PANCRASE287で5度目の防衛戦を行う石渡が公開練習!「王者として強いところを見せて勝ち国内外に存在感を示す」と自信!

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 都内墨田区のCAVEにて、第2代バンタム級キング・オブ・パンクラシスト石渡伸太郎が公開練習をおこなった。
 石渡は「PANCRASE 287」(28日、ディファ有明)で、約10ヵ月ぶり5度目の防衛戦をおこなう。挑戦者はハファエル・シウバ(ASTRA FIGHT GYM)だ。2016年よりパンクラスに参戦、コンボイ升水(現・翔兵)、上田将勝を破って実力を見せつけ、3戦目にしてビクター・ヘンリーと次期挑戦者決定戦を闘い,勝利。タイトルマッチへの切符を手にした。これまで数々の外国人選手と闘っていた石渡だが、本人も言う通り、これまでで最強の挑戦者に間違いない。

 3分2ラウンドのミット打ちを披露した石渡は、コンディション良好。「シウバは本当に強い。穴が少なくて強い選手だと思う」と語ったが、焦っている風はなく、以前よりも落ち着きを増したように感じられた。「今回は、タイに行ったほかは、あまり出稽古に行ってないです。CAVEと、OTOKOGIでの練習だけで、あとは1人で調整しています。基本を大切にしようと思って、シャドーをしたりとか」と話す石渡。

 タイには3月の末から3週間ほど行ってきたという。バンコクにあるムエタイのジムで、石渡が出稽古しているセンチャイ ムエタイジム会長の出身ジムだという。

「タイでは、ひたすら走ってきた感じですね。多い日は1日20kmぐらい走っていました。タイは暑いけど、日陰は涼しい。カラッとしているわけでもないけど、日本とはまた違った暑さでした。そんな中で、ひたすら走ってきました。もちろん打撃もやってきました。だから、今回は立って打撃で闘いたいです」

 とにかく今回は「基本」にこだわったという。

「もう、とにかく全部ですね。パンチの打ち方からステップ、立ち方や歩き方まで。今回の試合は、シンプルに、寝ているか立っているかになるんじゃないかと思っています。立っていれば僕、寝れば相手が有利になると思います。そこで、基本をイチから見直しました。基本が崩れれば、全部が崩れてしまう。だから、ひたすら基本をやってきました」

 走り込み、単独での調整。たった1人で自分と向き合う時間を積み重ねたことで、石渡は選手として、人として、さらに深みを加えたのかも知れない。

 パンクラスでの最多防衛記録を持つ石渡。

「相手はシンプルにメチャメチャ強いですし、世界的に見ても有名な選手。そいつをぶっ跳ばしてやろうという気持ちです。モチベーションはすごく高いですし、すごく集中しています。挑発されたらすぐ乗っちゃうけど(笑)、王者として強いところを見せて勝ちたいです。この試合のレベルを見ろって感じですね。試合から少し遠ざかっていたから、みんな僕のことを忘れていると思うので、存在感を示したいですね。それに関して、相手に不足はありません。僕の存在感を国内外に示せる相手だと思います。シウバに基本のパンチを叩き込んでやります!」

と話す。

 石渡は、この試合が決まったとき、会場で「必ず勝ちます」と挨拶した。それは、王者としての責任感からだけではなく、秘めた自信を感じさせた。

「自信……そうですね。勝つまで頑張るからですね。試合が始まれば、劣勢になるところもあるでしょうけど、僕は勝つまで頑張りますから」

 基本を磨き直し、技術を身につけても、最終的には気持ちで勝つんだ、というところが、石渡の素晴らしいところだ。

 絶対に諦めず、心折れず、最後の最後まで自分を信じて闘う。
 言葉で言うのは簡単だが、人間とは弱いもの。自分を絶対的に信じ切る力をつくるのは、並大抵ではない。それをやれるからこそ、石渡はケージで強い光を放つ特別な選手なのだ。休養を経て、さらに一回り大きくなったKOP。5度目の防衛とともに、さらに先へのステージが見えて来る。

(写真・文/佐佐木 澪)

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