闘うだろうというのが大方の予想だったが、久米が最初から打撃で出てきたことは徳留側としては想定外だったのではないか。しかし、苦汁を飲んだ今は、同じ展開にならないよう対策してきているはずだ。また、久米側も、同じやり方で勝てるほど甘くないと思っているだろう。果たして、久米が防衛するのか、徳留が返り咲くか。

 1R。徳留は静かな表情で王者と対峙。そしていきなり右ハイキック! 久米は蹴り足をとらえてケージへ押し込む。徳留は引き剥がすが、近距離での打ち合いに! 徳留がアッパーをヒットさせ、さらに出ると、久米のパンチでダウン! 前回を彷彿とさせるシーンに一瞬終わったかと思ったが、徳留は動いて逃れる。しかし久米はマウントからパウンドを連打。執念で立った徳留だが、パンチが効いている。ケージを背にした徳留に、久米がパンチ連打。徳留がダウン! レフェリーが試合を止めた。

 久米が1ラウンドで劇的な初防衛を果たした。久米の語った「徳留選手がいたからこの試合ができた」という謙虚な言葉が響く。まさに、お互いが文字通り命をかけて挑んだ一戦。これぞプロという激闘を、ディファ最後の大会で見せてもらった。
 徳留が立ち上がると、2人は静かに抱き合い、深々と礼を交わした。

<ケージ上コメント>
久米「今日はありがとうございました。最後のディファで、すごく強い挑戦者と戦うということで、必死で作ってきました。相手徳留選手なので、出し切るだけだと思って闘いました。
 今日は名古屋からもたくさん応援に来てくださって、たくさんの人のサポートでやってこられて……(溢れる涙を拭う)KOで防衛することができました(涙)
 本当に、徳留選手あってのことですし、支えてくれた皆さんの存在あってのことです。これからも、皆さんが誇れる王者になれるよう、練習して行きます」

<試合後コメント>
久米鷹介
「練習では、組みぎわ、離れぎわを意識して、実際に削れるよう想定してやって来ました。もちろん、それ以外の部分も全部、勝負できるようにレベルアップして来たつもりです。
 普段の練習や、(日沖)発さんのstArtでの練習で、自分のテーマに合わせた練習をさせていただけました。本当にいい環境でやらせていただいていると感謝しています。調印式の時にリラックスしていたのは、あの段階でもう準備ができていたので、やることはやったという気持ちだったからだと思います。
 どんな展開になっても必ず勝利をつかむための道筋を立てて来ていたので、今日ははめることができましたが、5ラウンドになっても勝てる練習をして来ました。
 最後は右だったと思います。でも、立たれてもリセットできるようにやって来ていたので、入って来たところを最後にクリーンヒットできました。
 しっかり作って来たので、覚悟していました。徳留選手相手なので、自分のやるべきことをやるしかないと。
 練習の段階から、すごく強い相手だというのは分かっていたので、正直、やりたい相手ではなかったですし、自分に分があるとも思っていませんでした。でも、徳留選手という存在があったおかげで、ここまで自分を高めることができたと思いますし、徳留選手と闘えたことで、さらなる成長につながったと思います。
 これからの目標は、勝ち続けることですね。勝ち続けていくしかないです。自分を伸ばすことに集中して行きたいです。そして、皆さんに成長を見ていただきたいです」

 人事を尽くして天命を待つ――決して驕らず、そこまで作り込み、努力を続けて来た王者に敬意を表したい。次はどんな相手と防衛戦を闘うのか、もう来年が楽しみだ。
 また、引退を覚悟していると語った徳留の去就も注目される。まだ辞めるには惜しい選手。さらなる強さを磨き、UFC再参戦の夢を叶えて欲しい。

(写真・文/佐佐木 澪)

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